【宝塚記念2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回は宝塚記念が、どんな特徴があるのかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 2- 2- 1- 5/ 10 20.0% 40.0% 50.0% 45 65
2番人気 3- 0- 2- 5/ 10 30.0% 30.0% 50.0% 112 79
3番人気 2- 0- 0- 8/ 10 20.0% 20.0% 20.0% 144 66
4~6人気 1- 4- 3- 22/ 30 3.3% 16.7% 26.7% 47 98
7~ 人気 2- 4- 4- 73/ 83 2.4% 7.2% 12.0% 46 91

宝塚記念は、少波乱の余地があるレースだと思います。

中央競馬、全レースを通じての1番人気の勝率は約33%、複勝率は64%程度になっており、宝塚記念は平均を下回っています。その代わり2番人気や3番人気が数字を上げており、単勝回収率は100%を超えています。4番人気~6番人気の中穴どころ好走もマズマズあり、7番人気以下の人気薄からは10頭の好走も出ていました。人気薄からの好走も十分考えられるレースです。

馬場状態 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
良馬場 6- 6- 6- 63/ 81 7.4% 14.8% 22.2% 38 86
稍重以上 4- 4- 4- 50/ 62 6.5% 12.9% 19.4% 82 91

こうなっている最大の理由は、やはり梅雨の時期に開催されるということでしょう。雨の影響を受けた馬場状態になりやすく、実際に過去10年では良馬場6回、稍重以上が4回。半分くらいの確率で穴の影響を受けたレースになっていました。単純な能力やスピードよりも、普段はあまり問われない重馬場適性やスタミナを問われることが多いのです。その結果、これまでスピードレースや良馬場で好走した馬が凡走。そしてスタミナ自慢の馬や道悪巧者と言われる馬たちが、ここで巻き返すという構図になるわけです。

今年も天気予報を見ると、雨が降ったり降らなかったりする微妙な天気予報となっており、雨の影響を受けた馬場になる可能性も十分あります。

出走馬たちが、どんなレースで強い競馬をしたかというのを、しっかり精査する必要がありそうです。

枠順

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 0- 2- 2-10/14 0.0% 14.3% 28.6% 0 207
2枠 1- 1- 2-11/15 6.7% 13.3% 26.7% 87 82
3枠 1- 1- 1-12/15 6.7% 13.3% 20.0% 28 109
4枠 0- 1- 1-14/16 0.0% 6.3% 12.5% 0 38
5枠 1- 3- 0-14/18 5.6% 22.2% 22.2% 10 71
6枠 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.0% 0 64
7枠 0- 2- 1-19/22 0.0% 9.1% 13.6% 0 62
8枠 7- 0- 2-14/23 30.4% 30.4% 39.1% 275 102

宝塚記念は、外枠有利でしょう。

枠順のデータを見た時に、まず目に付くのが8枠の勝率です。過去10年7勝、勝率30.4%という脅威の数字を残しています。回収率も8枠というだけで単複ともに100%を超えています。

枠順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~4枠 2- 5- 6- 47/ 60 3.3% 11.7% 21.7% 28 106
5~8枠 8- 5- 4- 66/ 83 9.6% 15.7% 20.5% 78 75

1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、外枠の方が優勢かなという感じになっており、宝塚記念は外枠有利のレースと見て間違いありません。

先程の人気データで宝塚記念は梅雨の時期に開催されるため、雨の影響を受けやすいという話しをしましたが、それがこの外枠有利の大きな原因です。宝塚記念当日に限らず、6月は雨の影響を受けやすいため、どうしても内側の馬場が荒れてしまうのです。その結果、外枠の方が良いという単純な話しです。

今年も外枠。特に8枠に入った馬には要注目でしょう。

脚質

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 0- 2- 2- 6/ 10 0.0% 20.0% 40.0% 0 146
先行 8- 2- 3- 25/ 38 21.1% 26.3% 34.2% 127 92
中団 2- 2- 4- 40/ 48 4.2% 8.3% 16.7% 71 106
後方 0- 3- 1- 41/ 45 0.0% 6.7% 8.9% 0 48
マクリ 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0 185

宝塚記念は、バテないスタミナが重要です。

脚質別のデータを見ると、先行馬が最も良い成績を残していますが、だからと言って前が有利というわけではありません。先程も言ったように、宝塚記念は雨の影響を受けたタフな馬場状態になりやすいため、基本的にはスタミナ勝負。長距離のようにスタミナ切れを起こした馬からドンドン脱落していくような形になります。その結果、最後までスタミナ切れを起こさず走っていれば、必然的に最終コーナーでは前に押し出せれるような形となり、結果的に先行するような形になってしまうというわけです。

上がり

上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3F 1位 6- 5- 0- 0/ 11 54.5% 100.0% 100.0% 235 305
3F 2位 2- 1- 2- 7/ 12 16.7% 25.0% 41.7% 318 134
3F 3位 1- 1- 1- 4/ 7 14.3% 28.6% 42.9% 60 110
3F ~5位 1- 2- 6- 16/ 25 4.0% 12.0% 36.0% 56 229
3F 6位~ 0- 1- 1- 86/ 88 0.0% 1.1% 2.3% 0 13

それを証明するのが上がりのデータです。上がり1位を記録した馬は驚異の連対率100%になっています。上がり6位以下になると数%の確率でしか馬券絡みしていません。

最後までバテずに走りきれば、必然的に上がりは上位になり、最終コーナ-付近では前のポジションになるというのが脚質、上がりのデータから分かります。

宝塚記念は前に行ける馬が良いとか、差し馬が良いとかではなく、最後までバテずに走りきれそうな、スタミナを持った馬を重視するべきでしょう。

基本データまとめ

簡単に、ここまで話した内容をまとめますと、宝塚記念は、

・少波乱の余地があるレース
・荒れた馬場になりやすく外枠有利
・最後までバテずに走れるスタミナ馬が良い

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからは、これらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が、今年の宝塚記念にピッタリかというのを考えておこうと思います。

キャリア①

2200m以上の重賞を勝っていない馬は、過去10年で勝っていません。

先程の脚質データで言ったように、宝塚記念は雨の影響を受けやすく、スタミナが問われる馬場になることが多いです。その結果2200m以上の距離。2400mや2500m。もっといえば長距離になっても問題ないよというスタミナ的な裏付けのある馬が当然有利です。1600~2000m辺りに好走が集中しているような馬では適性的にどうでしょうか。

キャリア②

稍重以上の重賞で連対実績のない馬も、過去10年で勝っていません。

これも先程の繰り返しのような話しです。いくらスタミナがあったとしても、雨で滑るような馬場がからっきし駄目な馬では、雨の影響を受けることが多いココではそのスタミナを活かすことができません。

ここは長めの距離での実績と、道悪での実績が重要になるでしょう。

血統

過去10年の勝ち馬は父もしくは母父がヨーロッパG1馬。もしくは3000m以上のG1で勝っていた馬たちでした。逆にヨーロッパ実績も、長距離実績もないような血統の馬は、宝塚記念を勝てていません。

これも先程と同じようなことです。凱旋門賞をイメージしてもらえば分かりやすいですが、ヨーロッパの競馬は非常にタフな勝負になりやすいため、スピード勝負が主流の日本にその血統が入ってくれば道悪や長距離を得意とすることが多く、スタミナ的に十分というわけです。

長距離実績。3000m以上の重賞を勝って種牡馬入りしたような血統については言わずもがなです。こちらも血統的にスタミナ的な要素の裏付けがあります。

日本では軽視されがちなヨーロッパ的な要素と、長距離的な要素が必要になるというのも、宝塚記念が荒れやすい原因でしょう。

ここまで3つのデータをクリアして残っているのはアスクビクターモア、ジェラルディーナ、ジャスティンパレス、ボッケリー二の4頭です。

この4頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは性別のデータだと思います。

性別

性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
牡・セン 6- 9- 4- 98/117 5.1% 12.8% 16.2% 39 66
4- 1- 6- 15/ 26 15.4% 19.2% 42.3% 140 186

宝塚記念は、牝馬が圧倒的な成績を残しています。

勝率や複勝回収率まで、すべてにおいて牝馬は牡馬を圧倒しています。牝馬というだけで勝率15.4%、複勝率42.3%は、他のG1ではまず見られない圧倒的な成績を残しています。

これはスタミナ云々という話しではなく、状態的な側面が大きいでしょう。競馬には「夏は牝馬」という格言がありますが、これはデータ的にも立証されている格言で、毎年7~8月は牝馬の方が好成績になっています。筋肉量の多い牡馬は、暑い夏に負けてしまい、状態的に厳しくなる馬が多いのです。

6月下旬。ほぼ夏と言っていい時期に行われる宝塚記念も、その例外ではないということでしょう。夏は「牝馬の格言」が宝塚記念で早くも姿を現します。宝塚記念は牝馬が有利と見て間違いありません。

2200m以上の重賞を勝っている、稍重以上の重賞で連対実績がある、父もしくは母の父がヨーロッパG1馬、長距離G1馬。そして牝馬という4つのデータを同時にクリアした時。勝率44.4%、複勝率66.7%。回収率は100%を超えています。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはジェラルディーナしかいません。

まとめ

というわけで、今年の宝塚記念にピッタリの馬は、ジェラルディーナではないかと思います。

この馬は2000mだった近2走こそイマイチな結果になっていますが、昨年暮れの中山、重馬場だったエリザベス女王杯を快勝。その前の小倉記念や鳴尾記念では微妙な結果になっているように、2000m前後のスピード勝負というよりも、2200m以上のスタミナ勝負が得意な馬と見て間違いありません。例年通り、多少なりとも雨の影響を受けたタフな馬場での勝負となれば、一気の巻き返しは十分考えられます。イクイノックスに逆転とまでは言わないですが、ここでも有力な1頭であるのは間違いありません。