【オールカマー2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回はオールカマーが、どんな特徴があるのかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気データ

人気 着別度数(中山開催時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 2- 2- 1- 4/ 9 22.2% 44.4% 55.6% 44 75
2番人気 1- 2- 1- 5/ 9 11.1% 33.3% 44.4% 52 68
3番人気 1- 3- 3- 2/ 9 11.1% 44.4% 77.8% 84 148
4~6人気 4- 2- 2- 19/ 27 14.8% 22.2% 29.6% 176 105
7~ 人気 1- 0- 2- 63/ 66 1.5% 1.5% 4.5% 57 22

G1馬が1番人気だったオールカマーは堅めの傾向にあります。

オールカマーが中山で行われた過去9年のデータをみると、4番人気~6番人気の中穴どころが回収率100%を超えるなど、中波乱の余地があるといった感じなのですが、これが1番人気の馬がG1馬だったか、そうでなかったかに分けると傾向が変わってきます。

人気とキャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気がG1馬 6- 6- 6- 60/ 78 7.7% 15.4% 23.1% 60 63
1番人気がG2馬以下 3- 3- 3- 33/ 42 7.1% 14.3% 21.4% 130 49

1番人気がG1馬だった年のトータル回収率をみると単勝、複勝ともに60%前後。それに対して1番人気がG2馬以下だった場合は単勝回収率100%を超えています。つまりこれは1番人気がG1馬の場合は堅め、G2馬以下であれば波乱の決着が多いということが分かります。

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 66 61
2番人気 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 78 51
3番人気 1- 3- 1- 1/ 6 16.7% 66.7% 83.3% 126 161
4~6人気 2- 2- 2-12/18 11.1% 22.2% 33.3% 170 132
7~ 人気 0- 0- 2-40/42 0.0% 0.0% 4.8% 0 21

実際にG1馬が1番人気だった年の人気別データをみると、相変わらず中穴どころの成績も良いのですが、先程よりも1~3番人気の成績が上がっており、逆に7番人気以下からの好走は2回だけ。それも3着までという感じで、基本的には人気どころから中穴どころで決まる堅い決着が多いというわけです。

やはり、G1馬が出て1番人気になる年はハイレベル。ハイレベルなメンバーが順当に上位争いをして堅い決着。逆にこれといったG1馬がない年はG2としては少し物足りないレベルになるため、なんでもありの波乱の決着になりやすいというわけです。

今年はおそらくタイトルホルダーが1番人気かなというメンバーで、タイトルホルダー以外にもジェラルディーナやガイアフォースなど、G1でも通用している馬が多数出走してきます。例年と比べると良いメンバーが揃った感じもありますし、おそらく今年は堅いパターンなのではないかと思います。

枠順データ

枠番 着別度数(中山開催時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 1- 5- 0- 6/12 8.3% 50.0% 50.0% 39 134
2枠 2- 1- 1- 9/13 15.4% 23.1% 30.8% 208 82
3枠 1- 1- 1-10/13 7.7% 15.4% 23.1% 60 75
4枠 1- 1- 1-11/14 7.1% 14.3% 21.4% 65 52
5枠 1- 0- 4-11/16 6.3% 6.3% 31.3% 12 66
6枠 2- 0- 1-13/16 12.5% 12.5% 18.8% 250 56
7枠 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9% 0 9
8枠 1- 1- 0-17/19 5.3% 10.5% 10.5% 58 24

オールカマーがハイレベルになった年は内枠有利の傾向です。

まず過去9年の枠順別データをみると1枠の複勝率の高さが目に付きますが、それ以外は横並びといった感じで好走率、回収率のどちらかが極端に良いという感じはしませんが、これも1番人気がG1だったハイレベルの年と、そうでなかった年で分けると傾向が見えてきます。

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 1- 5- 0- 1/ 7 14.3% 85.7% 85.7% 67 230
2枠 2- 0- 1- 5/ 8 25.0% 25.0% 37.5% 338 113
3枠 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0 87
4枠 0- 0- 1- 8/ 9 0.0% 0.0% 11.1% 0 41
5枠 1- 0- 2- 8/11 9.1% 9.1% 27.3% 18 64
6枠 1- 0- 1- 9/11 9.1% 9.1% 18.2% 18 28
7枠 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8枠 1- 0- 0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 93 26

オールカマーがハイレベルだった年に限った枠順別データでは1枠が複勝率85.7%。2枠も単複ともに回収率100%を超えるなど、明らかに内枠が好走傾向にありました。

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~4枠 3- 6- 3-20/32 9.4% 28.1% 37.5% 99 112
5~8枠 3- 0- 3-40/46 6.5% 6.5% 13.0% 33 29

1~4枠。5~8枠というザックリした括りで見ても、やはり内枠が勝率から複勝回収率まで、すべてにおいて上の成績となっています。

こうなっている大きな原因はG1馬がいる年は、あくまでG1の前哨戦になるからでしょう。有力馬がG1を見据えて余力を残すような競馬をしたいため、どうしてもスローペースになりがちです。その結果、外々を回る形では、小回り中山と相まって物理的に間に合わないことが多いのでしょう。

逆にG1馬がいない年は、どの馬もなりふり構わず勝ちにいくため、速めのペースとなります。その結果、外枠からの差しなども十分決まるという感じではないかと見ています。

今年はタイトルホルダーが逃げると思いますが、タイトルホルダーはこの後にジャパンカップ、有馬記念というローテーションを予定しているということで少しでも余力を残すため、そんなに速いペースで逃げることはしないでしょうし、前哨戦らしいスローペース、内枠有利になる可能性が高いのではないかと思います。

脚質・上がりデータ

脚質 着別度数(中山開催時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1% 124 35
先行 3- 4- 3- 22/ 32 9.4% 21.9% 31.3% 45 65
中団 4- 4- 4- 27/ 39 10.3% 20.5% 30.8% 172 98
後方 1- 1- 1- 35/ 38 2.6% 5.3% 7.9% 23 13
マクリ 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 100

オールカマーは中山競馬場で行われる一戦ですが末脚が重要です。

まず脚質別データをみると逃げ先行で過去9年4勝、中団後方で過去9年5勝と、前と後ろでどちらかが極端に良いという感じはしませんが、これを上がりのデータで見れば一目瞭然です。

上り 着別度数(中山開催時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3F 1位 6- 3- 1- 3/ 13 46.2% 69.2% 76.9% 622 246
3F 2位 0- 2- 1- 7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0 66
3F 3位 1- 0- 2- 6/ 9 11.1% 11.1% 33.3% 22 93
3F ~5位 0- 2- 4- 13/ 19 0.0% 10.5% 31.6% 0 62
3F 6位~ 2- 2- 1- 64/ 69 2.9% 5.8% 7.2% 27 16

上がり最速だった馬が過去9年6勝。複勝率76.9%をマークしています。上がり2位~5位も複勝率30%前後で安定しており、オールカマーは小回り中山ですが、ある程度の末脚が必要であることが分かります。

1番人気がG1馬 着別度数(中山開催時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3F 1位 4- 3- 1- 2/10 40.0% 70.0% 80.0% 338 241
3F 2位 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0 102
3F 3位 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 40 136
3F ~5位 0- 1- 3-12/16 0.0% 6.3% 25.0% 0 50
3F 6位~ 1- 1- 0-40/42 2.4% 4.8% 4.8% 26 12

オールカマーがハイレベルだった年は、さらにこの傾向は加速しており上がり最速が複勝率80%など、全体のデータより速い上がりを使った馬が成績を上げており、上がり6位以下の成績は下がっています。

先程の枠順別データでG1馬が1番人気になるようなハイレベルの年は、前哨戦としての意味合いが強くスローペースになりやすいという話しをしました。オールカマーは外回り、中山にしては直線の長いコースで行われるということも相まって、直線での速い末脚は必須となるのでしょう。

オールカマーは中山競馬場で行われる一戦ですが、速い末脚が必要になるという点には要注意が必要でしょう。

基本データまとめ

簡単にココまで話した内容をまとめますと、オールカマーは、

・1番人気がG1馬だと堅めの傾向
・ハイレベルの年は内枠有利
・中山で行われる一戦ですが末脚重要

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年のオールカマーにピッタリかというのを考えておこうと思います。

前走クラスデータ

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走G1 5- 3- 2-16/26 19.2% 30.8% 38.5% 105 68
前走G2以下 1- 3- 4-44/52 1.9% 7.7% 15.4% 37 60

ハイレベルのオールカマーにおいて前走G2以下かつ4着以下の馬は苦戦を強いられています。

まず前走クラス別のデータをみると、ハイレベルのオールカマーでは前走G1組が圧倒的な成績を残しており、複勝率は2倍以上。勝率に至っては10倍以上という明らかな差が出ていました。

前走G2以下 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~3着 1- 2- 1-12/16 6.3% 18.8% 25.0% 121 117
4着~ 0- 1- 3-32/36 0.0% 2.8% 11.1% 0 35

さらに前走G2以下に注目してみると、前走G2以下から好走した馬は前走1~3着。前走馬券圏内の馬が殆どとなっており、逆に前走G2以下で4着以下となると、悲惨な成績となっています。

やはりG1馬が出てくるようなハイレベルの年において、前走G2で馬券圏外になるようでは、単純に能力的に厳しいのでしょう。

ここは前走G1を走っていた馬を狙うのが基本で、前走G2以下ならシッカリ好走していた馬から買うべきだと思います。

前走騎手データ

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
◆同騎手 5- 4- 2-29/40 12.5% 22.5% 27.5% 68 72
◆乗替り 1- 2- 4-31/38 2.6% 7.9% 18.4% 51 53

ハイレベルのオールカマーでは今回継続騎乗馬が好走傾向です。

今回乗り替わりになる馬と継続騎乗の馬を比べてると、継続騎乗馬が多くの勝ち星を上げており、勝率から複勝回収率もすべてにおいて継続騎乗の方が上となっていました。

ハイレベルの年になると、次のG1も狙えるような馬が出てくるわけですが、やはりそういった馬たちは基本的には近走成績も良いはずですし、騎手からの評価も高くなるとため、必然的に継続騎乗となるのです。リーディング上位の騎手が多少無理してでも乗りに来るような馬が、本当に強い馬というわけです。

やはり乗り替わりとなる馬は近走上手くいってなかったり、そもそも騎手からの評価がイマイチ場合が殆どですから、ここは継続騎乗となるような馬を狙っていくべきでしょう。

ここまで2つのデータをクリアして残っているのはガイアフォース、タイトルホルダー、ノースブリッジ、ローシャムパークの4頭です。

この4頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは所属のデータだと思います。

所属データ

1番人気がG1馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
美浦所属 3- 4- 4-35/46 6.5% 15.2% 23.9% 18 65
栗東所属 3- 2- 2-25/32 9.4% 15.6% 21.9% 119 60

ハイレベルのオールカマーでは栗東所属馬の激走が多くなっています。

オールカマーは中山で行われる一戦、地元の美浦所属馬が有利かと思いきや、実際のデータをみると感覚とは真逆の傾向が出ており、栗東所属馬の方が高い勝率となっており、単勝回収率なんかは雲泥の差です。ハイレベルのオールカマーでは栗東所属馬が有利と見ていいでしょう。

このレースがハイレベルになる年は前哨戦として意味合いが強くなるというのは、これまでに何回か話してきましたが前哨戦にも関わらず、わざわざ栗東から遠征してくる馬。少し待てば同じような距離の京都大賞典が関西であるにも関わらず、栗東から遠征してくる馬は次へ向けての叩き台というよりは、ここを狙っての遠征である可能性が高いのです。勝負気配が高いというわけです。

美浦の有力馬からすればココは叩き台かもしれませんが、栗東からわざわざ遠征してきた栗東の実力馬がいれば要注目が必要でしょう。

1番人気がG1馬だったハイレベルのオールカマーにおいて前走G1、継続騎乗、そして栗東所属という3つのデータを当時にクリアした時。勝率28.6%、複勝率42.9%。回収率も100%を超えていました。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはガイアフォースしかいません。

まとめ

というわけで、今年のオールカマーにピッタリの馬は、ガイアフォースではないかと思います。

この馬は菊花賞、AJCCこそ人気を裏切る走りが続きましたが、近走になってまた強い競馬を見せるようになっています。近走だけ見るとマイラーかという印象もありますが、個人的にはマイラーというよりもタフな馬場。スタミナ勝負が苦手なタイプかなと見ていて、菊花賞は言うまでもなくスタミナ勝負。AJCCも冬の中山ということでタフな馬場状態でスタミナ勝負になっていました。その前のセントライト記念や国東(くにさき)特別など、高速馬場であれば2000メートルや2200メートルでも強い競馬を見せています。今の中山のような高速馬場であれば、この距離でも十分勝負できるのではないかと思います。