皆さんこんにちは。アギョウです！
今回は安田記念の追い切り診断となります。
それでは早速シュネルマイスターから見ていきましょう。
シュネルマイスター【B】
1週前や2週前の段階では、併せ馬に劣勢の手応えで、少し重さが残るかなという動きでしたが、最終追い切りでは舌を出して遊びながらも、併せ馬には先着の内容でした。だいぶ動きは素軽くなっており、最終追い切りで仕上がったように見えます。今のこの馬の能力は出せる状態になっているはずです。
ただ、去年の今頃と比べると、動きがだいぶ堅くなっている印象です。ヨーロッパ志向の強い血統のせいか、海外の馬にありがちな走り方に変わってきており、古馬になってかなりパワー型にシフトしているように見えます。あまり目立たない動きですが、調子が悪いというよりは、良くも悪くも馬が変わってきているのかなと見ています。
イルーシヴパンサー【A】
前走なんかは馬なり中心。時計も控えめの調教内容でしたが、今回は速めの時計を出して、ムチを使うようなシーンもありました。前走と比べると、かなり調教負荷を高めています。これがどう出るかというところですが、ここを目標にキッチリ作っている点は高評価できるはずです。
ただ、調教負荷を一気に上げた影響か、最終追い切りではこれまで見せていなかったような操縦の難しさを見せており、道中の折り合いはギリギリといった感じで、最後の直線に向いてから口向きの悪さを修正するシーンもありました。追い出してからの伸びは素晴らしいの一言ですが、前走とは少し違う感じもあります。
ハード調教が吉と出るか、凶と出るかにはなると思いますが、仕上がり自体は高いレベルにありそうです。
ソングライン【B】
間隔が詰まっての出走ですが、終い11秒台前半を連発。連日併せ馬を大きく突き放すような動きをするなど、動きの良さが目立っていました。前走もだいぶ良い動きをしていたため、ここに来ての上積みまではないと思いますが、前走同様。しっかり好調キープだと思います。
この馬は、いつも調教で良い動きを見せるタイプです。調教でよく見せる、非凡なスピードが持ち味なのは間違いありません。先週のようなパンパンの良馬場のままなら良いと思いますが、週末には雨が降るような予報もあります。多少、道悪になった場合は割引が必要なタイプだと思います。スピードが活きるような馬場。展開になればというか感じでしょう。
エアロロノア【B】
最終、1週前と坂路51秒台をマークしながら、終いも最速でまとめる動きが出来ていました。前走から大きく変わった感じはないですが、しっかり好調キープでしょう。この馬の能力は出せるはずで、前走や前々走と同じくらい走れる状態です。
カテドラル【C】
この馬で良い結果が出ていた時は、1週前にCW、最終追い切りは坂路というパターンでしたが、今は最終、1週前ともに坂路になっています。日曜日にこそCWで少しだけやっていますが、良かった頃はもっとCWで攻めた調教をしていました。まだ本来の調子にはないのかなという感じです。
カフェファラオ【B】
この馬も、これまでは南W中心の調教でしたが、今回は最終追い切りが坂路に変わっています。最終坂路だったのは、かしわ記念以来ことになります。前走は調教に乗りに来ていた福永騎手も、今回は乗りに来ておらず、陣営的にそんなに気がないように見えてしまいます。状態自体はマズマズですが、勝負気配としては低そうです。
カラテ【C】
栗東への転入初戦だった前走はハード追う調教でしたが、今回は一転して馬なり中心でキッチリ乗り込む調教に切り替えています。まだ転厩して間もないためか、色々と試行錯誤している段階に見えます、前走より、だいぶマシにはなってますが、まだ美浦にいた頃の調子にはなさそうです。
サリオス【C】
前走まで速い時計を出すハード調教を主体としていましたが、今回は一転して遅い時計ばかりの軽め調教に変わっています。この馬も試行錯誤で、色々と試しているのが見て取れます。今回の軽め調教が吉と出るか凶と出るか次第ですが、個人的にG1でここまで軽い調教なのはどうかなと見ています。
セリフォス【S】
1週前にCWの自己ベストを更新。間隔が詰まっているからと言って、調教の手を緩めることなく、しっかり負荷がかけられています。同じぐらいの間隔だった朝日杯の時と同じような調教が出来ています。前走を一度使ってガス抜きできたおかげか、藤岡佑介騎手と手が合うのかは分かりませんが、課題の折り合いも前走より少しマシになっていました。自己ベストを更新した1週前の時計が示すように使っての大きなデキ落ちもないですし、これは前走以上に走れてもいいのではないかと思います。
ソウルラッシュ【B】
1週前、2週前とCWでシッカリやって、最終追い切りは坂路で流す程度になりました。前走も、かなりシッカリやっていたため、ここに来ての上積みまではないですが、しっかり好調キープだと思います。前走と同じぐらいの走りはできる状態です。
ダイアトニック【C】
2走前に勝った阪急杯の時は、最終、1週前ともに終い11秒台が出ていましたが、今回の最終追い切りは終い12.6秒になっています。この馬の全盛期の時は軽く流す程度でも、終い12.0秒前後が出ていただけに、やっぱり衰えは隠せないなという感じです。今回は3走前の京都金杯と同じくらいで、どこまでやれるかだと思います。
ダノンザキッド【C】
これまではCW中心の調教でしたが、今回は坂路のみに切り替えています。これがどう出るかというところですが、最終追い切りを軽めにやったのが少し気がかりです。というのも、ここ最近で高いパフォーマンスを発揮したマイルチャンピオンシップの時は、最終追い切りも終い強めに追えていました。それに対して、大きく人気を裏切る形になった前走や皐月賞の時は、最終追い切りが軽め。今回と同じような形です。中山記念とマイルチャンピオンシップなら、今回は前走に近い状態ではないかと見ています。
ナランフレグ【B】
やや間隔が空いての出走ですが、かなり入念に乗り込まれており、1週前には終い11.0秒の時計が出ました。前走から大幅に変わった感じこそありませんが、しっかり好調キープだと思います。今回もこの馬の能力は出せる状態です。距離に関しては分からないですが、ウッドコースで長めに追って、距離延長の対策している点は好感が持てます。
ファインルージュ【C】
今回は間隔が詰まっているということもあってか、1週前追い切りはせず、日曜と最終追い切りだけで仕上げる形になっています。動きを見ても、流石に前走以上ということはなさそうです。今回、乗り替わりとなる武豊騎手も、調教に一度も乗りに来ておらず、完全なテン乗りになってしまいます。勝負気配としても低めで、ここは馬の力でどこまでやれるかになりそうです。
ホウオウアマゾン【A】
この馬は元々調教ではそんなに目立った動きをする馬ではありません。パワー型の走りをする馬で、調教ではいつもこんなものです。1週前には終い11秒台前半。最終追い切りも併せ馬に先着しており、むしろこの馬としては良く動いている方だと思います。今回は長距離輸送をクリアできるか、当日、雨の影響が残るようなパワーのいる馬場状態になるかがどうかが鍵になりそうです。
レシステンシア【B】
間隔が詰まっての出走ですが、最終追い切りはほぼ前走同様の時計をマーク。ここに来ての上積みまではないですが、しっかり好調キープでしょう。個人的に前走はもう少しやれるかなと見ていてだけに、やっぱり本質的にはスプリンターなのかなとは思います。今回も前走ぐらい走って何着になるかでしょう。
ロータスランド【B】
これまでは距離を短くしていくローテーションだったため、速い時計をガンガン出す調教でしたが、今回は遅めの時計で折り合い重視の調教となっています。丹念な調整の甲斐もあって、前走同様ないし、前走より少し下ぐらいの状態までは仕上がっているのではないかと思います。あとはマイルの流れで折り合いがつくかどうかのはずです。
ヴァンドギャルド【C】
久しぶりに日本での出走になりますが、以前と比べると、だいぶ時計が遅くなっている印象です。加齢とともに精神的に成長したのか、以前の課題だった折り合い難は見られなくなっています。ただ、スピードという点では、2年前の富士ステークスを勝った時ほどのものは感じず、衰えは隠せない印象です。日本のマイルの流れについていけるかどうかが鍵になりそうです。
まとめ
というわけで、2022年安田記念の調教イチオシとしてセリフォスの名前を挙げたいと思います。
この馬は1週前にCWの自己ベストを更新。前走を一度使った効果か、課題の折り合い難も、前走よりはマシになっていました。藤岡佑介騎手も、2週連続で調教に乗るに来るなど、人の勝負気配としても高いものがありそうです。このメンバーなら54キロの斤量を巻き返しがあっても何らおかしくないと思います。
