【札幌記念2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回は札幌記念が、どんな特徴があるレースかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

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人気データ

人気 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 0- 4- 3- 2/ 9 0.0% 44.4% 77.8% 0 98
2番人気 4- 1- 0- 4/ 9 44.4% 55.6% 55.6% 182 88
3番人気 2- 0- 0- 7/ 9 22.2% 22.2% 22.2% 103 38
4~6人気 3- 2- 4- 18/ 27 11.1% 18.5% 33.3% 178 97
7~ 人気 0- 2- 2- 71/ 75 0.0% 2.7% 5.3% 0 38

札幌記念は、どちらかといえば堅めの傾向にあります。

このレースが札幌で行われた過去9年の人気別データを見ると、1番人気は勝ってこそいないものの複勝率70%以上。勝ち馬も2番人気~6番人気の人気サイドから出ています。7番人気以下の人気薄となると殆ど馬券絡み出来ておらず、回収率も低調なものとなっていました。

札幌記念はG2ながらG1と遜色ないメンバーが揃うことも珍しくない、スーパーG2と言われ、近年では何度もG1昇格が話題に上がるほどのレースです。そんな強い馬が集まりやすいとなれば、中々荒れる余地もなく、強いとされる馬たちが順当に上位争いするケースが非常に多いというわけです。

札幌記念はメンバーの集まりやすいスーパーG2らしく堅めの傾向にあります。

枠順データ

枠番 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 4- 0- 1- 7/12 33.3% 33.3% 41.7% 279 100
2枠 1- 3- 0- 9/13 7.7% 30.8% 30.8% 35 131
3枠 0- 2- 2-11/15 0.0% 13.3% 26.7% 0 98
4枠 0- 2- 0-15/17 0.0% 11.8% 11.8% 0 12
5枠 1- 0- 3-14/18 5.6% 5.6% 22.2% 20 47
6枠 1- 1- 2-14/18 5.6% 11.1% 22.2% 61 71
7枠 1- 0- 0-17/18 5.6% 5.6% 5.6% 95 17
8枠 1- 1- 1-15/18 5.6% 11.1% 16.7% 21 27

札幌記念は内枠有利ではないかと思います。

まず詳細な枠順別データを見ると1枠が過去9年4勝。複勝率も1枠、2枠がワンツーとなっており、回収率もこの2つが高い傾向にありました。

枠順 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~4枠 5- 7- 3- 42/ 57 8.8% 21.1% 26.3% 66 80
5~8枠 4- 2- 6- 60/ 72 5.6% 8.3% 16.7% 49 40

1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、勝率から複勝回収率まですべてにおいて内枠が外枠を上回る成績となっており、札幌記念は文句なしで内枠有利の傾向が出ていました。

過去9年で内枠の方に強い馬が集まっていたというのも、もちろんあるとは思いますが、やはり距離ロスの観点から内枠が有利になるのでしょう。新潟など本州の競馬場になると、この時期は台風の影響。雨の影響を受けて内側の馬場がボロボロになることもあるのですが、北海道の札幌は、そのようなことも少なめです。この時期まで内側の馬場状態は良好であることが殆どです。

札幌記念は、できるだけ内枠を狙った方が得策かもしれません。

脚質データ

脚質 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 2- 1- 0- 8/ 11 18.2% 27.3% 27.3% 190 58
先行 2- 1- 4- 25/ 32 6.3% 9.4% 21.9% 49 47
中団 4- 4- 3- 33/ 44 9.1% 18.2% 25.0% 76 83
後方 0- 2- 2- 34/ 38 0.0% 5.3% 10.5% 0 39
マクリ 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 123 83

札幌記念は、差しも問題なく決まります。

同じ北海道の函館や、夏に多く使われる福島、小倉なんかは小回りで前有利が顕著となることも多いのですが、同じ北海道。小回りでも札幌は差しが決まります。

札幌競馬場は最終コーナーの角度が緩いため、後ろからの馬が勢いをつけたまま、直線に向くことができるのです。

上り 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3F 1位 2- 6- 3- 2/ 13 15.4% 61.5% 84.6% 64 263
3F 2位 2- 1- 2- 5/ 10 20.0% 30.0% 50.0% 236 139
3F 3位 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 344 202
3F ~5位 2- 0- 0- 16/ 18 11.1% 11.1% 11.1% 50 19
3F 6位~ 2- 2- 3- 74/ 81 2.5% 4.9% 8.6% 19 17

上がりのデータを見ても、上がり最速をマークした馬が複勝率84.6%をマークし、上がり4位以下となると複勝率10%台、一桁台まで落ち込んでしまうなど、明確に末脚が重要であることが分かります。

この札幌記念が毎年、豪華なメンバーになりやすいのも、日本で主流的な、最後の直線で速い脚を使えば大丈夫というレースになりやすいからでしょう。東京などで行われる主流的なG1レースにも繋がりやすいレースなのです。

札幌記念は小回りで行われる一戦ですが、末脚重要となるレースです。

基本データまとめ

簡単にココまで話した内容をまとめますと、札幌記念は、

・どちらかというと堅めの傾向
・馬場が良好なことが多く内枠有利
・小回りですが末脚重要となる一戦

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年の札幌記念にピッタリかというのを考えておこうと思います。

前走着差データ

前走ハンデ戦以外 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
負0.0 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 123 46
負0.1~0.2 2- 2- 1- 7/12 16.7% 33.3% 41.7% 135 76
負0.3~0.6 3- 0- 0-11/14 21.4% 21.4% 21.4% 86 33
 負0.7~ 0- 3- 5-22/30 0.0% 10.0% 26.7% 0 77

前走ハンデ戦以外で0.7秒以上負けている馬は過去9年で勝っていません。

人気データのところで札幌記念はスーパーG2。G2の中でもレベルの高いレースという話しをしましたが、それに伴ってハンデ戦以外で0.7秒以上も負けているような馬では能力的にどうでしょうか。

ハンデ戦なら斤量が重かった、勝った馬のハンデが軽かったなど、言い訳することも可能ですが、普通のレースにおいて0.7秒以上も負けているようでは言い訳できません。

ここは負けているにしても小差の負けまでに留めている馬からでしょう。

前走初角位置データ

前走初角 着別度数(札幌開催) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1/2頭以内 4- 6- 2- 54/ 66 6.1% 15.2% 18.2% 27 42
1/2頭外 5- 2- 6- 39/ 52 9.6% 13.5% 25.0% 106 85

前走半分より後ろだった馬は、半分より前だった馬を圧倒しています。

前走初角半分より後ろだった馬は半分より前だった馬と比べて、連対率以外ではすべてにおいて上の成績となっており、前走後ろで競馬をしていた馬がこのレースにおいてよく好走しているのが分かります。

脚質データのところで札幌記念は差しも問題なく決まり、むしろ末脚が重要という話しをしましたが、それなら前走でも後ろで競馬をしていた馬。末脚にかける競馬をしていた馬が当然有利です。今回も末脚勝負をする可能性が高いですからね。

ここは前走や近走でも末脚勝負をしていたような馬に要注目です。

キャリアデータ

直近の勝利が2000メートルより長かった馬は苦戦を強いられています。

過去9年の勝ち馬を見ると直近の勝利が2000メートルもしくは2000メートルより短い距離だった馬が殆どで、2000メートルより長い距離だった馬はブラストワンピースの1頭しかいません。

このデータから分かるのは2000メートルより長い距離でもいける中長距離馬というよりも、マイルから2000メートルぐらいが守備範囲のマイラー気質の馬が良いということです。

枠順データのところで、このレースは馬場状態が良好な中で行われることが多いという話しをしました。それに伴ってスタミナよりもスピード。マイルでも通用するようなスピードを持っている馬が有利というわけです。

ここは直近の勝利が2000メートルより長い距離だった、長距離タイプの馬はどうでしょうか。

ここまで3つのデータをクリアして残っているのはイズジョーノキセキ、ウインマイティー、ダノンベルーガ、プログノーシスの4頭です。

この4頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは生産者のデータだと思います。

生産者データ

古馬G1馬が1番人気だった年はノーザンファーム生産馬が圧倒的です。

ここまで札幌記念はスーパーG2。G1レベルのメンバーが揃うのも珍しくないというのは散々話してきましたが、年によってG2レベルのヤマカツエースや衰えが見えていたマカヒキが1番人気になる年もあり、すべての年がスーパーG2というわけではありませんでした。

では具体的にレベルが高かった年。古馬G1馬が1番人気だった年は2014年、2016年、2019年、2020年、2021年、2022年と過去6回ありました。1番人気になった馬の名前を見ても、これらの年はスーパーG2だったのは間違いありません。古馬G1馬が1番人気になった年。スーパーG2だった年はとある明確な傾向がありました。

1番人気が古馬G1馬の時 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
ノーザンファーム 5- 1- 3-21/30 16.7% 20.0% 30.0% 110 51
それ以外 1- 5- 3-46/55 1.8% 10.9% 16.4% 8 42

それがノーザンファームの生産馬が強いということです。札幌記念がスーパーG2だった過去6年において5回がノーザンファームの勝利という極端な傾向が出ていました。

単純にノーザンファームの馬が強いという側面ももちろんありますが、北海道での競馬は現地での調整を強いられるため、いつも使っている坂路やウッドコースが使えず、調整に難しい面があります。それに伴ってノーザンファームの充実した外厩が使える馬が当然有利となります。レベルの低い年だと現地での調整だけでも十分間に合いますが、G1レベルの馬たちがズラリと揃った中では、この僅かな差が大きな差となって出てくるというわけでしょう。

今年がスーパーG2であるのはメンバーを見れば一目瞭然ですが、おそらく1番人気になるのは古馬G1であるジャックドール。データ的に見てもスーパーG2である年です。そうなればデータ通り、ノーザンファームの馬が調整面で有利に立つのではないかと思います。

ハンデ戦以外で0.7秒差以内、初角半分より後ろ、直近の勝利が2000m以下、古馬G1馬が1番人気だった年においてノーザンファーム生産という4つのデータを同時にクリアした時。勝率60.0%、複勝率80.0%。回収率は単複ともに100%を超えていました。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはダノンベルーガしかいません。

まとめ

というわけで、今年の札幌記念にピッタリの馬はダノンベルーガではないかと思います。

この馬は未だG1は勝てていませんが、いつG1を勝ってもおかしくないというのは随所に見せており、天皇賞秋ではココにも出走してくるジャックドールに先着。前走のドバイターフも進路を探すのに手間取ったせいで差し遅れてしまいましたが、最後の伸び脚は一際目立っておりセリフォスなんかには先着する走りが出来ていました。

ジャパンカップやダービーの競馬を見ると2400メートルは少し長いかなという感じで長距離というよりはマイル。1600~2000メートルぐらいが守備範囲のはずで、このレースにはピッタリの適性も持っています。課題とされる右回りについても皐月賞の競馬をそう悪くないものでしたし、個人的には大丈夫ではないかと見ているだけに、ここで久々の勝利となる可能性は十分あるでしょう。