今回はクイーンカップの過去データ分析となります。
今週末は東京競馬場にてクイーンカップが行われます。今年の牝馬クラシック路線は全体的にレベルが高いと思います。早くから怪物と言われていたグランアレグリア。朝日杯FSでも3着。牡馬相手でもやるぞというところを見せました。当然、牝馬たちに入ればその能力は格段。阪神JFを制したダノンファンタジーを完封しているわけですからね。ここまで名前が挙がった2頭の他にもシェーングランツ、アクアミラビリス。個人的にはアウィルアウェイなんかも非常に面白い存在だと睨んでいます。そしてこのクイーンカップにはクロノジェネシス、ビーチサンバが出走してきます。阪神JFでも好走して見せたこの2頭、春へ向けて一体どんなレースを見せてくれるのでしょうか。そしてこれら2頭を負かす新星が現れるのでしょうか。クイーンカップ、今から非常に楽しみなレースですね!というわけでクイーンカップの過去データ分析となります。
目次
クイーンカップ 過去データ・傾向
今回は過去10年間のデータから人気・枠順・脚質の基本データに加えて、前走着差・前走クラス・前走場所・前走着順・前走4角位置のデータを見ていくことで今回のクイーンカップで高期待値の馬を導き出します。それでは各データの考察に入っていきましょう。
基本データ
まずは基本データから見ていきましょう。ここでは主に過去データ的に買える馬を見ていこうかなと思います。
人気
人気 | 着別度数 |
---|---|
1番人気 | 4- 1- 1- 4/ 10 |
2番人気 | 3- 1- 3- 3/ 10 |
3番人気 | 1- 3- 0- 6/ 10 |
4番人気 | 2- 0- 1- 7/ 10 |
5番人気 | 0- 3- 1- 6/ 10 |
1~4番人気で過去10年10勝。クイーンカップは人気サイドで決まるレースと見て間違いないでしょう。クラシックを見据える3歳牝馬たちのステップとして、クイーンカップは唯一の東京開催の重賞です。東京を使いたい有力馬たちはここに集中してしまう傾向にあります。必然的にメンバーレベルがクラシック前哨戦の中でも屈指のものとなり、ミッキークイーン、ヴィルシーナ、ホエールキャプチャ、アエロリット、メジャーエンブレムなど、後の活躍馬をこれだけ輩出しています。クイーンカップはチューリップ賞と並ぶぐらい、牝馬たちのクラシック路線を見据える上では重要な一戦なのです。素質、能力ともにクラシック級の馬が出てくるレースですから、これだけ堅い決着になるのも頷けますよね。
枠順
枠番 | 着別度数 |
---|---|
1枠 | 0- 3- 1-15/19 |
2枠 | 0- 1- 3-16/20 |
3枠 | 4- 1- 1-13/19 |
4枠 | 0- 0- 0-20/20 |
5枠 | 3- 2- 2-13/20 |
6枠 | 1- 2- 1-16/20 |
7枠 | 0- 1- 3-16/20 |
8枠 | 2- 0- 0-18/20 |
先程の人気データで話したようにクイーンカップは何より素質が問われるレース。枠順云々というのはあまりないと思われます。ただ、近5年で見てみると二桁馬番の連帯は3頭だけ。その3頭もアエロリット、ミッキークイーン、アドマイヤミヤビと、後にG1でも活躍した強力な3頭です。素質重視の1戦ではあるのですが、どちらかといえば内枠が有利なのではないでしょうか。これは共同通信杯のところでも話したDコースの使用が関係しているのだと思います。Dコースというのはそのコーナー半径の大きさから、内枠有利になりやすいコースなのです。クイーンカップはどちらかいえば内枠有利のレースだと思います。
脚質
脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ | 1- 0- 2- 7/ 10 |
先行 | 6- 2- 2- 27/ 37 |
中団 | 3- 5- 4- 47/ 59 |
後方 | 0- 3- 3- 46/ 52 |
うーんこれは難しいですね。やや判断に迷うところですが、クイーンカップは逃げ先行馬が有利なのではないでしょうか。昨年などは1.0秒以上の前傾ラップ、ハイペースになったにも関わらず、前に行った馬が1、3着。なかなか前が止まらない馬場なのだと思います。ただ中団・後方からの馬も、速い上がりさえ使えば届いている印象です。東京コースらしく速い上がりを使えそうな差し馬の台頭に警戒しつつも、基本は前に行ける馬からという感じがいいのではないでしょうか。
消去法データ
ここからは消去法データ。今回のクイーンカップで過去データ的に厳しい馬を見ていこうと思います。
前走着差
前走着差 | 着別度数 |
---|---|
負0.6~0.9 | 0- 0- 1-17/18 |
負1.0~1.9 | 0- 0- 1-16/17 |
負2.0~2.9 | 0- 0- 0- 2/ 2 |
前走0.6秒以上負けてしまった馬(ジョディー、ロカマドール)というのは過去10年で連帯したことがありません。これは人気データのところでも話しましたが、クイーンカップはハイレベルになりやすいレース。クラスに関わらず、前走0.6秒以上負けている馬というのは能力的に足りません。このハイレベルな前哨戦では割引が必要だと思います。
前走クラス
前走クラス | 着別度数 |
---|---|
新馬 | 0- 1- 2- 12/ 15 |
未勝利 | 0- 1- 1- 20/ 22 |
前走新馬もしくは未勝利戦だった馬(ミリオンドリーム、レッドベルディエスなど)というのは過去10年で勝ったことがありません。新馬戦や未勝利戦のレベルから、いきなりハイレベルなレースで勝ち切るというのは至難の技です。先程から何度か名前が出てきているミッキークイーンでさえ、この臨戦過程で2着に敗れてしまっています。前走新馬もしくは未勝利という馬は割引が必要なのではないでしょうか。
前走場所
前走クラス | 着別度数 |
---|---|
地方 | 0- 0- 0- 8/ 8 |
前走地方だった馬(アークヴィグラス)というのは過去10年で馬券になったことがありません。前走地方という馬は、主に地方からの参戦組。地方馬がこのハイレベルなレースで好走するというのは、かなり厳しいのでしょう。地方からの参戦はデータ的には消しですね。
前走着順
前確定着順 | 着別度数 |
---|---|
前走1着 | 4- 0- 0-11/15 |
前走2着 | 0- 1- 0- 3/ 4 |
前走3着 | 0- 0- 1- 7/ 8 |
前走4着 | 0- 0- 0- 2/ 2 |
前走5着 | 0- 0- 0- 3/ 3 |
前走6~9着 | 0- 0- 0- 7/ 7 |
前走10着~ | 0- 0- 0- 6/ 6 |
集計範囲:前走500万条件
前走500万条件で負けてしまった馬(マドラスチェック)というのは過去10年で勝ったことがありません。繰り返しにはなりますが、前走500万条件で負けてしまっているような馬は、ここでは能力的に足りません。こちらも勝ち負けに加わるのは、よほどのことがない限り厳しいでしょうね、
前走4角位置
前走4角 | 着別度数 |
---|---|
10番手以下 | 1- 2- 2- 33/ 38 |
13番手以下 | 0- 0- 1- 15/ 16 |
最後に前走4角位置です。脚質データのところで話したようにクイーンカップは前有利になりやすいレース。速い上がりを使えば、後方からでも十分に届くとは言いましたが、前走4角13番手以下(クロノジェネシス)になるほど先行力のない馬では差し届きません。いくら速い上がりを使えば大丈夫といっても、競争馬が走れるスピードには限界があります。クイーンカップでは追い込み一手の馬では勝ち切ることは難しそうです。
まとめ
ここまで紹介したデータから、最も好走率が高いのはどの馬なのか。
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今回の消去法データで残ったのは1頭。ここは文句なしでこの馬でしょう。前走こそ3着と敗れてしまいましたが、あれは明らかに鞍上のミス。仕掛けるタイミングが遅すぎました。完璧な騎乗であればもっと勝負は際どかったと思います。馬の能力はこのメンバーでも随一のものがあると思います。さらにこの馬が逆転する要素として上げたいのが馬の成長度。2歳の頃は調教でも反応が鈍いところがあり、明らかに本格化前という感じの走りでした。クロノジェネシスはデビュー戦ときから馬体が完成されていて、完全な早熟馬だと思っているので、この2ヶ月で逆転しているという可能性は十分にあると思います。
おすすめ馬以外に消去法データに当てはまらなかった馬
・なし
