はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回は日本ダービーが、どんな特徴があるのかを解説していきます。
それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 3- 2- 2- 3/ 10 | 30.0% | 50.0% | 70.0% | 62 | 95 |
2番人気 | 1- 3- 1- 5/ 10 | 10.0% | 40.0% | 50.0% | 53 | 78 |
3番人気 | 3- 3- 1- 3/ 10 | 30.0% | 60.0% | 70.0% | 138 | 135 |
4番人気 | 1- 1- 0- 8/ 10 | 10.0% | 20.0% | 20.0% | 117 | 66 |
5番人気 | 1- 1- 0- 8/ 10 | 10.0% | 20.0% | 20.0% | 125 | 72 |
日本ダービーは、少波乱の余地があるレースだと思います。
1番人気も来るには来ますが、回収率は3~5番人気が軒並み100%を超えるなど、ダービーは大波乱とまではいきませんが、人気どころで順番が入れ替わるようなことが多々あります。
同じ舞台のオークスは、牝馬限定戦ということもあり、そもそも2400メートルをこなせるだけのスタミナを持っている馬が数えるほどしかおらず、能力のない馬は途中で脱落する形になりますが、牡馬ではそうなりません。ここに出走してくる馬は、基本的には2400メートルも大丈夫な馬ばかりです。その結果、牝馬限定のオークス以上に混戦となり、波乱の余地が生まれるわけです。
ダービーは、少波乱の余地があるレースだと思います。
枠順
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 3- 2- 1-14/20 | 15.0% | 25.0% | 30.0% | 508 | 93 |
2枠 | 1- 1- 3-15/20 | 5.0% | 10.0% | 25.0% | 20 | 146 |
3枠 | 1- 0- 1-18/20 | 5.0% | 5.0% | 10.0% | 7 | 31 |
4枠 | 0- 2- 1-16/19 | 0.0% | 10.5% | 15.8% | 0 | 208 |
5枠 | 1- 1- 0-18/20 | 5.0% | 10.0% | 10.0% | 58 | 25 |
6枠 | 1- 2- 2-15/20 | 5.0% | 15.0% | 25.0% | 26 | 73 |
7枠 | 2- 1- 1-25/29 | 6.9% | 10.3% | 13.8% | 21 | 21 |
8枠 | 1- 1- 1-27/30 | 3.3% | 6.7% | 10.0% | 41 | 23 |
日本ダービーは、内枠有利でしょう。
枠順のデータを見た時に、まず目に付くのが1枠の好走率の高さです。1枠は勝率から複勝率まで、すべてにおいて他の枠順を上回る成績を残しています。
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 5- 5- 6- 63/ 79 | 6.3% | 12.7% | 20.3% | 135 | 118 |
5~8枠 | 5- 5- 4- 85/ 99 | 5.1% | 10.1% | 14.1% | 35 | 33 |
1枠~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、やはり内枠の方が有利な傾向で、回収率という面でも内枠の方が優秀です。穴馬も内枠から出ていることが分かります。
同舞台のオークスでは若干内枠有利かな程度のものでしたが、ダービーでは明らかに内枠有利となっています。
ここまで内枠有利になるのは、ダービーの週からCコース替わりとなるからです。Cコース替わりで内側にキレイな馬場が出現するため、そこを通れる可能性の高い内枠が有利になるという単純な話です。この内枠有利も、少波乱の決着に一役買っているのではないかと思います。
もちろん能力に高ければ外枠でも問題ありませんが、少し能力に劣る馬にチャンスがあるとすれば、内枠になるのではないかと思います。
脚質
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 1- 1- 8/ 10 | 0.0% | 10.0% | 20.0% | 0 | 135 |
先行 | 3- 2- 2- 27/ 34 | 8.8% | 14.7% | 20.6% | 314 | 172 |
中団 | 4- 6- 6- 71/ 87 | 4.6% | 11.5% | 18.4% | 26 | 53 |
後方 | 2- 1- 1- 41/ 45 | 4.4% | 6.7% | 8.9% | 15 | 15 |
マクリ | 1- 0- 0- 1/ 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% | 265 | 90 |
日本ダービーは、末脚が重要な一戦です。
脚質のデータで見ると逃げ・先行・中団・後方。そしてマクリで万遍なく決まっている印象で、これといった傾向は見えてきませんが、これを上がりのデータで見れば一目瞭然です。
上がり
上り | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
3F 1位 | 3- 2- 3- 4/ 12 | 25.0% | 41.7% | 66.7% | 133 | 143 |
3F 2位 | 4- 1- 1- 5/ 11 | 36.4% | 45.5% | 54.5% | 142 | 81 |
3F 3位 | 0- 2- 1- 10/ 13 | 0.0% | 15.4% | 23.1% | 0 | 48 |
3F ~5位 | 0- 2- 1- 15/ 18 | 0.0% | 11.1% | 16.7% | 0 | 91 |
3F 6位~ | 3- 3- 4-113/123 | 2.4% | 4.9% | 8.1% | 90 | 63 |
上がり1位、上がり2位のマークした馬は半分以上の確率で馬券絡みしており、回収率も100%を超えています。上がり6位以下からの馬券絡みもあるにはありますが、東京競馬場らしく速い末脚を使うに越したことはないでしょう。ダービーはどの位置からだろうと速い末脚さえ使えば半分以上の確率で馬券絡みしてくるのです。
ダービーは、オークスほどではありませんが末脚重要な一戦と見て間違いありません。
基本データまとめ
簡単に、ここまで話した内容をまとめますと、日本ダービーは、
・少波乱の余地があるレース
・Cコース替わりで内枠有利
・東京競馬場らしく速い末脚が必要
この3点が、特徴として挙げられるでしょう。
ここからは、これらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が、今年の日本ダービーにピッタリかというのを考えておこうと思います。
キャリア①
これまで2回以上馬券圏外になっている馬は、過去10年で1頭しか勝っていません。殆どの馬はここまで4着以下になったことがない、もしくは4着になっても1回までという馬たちでした。
過去10年、このレースを勝った馬とその馬たちが4着以下に沈んだ回数を並べてみると、やはり基本的にはこれまで馬券圏外になったことがない馬。これまでの実績があまり汚れていない馬が、単純に強いのかなという感じで、大波乱を呼んだ2019年のロジャーバローズでさえ、ここまでに1回しか馬券圏外に沈んでいませんでした。失敗はあっても1回までというのが、データにしっかりと出ています。
唯一の例外は2014年のワンアンドオンリーですが、この年はこれまで3回も馬券圏外になっていたワンアンドオンリーが3番人気に推されるなど、これといった馬が不在で極端にレベルが低いとされていた年です。この年は例外かなという感じで、基本的にはこれまで馬券圏外になったことのない馬。馬券圏外を1回までに抑えているような強そうな馬が、素直にここでも勝ち負けしてきます。
日本ダービーは少波乱の余地があるとは言いましたが、だからといって実績的に怪しい弱い馬が勝っているわけではないというところには要注意が必要です。基本的にはこれまで綺麗な実績を作ってきた馬を、素直に信頼すべきでしょう。
キャリア②
過去10年の勝ち馬は、これまですべて上がり2位以内、もしくは上がり1位を複数記録していた馬となっていました。逆にいえばこれまで大した上がり末脚を使えていない馬は勝ちきれていないことが分かります。
上がりデータのところで、日本ダービーは東京競馬場らしく速い末脚を使う必要があるという話しをしましたが、それならデビューからここまですべて速い末脚を使っているか、上がり1位を複数記録していた馬が当然良いに決まっています。単純にここでも末脚上位の可能性が高いですからね。
これまでの戦績を見て、速い末脚を使っているかどうかは重要になってくるでしょう。
種牡馬
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
サンデー系 | 8- 8- 6- 91/113 | 7.1% | 14.2% | 19.5% | 119 | 58 |
非サンデー | 2- 2- 4- 57/ 65 | 3.1% | 6.2% | 12.3% | 11 | 92 |
日本ダービーはサンデー系の馬たちが好走傾向です。
お父さんがサンデー系だった馬は、そうでない馬と比べて2倍以上の勝率となっており、複勝率も1.5倍程度。明らかにサンデー系の馬たちが好走傾向にあります。
時代も進んでサンデー系の馬たちも減ってきましたが、それでも昨年はハーツクライ、キタサンブラック、ディープインパクト。その前も数少ないディープインパクト産駒が勝つなど、このレースにおいては、まだまだサンデー系は圧倒的な存在です。
そもそも日本でここまでサンデーサイレンスが大流行したのは、他にはない速い末脚が使える馬が多いから。この日本ダービーを勝てる血統だからです。
今はだいぶサンデー系の馬たちが減ってきましたが、その数少ないサンデー系たちには要注目が必要でしょう。
ここまで3つのデータをクリアして残っているのはショウナンバシット、スキルヴィング、ソールオリエンスの3頭です。
この3頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走皐月賞のデータだと思います。
前走皐月賞
前走レース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
皐月賞 | 7- 9- 6- 69/ 91 | 7.7% | 17.6% | 24.2% |
それ以外 | 3- 1- 4- 79/ 87 | 3.4% | 4.6% | 9.2% |
基本的にこのレースは前走皐月賞の馬たちが強いレースなのですが、皐月賞が消耗戦になった年は、ダービーとあまり繋がらない傾向にあります。
まず過去10年の皐月賞、別路線組のデータを見てもらうと、やはりレベルが高くなりやすい皐月賞組が圧倒的で、基本的には皐月賞を走っていた馬の中から、どの馬を選ぶかという感じなのですが、稀に例外となる年があります。
前走皐月賞 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ラスト3Fで12秒台が2つ以上の年(消耗戦) | 1- 3- 1-23/28 | 3.6% | 14.3% | 17.9% |
ラスト3Fで11秒台が2つ以上の年(速度戦) | 6- 6- 5-46/63 | 9.5% | 19.0% | 27.0% |
それが皐月賞が消耗戦となった年。具体的には皐月賞のラスト3ハロンにおいて12秒台のラップが2つ以上刻まれた年です。
皐月賞は極端なハイペースになったり、極端な道悪になったりすると、中山ということもあり上がりの掛かる展開になるのですが、そういった年の皐月賞はあまりダービーには繋がらない傾向にあり、具体的な数字を見ると消耗戦の年は勝率3%台だったのに対して、11秒台のラップが2つ以上並ぶ速度戦となった時は勝率9%もありました。
ダービーは東京競馬場らしく速い末脚が必要なレース。つまり11秒台のラップが複数並ぶ速度戦になりやすいため、消耗戦での結果はまるでダービーには繋がらないのです。もしかしたら消耗戦は次走へのダメージが残りやすいというのもあるかもしれません。
じゃあ今年はどっちかと言われれば、ラスト3ハロンが12.7-12.5-12.0というラップ構成で、12秒台のラップが並ぶ消耗戦となりました。その他に消耗戦だった2021年は絶対的と言われたエフフォーリアが、別路線組のシャフリヤールに負け、2013年も別路線組のキズナに脚元を掬われました。2018年は皐月賞7着だったワグネリアンが巻き返し、3着にはプリンシパルステークスからコズミックフォースが激走し大波乱など、皐月賞が消耗戦になった年は、素直に皐月賞上位で決まる感じにはなっていません。
皐月賞のレース質とローテ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
速度戦だった年の皐月賞組 | 6- 6- 5- 46/ 63 | 9.5% | 19.0% | 27.0% |
速度戦だった年の別路線組 | 1- 1- 2- 58/ 62 | 1.6% | 3.2% | 6.5% |
消耗戦だった年の皐月賞組 | 1- 3- 1-23/28 | 3.6% | 14.3% | 17.9% |
消耗戦だった年の別路線組 | 2- 0- 2-21/25 | 8.0% | 8.0% | 16.0% |
皐月賞が速度戦、消耗戦だった時の皐月賞組と別路線組の、実際の数字がどの程度かというのを見せておくと、やはり皐月賞が消耗戦だった年は皐月賞組は例年ほどは奮わず、その分別路線組が成績を大幅に上げていました。
今年の皐月賞は消耗戦。別路線組の台頭も十分ありえる年なのではないかと思います。
これまで馬券圏外が1回以内、これまですべて上がり2位以内もしくは上がり1位を複数回、父サンデー系、そして皐月賞が消耗戦だった年の別路線組という4つのデータを同時にクリアした時。勝率33.3%、複勝率も33.3%。回収率も100%を大きく超えています。
今年の出走馬で、これをクリアしたのはスキルヴィングしかいません。
まとめ
というわけで、今年の日本ダービーにピッタリの馬は、スキルヴィングではないかと思います。
この馬はダービーと同じ舞台である東京芝2400で上がり最速を連発。言うまでもなくこの舞台への適性は間違いありません。
前走レース名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
青葉賞G2 | 0- 0- 3-20/23 | 0.0% | 0.0% | 13.0% | 0 | 101 |
鬼門と言われる青葉賞からのローテーションにはなりますが、青葉賞組は確かに勝ってこそいませんが、アドミラブルが3着に来たり、マイネルフロスト、アポロソニックが穴を開けたりと全く駄目というわけではありません。
ルメール騎手が皐月賞で1番人気に支持されたファントムシーフではなく、こちらに騎乗するなど勝負気配としては申し分ありませんし、個人的に前走はだいぶ余裕のある仕上げだったかなと見ています。それでいて勝ち切って見せるのですから、能力的にはもちろんここへ向けて完璧な前哨戦だったはずです。
スキルヴィングこそ長年言われてきた青葉賞のジンクスを破る可能性が高い1頭と見て、この馬を推奨したいと思います。