はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回はセントライト記念が、どんな特徴があるのかを解説していきます。
それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気データ
人気 | 着別度数(中山開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2- 4- 0- 3/ 9 | 22.2% | 66.7% | 66.7% | 74 | 91 |
2番人気 | 1- 2- 2- 4/ 9 | 11.1% | 33.3% | 55.6% | 67 | 87 |
3番人気 | 2- 0- 3- 4/ 9 | 22.2% | 22.2% | 55.6% | 125 | 105 |
4~6人気 | 3- 1- 3- 20/ 27 | 11.1% | 14.8% | 25.9% | 95 | 78 |
7~ 人気 | 1- 2- 1- 71/ 75 | 1.3% | 4.0% | 5.3% | 56 | 39 |
セントライト記念は、どちらかといえば堅めの傾向にあります。
1番人気が複勝率66.7%。それ以降も人気が高い順に複勝率は並んでいます。割りと順当と言っていい成績でしょう。4番人気~6番人気の中穴どころ。7番人気以下の大穴も来てるには来ているため、ガチガチ決着ばかりとは言えないですが、堅いか荒れやすいかでいえば堅めのではないかと思います。
ここはやはり世代戦ということで、古馬混合重賞などと比べると、上の馬と下の馬の能力差が大きくなりやすいのです。極端な話しをいえば、この馬もG1で活躍する馬と、一生条件戦から抜け出せない馬が勝負するのが世代戦というもので、当然そんな実力差であれば逆転は中々難しいというわけです。
アサマノイタズラが勝った年のような極端な展開になると話しは違ってくるのですが、常識的なスローペースやハイペースぐらいなら、強い馬が順当に勝ち負けしてきます。小回りの中山だから~、前哨戦だから~というのは、あまり考えなくても大丈夫でしょう。
枠順データ
枠番 | 着別度数(中山開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0- 1- 2- 7/10 | 0.0% | 10.0% | 30.0% | 0 | 83 |
2枠 | 2- 0- 3- 9/14 | 14.3% | 14.3% | 35.7% | 349 | 177 |
3枠 | 2- 1- 0-12/15 | 13.3% | 20.0% | 20.0% | 89 | 78 |
4枠 | 2- 1- 0-13/16 | 12.5% | 18.8% | 18.8% | 41 | 27 |
5枠 | 1- 2- 1-14/18 | 5.6% | 16.7% | 22.2% | 32 | 47 |
6枠 | 1- 0- 2-15/18 | 5.6% | 5.6% | 16.7% | 28 | 38 |
7枠 | 1- 3- 1-14/19 | 5.3% | 21.1% | 26.3% | 65 | 55 |
8枠 | 0- 1- 0-18/19 | 0.0% | 5.3% | 5.3% | 0 | 6 |
セントライト記念は、内枠有利でしょう。
勝率トップが3枠。次は2枠、その次が4枠と、高い勝率は内枠に集中しています。回収率で見ても2枠はもちろん、その次も3枠という感じになっており、内枠は好走率が高いだけでなく回収率も優秀です。
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 6- 3- 5- 41/ 55 | 10.9% | 16.4% | 25.5% | 125 | 89 |
5~8枠 | 3- 6- 4- 61/ 74 | 4.1% | 12.2% | 17.6% | 31 | 36 |
1~4枠、5~8枠というザックリした枠順別データを見ても、やはり勝率から複勝回収率まで、すべてにおいて内枠の方が上の成績となっています。
セントライト記念は開幕2週目。開幕前半の馬場で行われるということで、内側の馬場状態はまだまだ良好。先週の紫苑ステークスや京成杯オータムハンデなんかを見ても、外を回すと中々厳しい馬場状態になっています。
基本的には実力重視の一戦ですが、枠順は内であるに越したことはないでしょう。
脚質データ
脚質 | 着別度数(中山開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 1- 1- 0- 8/ 10 | 10.0% | 20.0% | 20.0% | 59 | 101 |
先行 | 4- 5- 2- 18/ 29 | 13.8% | 31.0% | 37.9% | 104 | 70 |
中団 | 2- 3- 5- 43/ 53 | 3.8% | 9.4% | 18.9% | 23 | 56 |
後方 | 1- 0- 2- 33/ 36 | 2.8% | 2.8% | 8.3% | 118 | 40 |
マクリ | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 140 | 110 |
セントライト記念は近年になって前有利となってきました。
まずセントライト記念が中山で行われた過去9年の脚質別データを見ると逃げ先行で過去9年5勝。中団後方で過去9年4勝。どちらかが極端に良いという感じはなく、後ろからの馬による差し切りもあるのですが、これが直近5年になると傾向は少し変わってきます。
脚質 | 着別度数(近5年) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 1- 0- 0- 5/ 6 | 16.7% | 16.7% | 16.7% | 98 | 31 |
先行 | 3- 3- 1- 9/16 | 18.8% | 37.5% | 43.8% | 110 | 74 |
中団 | 0- 2- 3-24/29 | 0.0% | 6.9% | 17.2% | 0 | 45 |
後方 | 1- 0- 1-19/21 | 4.8% | 4.8% | 9.5% | 203 | 56 |
マクリ | 0- 0- 0- 0/ 0 |
直近5年では逃げ先行の勝利というのが非常に目立っており、過去9年で記録した5勝のうち4勝が、直近5年以内でのものでした。逆に中団後方からの馬は近年になって勝利がめっきり減っていて、良い脚で追い込んでくるけど2,3着というのが多くなっています。
これはこのレースに限った話しではなく、近年の9月中山では多く見られる傾向で、先日行われた京王杯オータムハンデもかつては差しが決まるレースでしたが、近年になって前残りが頻発するようになりました。近年は馬場整備技術が進みすぎて逃げ先行馬が中々止まらないのです。
本当に強い馬であれば差し馬でも問題ありませんが、前に行けるというのは大きな強みになるでしょう。
基本データまとめ
簡単にココまで話した内容をまとめますと、セントライト記念は、
・どちらかというと堅めの傾向
・開幕前半で内枠有利
・近年になって前残りの傾向に
この3点が、特徴として挙げられるでしょう。
ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年のセントライト記念にピッタリかというのを考えておこうと思います。
前走クラスデータ
前走クラス | 着別度数(中山開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
前走重賞 | 6- 6- 6- 37/ 55 | 10.9% | 21.8% | 32.7% | 136 | 94 |
それ以外 | 3- 3- 3- 65/ 74 | 4.1% | 8.1% | 12.2% | 23 | 32 |
前走重賞を走っていた馬が馬券圏内の半分以上を占めています。
セントライト記念は菊花賞を狙って出走を狙った夏の上がり馬と、菊花賞を見据えてココを使っておこうという春の実績馬が一同に会する形となるのですが、好走が多いのはやはり春の実績馬です。好走比率が綺麗に2:1となっており、春の実績馬は少ない出走数が多くの好走馬を出しています。
ダービーや皐月賞など世代の頂点をかけて戦ってきた馬というのは、やはり着順や着差など見た目以上に強い場合が多く、さらに近年は降級戦がなくなっているため、1勝クラスや2勝クラスのレベルが低下しているということ相まって、条件戦からの成り上がりは難しくなっています。
キャリアデータ
過去9年の勝ち馬9頭のうち8頭が、これまでに2000m以上で勝ったことのある馬たちでした。逆に2000m以上で勝ったことのない、もしくは使ってこなかったようなマイラー気質の馬は苦戦を強いられています。
先日行われた紫苑ステークスのように2000メートルなら高速馬場も手伝って、なんとか距離を誤魔化すこともできるのですが、セントライト記念は2200メートルで行われます。流石に2200メートルではマイル付近が適性距離であろう2000メートル以上の距離で勝ったことがない馬はガス欠を起こしてしまいます。
ここはれっきとした中距離馬。2000メートル以上の距離で勝ったことがある馬を重視すべきでしょう。
ここまで2つのデータをクリアして残っているのはグリューネグリン、シャザーン、ソールオリエンス、ドゥラエレーデの4頭です。
この4頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走馬体重のデータだと思います。
前走馬体重データ
前走馬体重 | 着別度数(中山開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
420~439kg | 0- 0- 0- 7/ 7 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
440~459kg | 1- 1- 1- 19/ 22 | 4.5% | 9.1% | 13.6% | 26 | 27 |
460~479kg | 2- 3- 1- 31/ 37 | 5.4% | 13.5% | 16.2% | 18 | 53 |
480~499kg | 3- 3- 7- 27/ 40 | 7.5% | 15.0% | 32.5% | 46 | 82 |
500~519kg | 1- 2- 0- 14/ 17 | 5.9% | 17.6% | 17.6% | 251 | 64 |
520~539kg | 2- 0- 0- 3/ 5 | 40.0% | 40.0% | 40.0% | 374 | 136 |
前走馬体重500キロ以上の大型馬が好走傾向にあります。
過去9年の前走馬体重別のデータをみると、前走500キロを超える馬の回収率の高さが目に付きます。前走馬体重500キロ以上というだけで単勝回収率は100%を超えています。さらに連対率で見ても馬体重が重ければ重いほど数値は高まっていく傾向にもありました。
中山競馬場の特徴といえば、やはり心臓破りの急坂になるのですが、その急坂を難なく駆け上がるためのパワーが必須となるわけでしょう。そのパワーを証明するのが前走馬体重。大きな馬体というわけです。
開幕前半ということでスピードはもちろん必要なのですが、それと同時に高いレベルのパワーも必要になるという点には要注意が必要です。
中山開催のセントライト記念において前走重賞、2000メートル以上で勝ったことがある、そして前走馬体重500キロ以上という3つのデータを当時にクリアした時。勝率33.3%、複勝率50.0%。回収率は単複ともに100%を超えていました。
今年の出走馬で、これをクリアしたのはドゥラエレーデしかいません。
まとめ
というわけで、今年のセントライト記念にピッタリの馬は、ドゥラエレーデではないかと思います。
この馬はホープフルステークスのあっと言わせる勝利で2歳チャンピオンになった後は、まともに国内で使われておらず、同世代との力関係はどんなものかと挑んだダービーではまさかの落馬。その後は宝塚記念に出て10着という形になっていますが、宝塚記念の展開や馬場状態。相手関係などを考えれば、個人的には10着でも決して悪い内容ではないと見ています。同世代との力関係は未知と言って差し支えない馬ですが、宝塚記念の内容やホープフルステークスの走りを考えれば、ここで能力的に足りても不思議ありません。東京や阪神、京都などよりは中山の方が合っている馬ですし、ここでの一発は十分考えられるでしょう。