【ヴィクトリアマイル2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回はヴィクトリアマイルが、どんな特徴があるのかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3- 2- 0- 5/ 10 30.0% 50.0% 50.0%
2番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0%
3番人気 0- 2- 0- 8/ 10 0.0% 20.0% 20.0%
4番人気 1- 2- 0- 7/ 10 10.0% 30.0% 30.0%
5番人気 2- 0- 3- 5/ 10 20.0% 20.0% 50.0%

ヴィクトリアマイルは、波乱の余地があるレースです。

1番人気こそ半分程度の確率で馬券絡みしていますが、2番人気や3番人気は全く奮わない成績になっており、表には乗っていませんが過去10年で7頭も二桁人気から突っ込んできているような有様です。

G1の歴代最高配当は、未だに2015年にこのレースが記録した2070万で、その他のG1高配当レースを見ても、秋華賞、桜花賞、エリザベス女王杯、阪神ジュベナイルナイルフィリーズなど、牝馬限定G1が数多く上位ランクインしているのが分かります。このレースに限らず、牝馬限定戦は牡馬混合と比べて荒れやすい傾向にあるのです。

牝馬特有の気難しさや、牝馬限定の前哨戦にハンデ戦が多いため、直近の実績がイマイチ参考にならないというのが荒れる大きな原因でしょう。

ヴィクトリアマイルは、波乱の余地があります。

枠順

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 0- 0- 3-17/20 0.0% 0.0% 15.0% 0 53
2枠 2- 1- 2-15/20 10.0% 15.0% 25.0% 144 109
3枠 4- 0- 1-15/20 20.0% 20.0% 25.0% 173 81
4枠 0- 3- 1-15/19 0.0% 15.8% 21.1% 0 167
5枠 0- 3- 0-16/19 0.0% 15.8% 15.8% 0 103
6枠 2- 1- 0-17/20 10.0% 15.0% 15.0% 22 22
7枠 2- 0- 1-26/29 6.9% 6.9% 10.3% 158 46
8枠 0- 2- 2-26/30 0.0% 6.7% 13.3% 0 306

ヴィクトリアマイルは、内枠有利ではないかと思います。

複勝率20%を超えるのが2~4枠に集中しており、回収率100%を超えるのも内枠の方が若干多いように感じます。

ヴィクトリアマイルは例年AコースからBコースに替わる週に行われます。荒れていた内側の馬場が隠される形になるため、また内側の馬場状態が綺麗な形に戻ります。仮に、同舞台のNHKマイルが外差しでの決着だったとしても、ヴィクトリアマイルは内有利の競馬になることが多いので、そこのところは注意が必要です。

枠番 着別度数(近5年) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0 21
2枠 2- 0- 1- 7/10 20.0% 20.0% 30.0% 288 142
3枠 2- 0- 1- 7/10 20.0% 20.0% 30.0% 70 69
4枠 0- 1- 1- 7/ 9 0.0% 11.1% 22.2% 0 127
5枠 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0 27
6枠 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 14 30
7枠 0- 0- 0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8枠 0- 2- 1-12/15 0.0% 13.3% 20.0% 0 46

また近年、穴を明けて勝ったノームコアとジュールポレールが2枠。アドマイヤリードとストレイトガールが3枠。馬場整備の技術が進んだ近年は、より内枠有利の傾向が強まっている感じもありますから、この内枠有利というのは見逃せないポイントでしょう。

脚質

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 1- 0- 1- 8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 283 926
先行 3- 2- 3- 30/ 38 7.9% 13.2% 21.1% 26 73
中団 6- 7- 5- 61/ 79 7.6% 16.5% 22.8% 95 108
後方 0- 1- 1- 48/ 50 0.0% 2.0% 4.0% 0 6

ヴィクトリアマイルは、ある程度の位置取りが必要でしょう。

脚質のデータを見るだけでは、逃げ~中団ぐらいは横並び。後方からの競馬では、ちょっと厳しいかなぐらいの程度のことしか分かりませんが、これを初角位置のデータで見れば一目瞭然です。

初角位置 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1/2頭以内 8- 4- 9- 77/ 98 8.2% 12.2% 21.4% 84 163
1/2頭外 2- 6- 1- 70/ 79 2.5% 10.1% 11.4% 39 62

初角半分より前だった馬は過去10年8勝。半分より後ろだった馬に比べて勝率は3倍以上、複勝率も2倍程度も高くなっていました。複勝回収率を見ると、半分より前で競馬をした馬が、よく穴を開けているというのも分かります。

初角位置 着別度数(近5年) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1/2頭以内 5- 2- 5-38/50 10.0% 14.0% 24.0% 74 70
1/2頭外 0- 3- 0-35/38 0.0% 7.9% 7.9% 0 31

さらに、直近5年で見るとこの傾向はより強まってきている感じで、過去5年では半分より前で競馬をした馬が全勝。半分より後ろとなると半分より前と比べると、半分以下の確率でしか馬券絡みしていません。

先程の枠順データで言ったように、ヴィクトリアマイルはBコース替わり。さらに近年は馬場整備の技術が進んでいるということもあり、後ろから差しが決まりにくくなっているのでしょう。

ヴィクトリアマイルは直線の長い東京競馬場で行われる一戦ですが、鋭い末脚というよりもある程度の先行力を持った馬に要注目でしょう。

基本データまとめ

簡単に、ここまで話した内容をまとめますと、ヴィクトリアマイルは、

・波乱の余地があるレース
・Bコース替わりで内枠有利
・ある程度の位置取りが必要

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからは、これらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が、今年のヴィクトリアマイルにピッタリかというのを考えておこうと思います。

前走人気

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 3- 3- 2- 24/ 32 9.4% 18.8% 25.0%
前走2人気 1- 1- 1- 15/ 18 5.6% 11.1% 16.7%
前走3人気 2- 2- 1- 22/ 27 7.4% 14.8% 18.5%
前走4人気 2- 0- 2- 18/ 22 9.1% 9.1% 18.2%
前走5人気 2- 0- 0- 12/ 14 14.3% 14.3% 14.3%
前走6人気~ 0- 4- 4- 52/ 60 0.0% 6.7% 13.3%

前走6番人気以下の馬は過去10年で勝ったことがありません。

今の競馬はAIやデータ一般化によって、基本的にはこれまでの実績通り、強い順番に並んでいることが殆どです。そのため前走6番人気以下。前走の段階で少なくても上に5頭いると思われているような馬は、能力的に足りないのでしょう。

前走5人気以内 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1着 0- 1- 0-33/34 0.0% 2.9% 2.9% 0 6
前走2着 1- 3- 2-17/23 4.3% 17.4% 26.1% 58 69
前走3着 1- 1- 3- 5/10 10.0% 20.0% 50.0% 57 154
前走4着 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 21 18
前走5着 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 388 80
前走6着~ 6- 1- 1-27/35 17.1% 20.0% 22.9% 211 83

逆に前走上位人気で負けていたとしても、ここでは巻き返してくるケースが多く、前走5番人気以内ながら6着以下に沈んだ馬が狙い目とさえいます。

仮に前哨戦を上位人気で負けていたとしても、叩き台仕上げだった、何らかのアクシデントがあって能力を出しきれなかったと言い訳することが可能で、そういう前哨戦で能力を出しきれなかった馬たちが、ここで本当の能力を発揮し穴を開けるというわけです。

ここでは前走で上位人気に支持されたものの、案外な結果に終わった馬が狙い目になるでしょう。

前走初角位置

前走初角 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1/2頭以内 6- 7- 8- 81/102 5.9% 12.7% 20.6%
1/2頭外 4- 3- 2- 62/ 71 5.6% 9.9% 12.7%

前走半分より前だった馬が、半分より後ろだった馬に比べて、高い好走率となっています。

過去10年のデータでは、若干半分より前だった馬が良いな程度のものですが、これは直近5年で見ると傾向は一変します。

前走初角 着別度数(近5年) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1/2頭以内 4- 4- 4-39/51 7.8% 15.7% 23.5% 54 78
1/2頭外 1- 1- 1-31/34 2.9% 5.9% 8.8% 27 21

過去5年では勝率から回収率まで、すべてにおいて前走半分より前だった馬が上の成績となっており、好走率は3倍程度になっていました。

枠順や脚質データで、馬場整備の技術が進んだ近年は内有利、前有利の傾向が進んでいるという話しをしましたが、それに伴って前走でも前に行っていた馬も当然有利になってきます。単純に今回も前に行く可能性が高いですからね。

今年も前走で前に行っていた馬が有利となる可能性は高いでしょう。

血統

血統 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
父もしくは母父サンデー系 8- 8- 9-124/149 5.4% 10.7% 16.8% 66 117
父、母父ともに非サンデー 2- 2- 1- 23/ 28 7.1% 14.3% 17.9% 53 124

近年は父、母父ともに非サンデー系という馬が活躍しています。

過去10年で見るとサンデー系、非サンデー系もそう大差ない数字で、どちらかも万遍なく好走馬が出ているなという印象ですが、これも直近5年で見ると、傾向が少し変化しています。

血統 着別度数(近5年) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
父もしくは母父サンデー系 3- 5- 4-64/76 3.9% 10.5% 15.8% 29 50
父、母父ともに非サンデー 2- 0- 1- 9/12 16.7% 16.7% 25.0% 125 73

近5年で見ると勝率に明らかな差がついており、勝率から回収率まですべてにおいて、非サンデー系の方が良い成績となっていました。サンデー系が得意な末脚勝負になりやすい東京競馬場においては珍しい傾向です。

これは先程から何度も言っているように、近年のこのレースがある程度の位置を取って粘り込むという馬が有利になってきているため、それに伴ってサンデー系の末脚よりも、非サンデー系の持続力が必要になるというわけです。

近年のヴィクトリアマイルはサンデーの血を持たない、非サンデー系の馬に要注目です。

ここまで3つのデータをクリアして残っているのはアヴェラーレ、イズジョーノキセキ、スタニングローズ、ソダシの4頭です。

この3頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのはキャリアのデータだと思います。

キャリア

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
VMで3着以内経験あり 3- 1- 1- 9/ 14 21.4% 28.6% 35.7% 467 206

これまでヴィクトリアマイルで馬券圏内になったことのある、いわゆるリピーターが、このレースではよく好走しています。

おそらく僕に限らず、様々なところで「ヴィクトリアマイルはリピーター」ということが言われると思いますが、実際にリピーターがどれくらいの成績を残していたのかを見ると、勝率21.4%。複勝率35.7%。回収率は単複ともに100%を大きく超えていました。やはりヴィクトリアマイルではリピーターがよく好走してくるのです。

ここまで東京競馬場のレースにしては位置取りが重要、気難しい牝馬だけど内で脚を溜める必要があるなど、日本で反主流的な非サンデー系が良いと、あまり多くの馬には当てはまらない条件を言ってきましたが、それをすべて満たす馬というのは、ほんの一握りなのです。その結果、数少ないこのレースへの適性が高い馬が何度でも好走して、穴を開ける、これがヴィクトリアマイルというレースなのでしょう。

今年も、前年以前にこのレースで馬券になったことのある馬がいれば、近走がどんな結果であったとしても、その馬は有力となってきます。

前走5番人気以内、前走半分より前、そして前年以前にこのレースで馬券になったことのあるという3つのデータを同時にクリアした時。勝率50.0%、複勝率も50.0%。回収率も100%を大きく超えています。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはソダシしかいません。

まとめ

というわけで、今年のヴィクトリアマイルにピッタリの馬は、ソダシではないかと思います。

この馬に関しては説明不要かなと思います。1800メートル以上の距離やダートなんかでは不安定なところも見せる馬ですが、マイルではいつも安定して上位争いをしています。昨年のこのレースを勝ったように、ここへの適性は間違いないですし、今年も無難に上位争いを繰り広げてくる1頭でしょう。