はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回はヴィクトリアマイルが、どんな特徴があるレースかを解説していきます。
それじゃあ早速人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気データ
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2- 2- 1- 5/ 10 | 20.0% | 40.0% | 50.0% | 27 | 65 |
2番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 0.0% | 10.0% | 0 | 17 |
3番人気 | 0- 3- 0- 7/ 10 | 0.0% | 30.0% | 30.0% | 0 | 64 |
4~6人気 | 5- 2- 4- 19/ 30 | 16.7% | 23.3% | 36.7% | 167 | 118 |
7~ 人気 | 3- 3- 4-105/115 | 2.6% | 5.2% | 8.7% | 56 | 130 |
ヴィクトリアマイルは、波乱の余地があります。
1番人気が複勝率50%。半分の確率で馬券絡みしていますが、2番人気や3番人気は全く奮わない成績になっています。その代わりに数字を上げているのが4~6番人気の中穴どころ。7番人気以下の人気薄です。
G1の歴代最高配当は、未だに2015年にこのレースが記録した2070万で、その他のG1高配当レースを見ても秋華賞、桜花賞、エリザベス女王杯、阪神ジュベナイルナイルフィリーズなど、牝馬限定G1が数多く上位ランクインしているのが分かります。このレースに限らず、牝馬限定戦は牡馬混合と比べて荒れやすい傾向にあるのです。
牝馬特有の気難しさや、牝馬限定戦にはハンデ戦が多いせいか、直近の実績がイマイチ参考にならないというのが荒れやすい大きな原因でしょう。
枠順データ
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0- 0- 3-17/20 | 0.0% | 0.0% | 15.0% | 0 | 41 |
2枠 | 2- 1- 2-15/20 | 10.0% | 15.0% | 25.0% | 144 | 109 |
3枠 | 5- 0- 1-14/20 | 25.0% | 25.0% | 30.0% | 211 | 91 |
4枠 | 0- 2- 1-16/19 | 0.0% | 10.5% | 15.8% | 0 | 114 |
5枠 | 0- 3- 0-16/19 | 0.0% | 15.8% | 15.8% | 0 | 103 |
6枠 | 1- 1- 0-18/20 | 5.0% | 10.0% | 10.0% | 7 | 15 |
7枠 | 2- 0- 1-25/28 | 7.1% | 7.1% | 10.7% | 164 | 47 |
8枠 | 0- 3- 2-24/29 | 0.0% | 10.3% | 17.2% | 0 | 322 |
ヴィクトリアマイルは、内枠有利かなと思います。
まず詳細な枠順別データを見ると、2枠が単勝複勝ともに回収率100%以上。3枠が過去10年5勝をマークするなど、内枠に良い成績が集まっている印象です。
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 7- 3- 7- 62/ 79 | 8.9% | 12.7% | 21.5% | 89 | 88 |
5~8枠 | 3- 7- 3- 83/ 96 | 3.1% | 10.4% | 13.5% | 49 | 135 |
1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、勝率から単勝回収率までは内枠の方が上の成績を残しており、内枠の方が好成績となっていました。
ヴィクトリアマイルはAコースからBコースに替わる週に行われます。荒れていた内側の馬場が隠される形になるため、また内側の馬場状態が綺麗な形に戻るのです。仮に、同舞台のNHKマイルカップが外差しでの決着だったとしても、ヴィクトリアマイルは内有利の競馬になることが多いので要注意が必要です。
枠順 | 着別度数(近5年) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 4- 1- 4-30/39 | 10.3% | 12.8% | 23.1% | 61 | 77 |
5~8枠 | 1- 4- 1-41/47 | 2.1% | 10.6% | 12.8% | 2 | 26 |
また馬場整備の技術が進んだ近年は、より内枠有利の傾向が強まっている傾向もあり、こちらでは勝率から複勝回収率まで全てにおいて内枠の方が上の成績を残しています。
近年になって内枠有利が顕著になっているというのは見逃せないポイントでしょう。
脚質データ
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 1- 0- 1- 8/ 10 | 10.0% | 10.0% | 20.0% | 283 | 926 |
先行 | 2- 3- 3- 29/ 37 | 5.4% | 13.5% | 21.6% | 19 | 69 |
中団 | 7- 6- 5- 62/ 80 | 8.8% | 16.3% | 22.5% | 103 | 97 |
後方 | 0- 1- 1- 46/ 48 | 0.0% | 2.1% | 4.2% | 0 | 7 |
ヴィクトリアマイルは、ある程度の位置取りが必要です。
脚質のデータを見るだけでは、逃げ~中団が横並び。後方からの競馬では、ちょっと厳しいかな程度のことしか分かりませんが、これを初角位置のデータで見れば一目瞭然です。
初角位置 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/2頭以内 | 8- 5- 9- 76/ 98 | 8.2% | 13.3% | 22.4% | 88 | 163 |
1/2頭外 | 2- 5- 1- 69/ 77 | 2.6% | 9.1% | 10.4% | 40 | 51 |
初角半分より前だった馬は過去10年8勝。半分より後ろだった馬に比べて勝率は3倍以上、複勝率も2倍以上高くなっていました。複勝回収率を見ると、半分より前で競馬をした馬が、よく穴を開けているというのも分かります。
初角位置 | 着別度数(近5年) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/2頭以内 | 5- 3- 5-36/49 | 10.2% | 16.3% | 26.5% | 51 | 66 |
1/2頭外 | 0- 2- 0-35/37 | 0.0% | 5.4% | 5.4% | 0 | 28 |
さらに、これも直近5年で見るとこの傾向はより強まってきている感じで、過去5年では半分より前で競馬をした馬が全勝。半分より後ろとなると複勝率5%程度しかありません。
先程の枠順データで言ったように、ヴィクトリアマイルはBコース替わり。さらに近年は馬場整備の技術が進んでいるということもあり、後ろから差しが決まりにくくなっているのでしょう。
ヴィクトリアマイルは直線の長い東京競馬場で行われる一戦ですが、鋭い末脚というよりもある程度の先行力を持った馬に要注目でしょう。
基本データまとめ
簡単にココまで話した内容をまとめますと、ヴィクトリアマイルは、
・波乱の余地があるレース
・Bコース替わりで内枠有利
・ある程度の位置取りが必要
この3点が、特徴として挙げられるでしょう。
ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年のヴィクトリアマイルにピッタリかというのを考えておこうと思います。
前走初角位置データ
前走初角 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/2頭以内 | 5- 7- 8- 83/103 | 4.9% | 11.7% | 19.4% | 44 | 150 |
1/2頭外 | 4- 3- 2- 58/ 67 | 6.0% | 10.4% | 13.4% | 97 | 63 |
前走半分より前だった馬が、半分より後ろだった馬に比べて、高い好走率となっています。
先程の脚質データで、このレースはある程度の位置取りが必要という話しをしましたが、それなら前走でもある程度の位置を取っていた馬。半分より前で競馬した馬が有利になるでしょう。今回も前で競馬をする可能性が高いからですからね。
前走でも、前にいける先行力を見せていた馬が有利となるでしょう。
血統データ
血統 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
父もしくは母父サンデー系 | 8- 7- 8-123/146 | 5.5% | 10.3% | 15.8% | 70 | 110 |
父、母父ともに非サンデー | 2- 3- 2- 22/ 29 | 6.9% | 17.2% | 24.1% | 52 | 130 |
近年は父、母父ともに非サンデー系という馬が活躍しています。
サンデー系、非サンデー系というザックリした血統別データを見ると、勝率から複勝回収率まですべてにおいて、非サンデー系の方が良い成績となっていました。サンデー系が得意な末脚勝負になりやすい東京競馬場においては珍しい傾向です。
これは先程から何度も言っているように、近年のこのレースがある程度の位置を取って粘り込むという馬が有利になってきているため、それに伴ってサンデー系の末脚よりも、非サンデー系のスタミナや持続力といった部分が必要になるというわけです。
近年のヴィクトリアマイルでは非サンデー系の馬に要注目です。
ここまで2つのデータをクリアして残っているのはサウンドビバーチェ、スタニングローズの2頭です。
この2頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのはキャリアのデータではないかと思います。
キャリアデータ
キャリア | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
前年VMで5着以内 | 5- 1- 1- 14/ 21 | 23.8% | 28.6% | 33.3% | 414 | 130 |
前年のヴィクトリアマイルで掲示板を確保していた、いわゆるリピーターが、このレースではよく好走しています。
おそらく様々なところで「ヴィクトリアマイルはリピーター」ということが言われると思いますが、実際にリピーターがどれくらいの成績を残していたのかを見ると、勝率23.8%。複勝率33.3%。回収率は単複ともに100%を大きく超えていました。やはりヴィクトリアマイルではリピーターがよく好走するのです。
ここまで東京競馬場のレースにしては位置取りが重要、日本で反主流的な非サンデー系が良いと、あまり多くの馬には当てはまらない条件を言ってきましたが、それを満たす馬という一握りというわけです。
その結果、数少ないこのレースへの適性が高い馬が何度でも好走して、穴を開ける、これがヴィクトリアマイルというレースでしょう。
今年も、前年にこのレースで掲示板を確保した馬がいれば、近走がどんな結果であったとしても、その馬は有力になってきます。
前走半分より前、父&母父ともに非サンデー系。そして前年同レースで掲示板確保という3つのデータを同時にクリアした時。複勝率66.7%。回収率も100%を超えていました。
今年の出走馬で、これをクリアしたのはサウンドビバーチェしかいません。
まとめ
というわけで今年のヴィクトリアマイルにピッタリの馬は、サウンドビバーチェではないかと思います。
この馬は近走こそ大敗が続いていますが昨年のこのレースでは5着。ソングラインやソダシ、スターズオンアースなど強い牝馬たちに食らいつく走りが出来ていました。持っている能力は高いものがあります。ムラなところがある馬で駄目な時は大敗という感じですが前走や前々走、去年の洛陽ステークスなど、不可解な大敗は冬場に集中している印象で、寒いということもあってか馬体重の管理などが難しいのかなという感じがします。暖かくなってきたこの時期なら馬体重が絞れての巻き返しがあっても不思議ありません。去年のような走りが出来れば十分上位争いを狙える1頭です。