はい皆さんこんにちは。アギョウです。
今回はスプリンターズステークスが、どんな特徴があるレースかを解説していきます。
それじゃあ早速人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気データ
人気 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4- 0- 2- 3/ 9 | 44.4% | 66.7% | 140 | 96 |
2番人気 | 1- 2- 0- 6/ 9 | 11.1% | 33.3% | 32 | 64 |
3番人気 | 3- 2- 0- 4/ 9 | 33.3% | 55.6% | 215 | 124 |
4~6人気 | 0- 2- 1- 24/ 27 | 0.0% | 11.1% | 0 | 43 |
7~ 人気 | 1- 3- 6- 79/ 89 | 1.1% | 11.2% | 22 | 73 |
近年になってスプリンターズステークスは波乱が目立つようになりました。
まずこのレースが中山で行われた過去9年のデータを確認すると、1番人気が勝率44.4%。半分程度は1番人気が勝利するなど、かつてのこのレースは強い馬が順当に勝ち負けして、人気薄は来ても3着までというケースが多かったのですが、どうも近年になって傾向が変わってきています。
人気 | 着別度数(近5年) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 1- 0- 2- 2/ 5 | 20.0% | 60.0% | 44 | 80 |
2番人気 | 1- 1- 0- 3/ 5 | 20.0% | 40.0% | 58 | 58 |
3番人気 | 2- 2- 0- 1/ 5 | 40.0% | 80.0% | 204 | 148 |
4~6人気 | 0- 1- 1-13/15 | 0.0% | 13.3% | 0 | 58 |
7~ 人気 | 1- 1- 2-46/50 | 2.0% | 8.0% | 40 | 48 |
先程は1番人気が半分程度勝っていましたが、直近5年以内では1勝までに留まっています。人気薄は来ても3着までという感じだったのですが、近年になって連対が増えており、過去9年で連対した人気薄の殆どが近年になってのものでした。
近年になって荒れるようになって理由は、この後しっかり説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
枠順データ
枠番 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2- 1- 4-11/18 | 11.1% | 38.9% | 137 | 187 |
2枠 | 1- 2- 1-14/18 | 5.6% | 22.2% | 29 | 96 |
3枠 | 1- 0- 3-14/18 | 5.6% | 22.2% | 27 | 87 |
4枠 | 3- 2- 0-13/18 | 16.7% | 27.8% | 49 | 61 |
5枠 | 1- 2- 0-14/17 | 5.9% | 17.6% | 12 | 57 |
6枠 | 0- 1- 0-17/18 | 0.0% | 5.6% | 0 | 8 |
7枠 | 1- 0- 0-17/18 | 5.6% | 5.6% | 51 | 21 |
8枠 | 0- 1- 1-16/18 | 0.0% | 11.1% | 0 | 53 |
スプリンターズステークスは内枠有利が顕著です。
まず過去9年の詳細な枠順別データをみると1枠が単複ともに回収率100%以上。1~4枠に複勝率20%以上が目立つなど、明らかに内枠有利の傾向となっていました。
枠順 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 7- 5- 8- 52/ 72 | 9.7% | 27.8% | 60 | 108 |
5~8枠 | 2- 4- 1- 64/ 71 | 2.8% | 9.9% | 16 | 34 |
1~4枠、5~8枠とザックリした枠順別データを見ても、やはり内枠が勝率から複勝回収率まで全てにおいて内枠が上の成績となっています。
小回りの中山で1200mというコース体型上、ただでさえ内枠有利なのに、近年になって馬場整備の技術が向上。最終週のレースでも綺麗な馬場状態を保つことができるようになりました。
その結果、とんでもない内枠有利になることもあり、馬場状態によっては内を通らないと話しにならないという場合もあるくらいです。
近年になって波乱決着が目立つようになったのは、能力よりもトラックバイアスに左右されるケースが増えたからでしょう。
スプリンターズステークスは、どの枠順に引いたかは非常に大きなポイントです。
脚質データ
脚質 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 2- 1- 6/ 9 | 0.0% | 33.3% | 0 | 91 |
先行 | 3- 4- 2- 24/ 33 | 9.1% | 27.3% | 92 | 126 |
中団 | 5- 3- 3- 42/ 53 | 9.4% | 20.8% | 42 | 64 |
後方 | 1- 0- 3- 44/ 48 | 2.1% | 8.3% | 4 | 38 |
近年のスプリンターズステークスは前有利になりました。
まず過去9年のデータから見ていくと、最終週ということもあってか、1200メートルでも差しが決まっている傾向にありましたが、これも近年になって傾向が変わってきています。
脚質 | 着別度数(近5年) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 1- 0- 4/ 5 | 0.0% | 20.0% | 0 | 36 |
先行 | 3- 3- 0-13/19 | 15.8% | 31.6% | 160 | 79 |
中団 | 1- 1- 3-25/30 | 3.3% | 16.7% | 9 | 55 |
後方 | 1- 0- 2-23/26 | 3.8% | 11.5% | 8 | 53 |
直近5年でみると逃げ先行で過去5年3勝。先行馬の勝利は全て近年になってのものでした。最近のスプリンターズステークスは逃げ先行馬の前残りが目立つようになっています。
先程の枠順データで、馬場整備技術の向上により最終週でも内枠有利という話しをしましたが、それと同じようなことが脚質データにも言えます。最終週でも良い馬場状態を保つことができるようになったため、簡単には前が止まらないのです。
近年のスプリンターズステークスは内前有利になったというのは覚えておいた方がいいかもしれません。
消去法データ
ここからは、これまでの特徴を踏まえて具体的にどの馬が、今年のスプリンターズステークスにピッタリかというのを考えていこうと思います。
前走4角位置データ
前走4角 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1/2頭以内 | 6- 8- 7- 62/ 83 | 7.2% | 25.3% | 48 | 93 |
1/2頭外 | 3- 1- 2- 49/ 55 | 5.5% | 10.9% | 27 | 45 |
前走半分より後ろの馬だったは苦戦を強いられています。
先程の脚質データで近年になって前有利になったという話しをしましたが、それなら前走でも前に行っていた馬が有利になって当然といえば当然です。単純に今回も前に行く可能性が高いですからね。
ここは前走でも先行力を見せていた馬に要注目です。
前走騎手データ
前走騎手 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
◆同騎手 | 7- 7- 5-64/83 | 8.4% | 22.9% | 57 | 68 |
◆乗替り | 2- 2- 4-52/60 | 3.3% | 13.3% | 11 | 76 |
今回乗り替わりとなった馬はイマイチな成績です。
今回乗り替わりになった馬は勝率僅か3%台だったのに対して、継続騎乗馬が勝率8%台。勝率複勝率ともに継続騎乗馬が上の成績を残していました。
そもそもG1を狙えるような馬が乗り替わりになるケースは少なく、大体乗り替わりとなる馬は近走上手くいってなかったり、リーディング上位の騎手から見限られてしまった場合が殆どです。やはりそういった馬たちが巻き返すのは難しくなってくるというわけです。
ここは乗り替わりより継続騎乗を優先すべきでしょう。
ここまで2つのデータをクリアして残っているのはウイングレイテスト、ウインマーベル、サトノレーヴ、マッドクール、ムゲン、モズメイメイ、ルガルの7頭です。
この7頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走斤量のデータではないかと思います。
前走斤量データ
前走斤量 | 着別度数(中山時) | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
増減無し | 2- 4- 2- 32/ 40 | 5.0% | 20.0% | 18 | 53 |
今回増 | 3- 3- 5- 63/ 74 | 4.1% | 14.9% | 26 | 68 |
今回減 | 4- 2- 2- 21/ 29 | 13.8% | 27.6% | 98 | 105 |
スプリンターズステークスは今回斤量が減る馬の激走が目立ちます。
今回斤量が増える馬、今回斤量が減る馬、そして前走と同じ斤量となる馬の3つに分けた時に、圧倒的に良い成績なのが今回斤量の減る馬です。今回が減る馬は勝率から複勝回収率まで全てにおいて、他の2つを上回る成績となっていました。
このレースの前哨戦として夏の間からスプリント重賞が続いてきましたが、夏のスプリント重賞はハンデ戦なども多く、前走で様々な斤量を背負った馬が一同に会する形になります。
それなら前走で重い斤量が背負った馬が、定量戦となるココで斤量が減るパターンが当然良いというわけです。
前走軽い斤量で勝った馬が、そのままココでも人気するケースもありますが、狙い目となるのは重い斤量で好走した馬。思わぬ凡走で今回人気落とした馬になるでしょう。
まとめ
というわけで今年のスプリンターズステークスにピッタリの馬は、ウイングレイテストではないかと思います。
この馬はスプリント路線に転向してから連対が続いていますが、近2走はどちらも斤量59キロを背負ってのものでした。過去10年で斤量59キロ以上を背負いながらスプリント重賞で連対したのは、この馬だけというところを見ても、前走や前々走が着順以上の価値があることが分かります。個人的にはG1となるココでも十分チャンスある馬ではないかと見ています。