皆さんこんにちは。アギョウです!
今回はNHKマイルカップの追い切り診断となります。
それでは早速セリフォスから見ていきましょう。
セリフォス【S】
この中間はデビュー以来、最多の乗り込みで、これまでで一番多くの調教を積んできました。最終追い切りこそ軽めですが、2週前や1週前に一杯に追われ、今回は日曜にも坂路で時計を出しています。日曜に坂路で時計を出すというのは、新潟2歳ステークス以来のことです。前走や前々走と比べても、きっちり乗り込んでいます。間隔が空いての出走ですが、これならいきなりから能力が出せそうです。
むしろ、今回の1週前追い切りでは終い10.8秒。最終追い切りも促すまでもなく、終い11.5秒が出ており、これまで以上を感じさせる仕上がりです。1週前に福永騎手も乗りに来ていましたし、大きな不安材料は見当たりません。強いて挙げるなら、少し前進気勢が強いかなくらいのものです。今のこの馬の能力は、しっかり出してくれるでしょう。
ダノンスコーピオン【C】
今回は間隔が詰まっているということで、軽めのものを2本のみになりました。前走も復活をかけて、かなり入念に乗り込んでいたため、ここへ来ての上積みはないでしょう。ここは良くて前走同様までだと思います。
参考までに、これまでアーリントンカップからのローテ。中2週で馬券になった馬たちは、ギルデッドミラーが3本の追い切り。レッドヴェイロンは2本だけど、最終追い切りで一杯に追われていました。同じ週の皐月賞からのローテでも、アドマイヤマーズが4本。クラリティスカイは3本の追い切りをしていました。中2週とはいえ、これだけ軽い調教で馬券圏内に来たのはカテドラルぐらいのものです。やっぱり中2週でも、強い調教が出来ているぐらいでないと駄目かなと見ています。
元々、朝日杯FSの反動からか、共同通信杯では状態が整わず大敗しているような馬で、中2週のローテは厳しいのではないかと見ています。
インダストリア【A】
前走は距離延長ということもあってか。単走のみの調教で折り合い重視という内容でしたが、今回は1週前に併せ馬を入れて、しっかり仕上げてきました。時計はもちろん、動きも前走より鋭いものになっており、これは順当に叩き良化という感じがします。前走以上の状態は間違いないでしょう。
ただ、1週前に併せ馬をした時に、舌を出しながら走ったり、右にモタれるように走ったりと、まだまだ馬が若い印象です。完成度という意味では見劣りします。これまで大外ぶん回しの競馬ばかりをしていますが、この完成度ではそれしか出来ないのではないかと思います。今回も大外ぶん回し。最後の末脚だけでどこまで追い込めるかになりそうです。非凡な才能を持った馬ですが、今回はその才能だけでどんな競馬ができるかです。
アルーリングウェイ【B】
前走が坂路、CWともに自己ベストを更新するなど、かなりハードにやっていたせいか、今回は馬なりのみ。前走と比べると調教負荷が軽くなっています。そんなに悪いとは思いませんが、前走以上は厳しいではないかと思います。今回は平行線まででしょう。
オタルエバー【C】
今の栗東坂路は、雨の影響で少し重い馬場状態になっています。そのせいか最終、1週前ともに終い13秒台と大きく失速してしまいました。馬が、まだまだ非力な印象です。状態としても、良くはないのかなと思います。
カワキタレブリー【C】
この馬も栗東坂路で終い13秒台。時計が掛かる馬場ので仕方ないところもありますが、もう少し頑張ってほしかったなのが本音です。タフな馬場に何の太刀打ちもできておらず、完成度もまだまだな印象ですし、状態もそんなに良くないと思います。
キングエルメス【C】
この馬も栗東坂路で調教しましたが、今のタフな馬場のせいか、終いはフラフラしてバテ気味に。最後の脚色は見るからに止まっているという感じでした。長期休養明けを一度使いましたが、そんなに変わった印象はありません。ここは良くて前走同様ぐらいです。
ジャングロ【A】
最終、1週前ともに坂路51秒台をマーク。先程から何度も言ってるように、今の栗東坂路はタフな馬場です。それで51秒台をマークしながら、終い12.5秒前後でまとめたのは大したものです。単純に状態が良いというのもありますが、完成度もこの時期としては相当高いです。欲をいえば、最終追い切りの併せ馬には先着してほしかったところですが、決して悪くない状態です。
ステルナティーア【C】
これまでは一貫して最終、1週前ともに併せ馬をしていましたが、今回は最終追い切りしか併せ馬をしませんでした。最終追い切りの併せ馬でも一瞬、置かれ気味になるシーンがあり、エンジンの掛かりが遅い印象も受けます。促すまでもなく併せ馬に並びかけていた2歳の頃と比べると、本調子にはないかなと思います。
セイクリッド【C】
最終追い切りの併せ馬で遅れていました。先程、中2週のローテでも追い切りは3本ほしいという話しをしましたが、この馬は1本しかやっていません。動きを見ても、前走以上は厳しいかなという感じですし、良いなと思うポイントは特にありません。
ソネットフレーズ【B】
最終追い切りで南Wの自己ベストを更新。ノーザンファーム馬らしく、休み明けから動ける仕上がりにはありそうです。ただ、横山武史騎手の騎乗した最終追い切りでは、かなり折り合いに難しいところを見せていました。レースでも折り合い面が鍵になるかなと見ています。
ソリタリオ【C】
今回の1週前追い切りでデビュー以来、初めて併せ馬で遅れてしまいました。シンザン記念を勝った時なんかは、馬なりで併せ馬を0.7秒も突き放していただけに、これは少し気がかりです。最終追い切りの時計や動きは良かったですが、1週前の感じを見るとシンザン記念の時のような状態にはないかなと思います。
タイセイディバイン【B】
前々走は一杯に追われながら併せ馬。前走も併せ馬こそなかったですが、最終、1週前と一杯に追われ、ハードな調教をこなしていました。それが今回は馬なりのみになっている上に、併せ馬もしていません。今の栗東坂路に堪えることなく、いい動きは出来ていましたが、上積みまで望むのでは厳しそうです。仕上がりはマズマズだと思います。
ダンテスヴュー【C】
これまではCW中心に調教していましたが、今回は坂路のみになっています。これまでは調教本数も多めで、じっくり調整されていましたが、今回は2本のみで調教本数も少なくなっています。前走より上ということはないはずです。今回は良くて前走同様です。
トウシンマカオ【B】
前走の最終追い切りは併せ馬に遅れるなど、本調子にはないかなという印象でしたが、今回はいずれの併せ馬でも遅れることはありませんでした。前走以上の状態と見ていいでしょう。ただ、今回の調教ではかなり行きたがる素振りを見せていました。今回は距離延長にもなりますし、折り合いが課題になりそうです。
フォラブリューテ【C】
この馬も精神的にギリギリという感じの動きで、折り合いに怪しいところがありましたし、直線に入ってから少しモタれるシーンがありました。この馬が勝った紅梅ステークスの時は、坂路とウッドの違いはあるのものの、折り合いはしっかり取れて、最後まで真っ直ぐ走れています。現状では、あまり間隔を詰めて使うのが良いタイプには見えません。
プルパレイ【S】
この馬はタフな栗東坂路を物ともせず、終い12.5秒で最速。併せ馬にも楽々先着という内容で、時計以上に良いと思わせる動きでした。この中間はデムーロ騎手が、ほぼ付きっきりで調教をつけていましたが、その甲斐もあって、かなり良い仕上がりです。前走や前々走以上で、デビューしてから、一番良い状態だと思います。
マテンロウオリオン【S】
1週前にCWの自己ベストを更新。動きもかなり目立つものでした。時計自体は前走の1週前追い切りから0.1秒速いだけですが、前走はムチを使って一杯。今回は持ったままの馬なりで、時計の価値がまるで違います。前走を一度使っての上積みは間違いないと思います。最終追い切りこそ軽く流す程度でしたが、やるまでもなく仕上がっているという感じでしょう。ここへ向けて万全の仕上がりでしょう。
まとめ
というわけで、2022年NHKマイルカップの調教イチオシにマテンロウオリオン、調教からの穴馬としてプルパレイの名前を挙げたいと思います。マテンロウオリオンは最終追い切りをやるまでもなく仕上がっているという感じで、1週前は格別といっていい動きでした。併せ馬の感じを見ると、相手なりっぽいところも見せており、相手強化となるココでも相手なりに好走できるはずです。
プルパレイは重くなっている今の栗東坂路を物ともしない走りで、まさに絶好調という感じです。ここ最近出遅れているのが気がかりではありますが、前で持続力。高い心肺機能を活かす形に持ち込めれば、最後までバテずにシッカリ伸びてくれそうです。