【マイルチャンピオンシップ2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回はマイルチャンピオンシップが、どんな特徴があるのかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気データ

人気 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 0- 1- 2- 4/ 7 0.0% 14.3% 42.9% 0 57
2番人気 1- 3- 0- 3/ 7 14.3% 57.1% 57.1% 67 98
3番人気 2- 3- 0- 2/ 7 28.6% 71.4% 71.4% 175 151
4~6人気 3- 0- 2- 16/ 21 14.3% 14.3% 23.8% 110 63
7~ 人気 1- 0- 3- 78/ 82 1.2% 1.2% 4.9% 22 22

マイルチャンピオンシップは少波乱の余地があります。

このレースが京都で行われた過去7年の人気別データを見ると、1番人気が一度も勝てていません。複勝率50%を切るなど1番人気の凡走というのが目立っていました。

その代わりに数字をあげているのが3番人気や4~6番人気の中穴どころです。ここまでG1は堅い決着が続いていますが、データ的にこのレースはあまり順当な決着は多くありません。

なぜ、京都で行われるマイルチャンピオンシップが荒れやすいかというのは、この後でジックリ話していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

脚質データ

脚質 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 84 32
先行 0- 2- 3- 20/ 25 0.0% 8.0% 20.0% 0 64
中団 4- 5- 3- 47/ 59 6.8% 15.3% 20.3% 65 49
後方 2- 0- 1- 30/ 33 6.1% 6.1% 9.1% 40 18

マイルチャンピオンシップは末脚勝負になりやすいです。

逃げ先行で過去7年1勝。中団後方で過去7年6勝。競馬は基本的には前有利になりやすいのですが、このレースではそういった様子はなく、後ろからの馬でも問題なく馬券絡みしています。むしろ中団からの好走が目立ち、後ろから競馬をする馬が有利と言ってもいいかもしれません。

平坦の京都ではありますが、最後の直線も約400メートルあります。流石に最後方からでは厳しいですが、真ん中ぐらいの位置から速い末脚を使えば十分間に合います。平坦の京都だから前に行ける馬が良いとかそういうことはありません。

枠順データ

枠番 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 1- 1- 0-12/14 7.1% 14.3% 14.3% 62 38
2枠 0- 1- 3-10/14 0.0% 7.1% 28.6% 0 105
3枠 2- 0- 1-11/14 14.3% 14.3% 21.4% 79 35
4枠 0- 2- 1-11/14 0.0% 14.3% 21.4% 0 47
5枠 0- 1- 0-13/14 0.0% 7.1% 7.1% 0 10
6枠 1- 1- 0-12/14 7.1% 14.3% 14.3% 129 40
7枠 0- 1- 2-16/19 0.0% 5.3% 15.8% 0 37
8枠 3- 0- 0-18/21 14.3% 14.3% 14.3% 97 34

マイルチャンピオンシップは大きな枠順傾向はありません。

まず詳細な枠順別データを見ると内枠だから良い、外枠だから駄目ということはなさそうで、複勝率20%超えは内枠の方が多いですが、勝ち星は8枠が3勝上げるなど、外枠からも問題なく勝てています。どちらかに好走が大きく偏っている感じはしません。

枠順 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~4枠 3- 4- 5- 44/ 56 5.4% 12.5% 21.4% 35 56
5~8枠 4- 3- 2- 59/ 68 5.9% 10.3% 13.2% 56 31

1~4枠。5~8枠というザックリした括りで見ても勝率、単勝回収率は外枠が上。複勝率、複勝回収率なら内枠の方が上という感じで、やはりどちらかが極端に良いというわけではありません。

先週までの京都を見ると内枠の方が良さそうな感じもしますが、データ的な観点で見ると、先程の脚質データと合わせて外差しも十分決まるレースといえるでしょう。展開次第ではありますが外枠だからと言って絶望する必要はなさそうです。

基本データまとめ

簡単にココまで話した内容をまとめますと、マイルチャンピオンシップは、

・G1にしては波乱の余地がある
・末脚勝負になりやすい
・枠順にあまり大きな傾向はない

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年のマイルチャンピオンシップにピッタリかというのを考えておこうと思います。

前走着差データ

前走良馬場 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
負0.0 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 147 57
負0.1~0.2 1- 3- 1-14/19 5.3% 21.1% 26.3% 45 51
負0.3~0.4 3- 0- 2-13/18 16.7% 16.7% 27.8% 162 88
負0.5~ 0- 2- 1-30/33 0.0% 6.1% 9.1% 0 19

前走良馬場で0.5秒以上負けている馬は過去7年で勝っていません。

京都で行われるマイルチャンピオンシップは少波乱の余地があるという話しをしましたが、それでもG1はG1です。叩き台だったとしても0.4秒差以内にはまとめている能力は必須になってくるでしょう。前走が道悪なら道悪が駄目だったで言い訳することもできますが、良馬場で0.5秒も負けている馬では単純に能力的にどうでしょうか。

キャリアデータ

京都で行われるマイルチャンピオンシップは中距離的な要素が必要になります。

まずこのレースを勝った過去の勝ち馬を確認すると、1800m以上の重賞で好走。もしくは3勝クラスを1800m以上で勝ったことがある場合が殆どとなっており、中距離的も多少いけるような馬たちばかりになっていました。分かりやすいところで言えばペルシアンナイト。トーセンラーなんかは長距離でも実績があった馬でした。

このレースは生粋のマイラーというよりも、中距離もある程度こなせるような馬が好走傾向にあります。

このデータで重要なのは何故中距離的な馬が好走傾向にあるのかという部分なのですが、これは勝ちタイムを見れば一目瞭然です。

京都開催時と阪神開催時。そして安田記念の平均勝ちタイムを並べてみると、阪神開催時と安田記念は1分32秒台前半。同じような時計になっていますが、京都の場合はそこから0.5秒ぐらい遅くなっていました。この僅か0.5秒の違いで問われるスタミナの量が違ってくるのです。ここはスピードに勝る生粋のマイラーよりも、中距離もこなせるスタミナが必要になってきます。

同年の安田記念1~3着 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
京都時のマイルCS 2- 0- 1- 7/10 20.0% 20.0% 30.0% 121 54
阪神時のマイルCS 2- 2- 0- 2/ 6 33.3% 66.7% 66.7% 55 91

そして京都で行われるマイルチャンピオンシップが荒れやすい原因もココにあると思っていて、先程の平均勝ちタイムが示すように安田記念と京都で行われるこのレースはあまり直結しません。

実際に同年の安田記念好走馬がココに出走してきた場合のデータを見ても一目瞭然。阪神開催時は半分以上がココでも好走したのに対して、京都の時は10頭参戦して連続好走したのは僅か3頭のみ。やや低調な成績になっていました。

同年安田記念の好走馬というのは当然人気にもなるのですが、勝ちタイムの違い。問われる適性の違いもあってイマイチ直結しないという傾向にあるのです。安田記念の好走馬が凡走して波乱が起こる。これが京都で行われていたマイルチャンピオンシップの大きな特徴です。

話しはだいぶ逸れてしまいましたが、ここは1800m以上でも実績ある中距離的な要素がある馬に要注目でしょう。

ここまで2つのデータをクリアして残っているのはエルトンバローズ、シュネルマイスター、ナミュールの3頭です。

この3頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走馬体重のデータだと思います。

前走馬体重データ

前走馬体重 着別度数(京都時) 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
420~439kg 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 28
440~459kg 2- 1- 0-14/17 11.8% 17.6% 17.6% 134 45
460~479kg 3- 1- 2-23/29 10.3% 13.8% 20.7% 82 52
480~499kg 1- 2- 3-24/30 3.3% 10.0% 20.0% 19 65
500kg~ 1- 3- 1-38/43 2.3% 9.3% 11.6% 13 21

マイルチャンピオンシップは馬体重軽めの馬が激走傾向にありました。

前走馬体重のデータを見ると分かりやすい傾向にあり、前走480キロを超えるような比較的大型馬を勝率一桁台。それに対して前走馬体重479キロを下回る、マイラーとしては小型な馬が勝率10%台。回収率も優秀な数字を残していました。

先程、京都で行われるこのレースは中距離的な要素が必要になると言いましたが、それに伴ってムキムキな生粋のマイラーというより、少しスラッとした中距離的な要素を持っていそうな馬が良いというわけでしょう。急坂の阪神から平坦の京都に変わったということを考えても、今年は前走馬体重が軽い小柄な馬にもチャンスがありそうです。

前走良馬場で0.5秒差以内、これまで3勝クラス以上で1800m以上の実績がある、そして前走馬体重479キロ以下という3つのデータを同時にクリアした時。勝率20.0%、複勝率40.0%。回収率も100%を超えていました。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはナミュールしかいません。

まとめ

というわけで今年のマイルチャンピオンシップにピッタリの馬は、ナミュールではないかと思います。

この馬はマイルだと勝ったり負けたりでイマイチ微妙な感じになっていますが、そもそもこの馬は2000メートルを超える距離では一度も大崩れしたことがない上に、桜花賞よりオークスの方が良い着順を確保するなど、生粋のマイラーではありません。そのためスピードが問われやすい春の東京マイルや阪神マイルでは、どうしてもスピード負けするようなところが出ています。それが今年は比較的時計の掛かりやすい京都のマイル。小型な上に中距離的な要素も兼ね備えるこの馬にとってはベストの舞台ではないかと思います。