はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回は菊花賞が、どんな特徴があるのかを解説していきます。
それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気データ
人気 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4- 0- 2- 2/ 8 | 50.0% | 50.0% | 75.0% | 118 | 105 |
2番人気 | 0- 2- 0- 6/ 8 | 0.0% | 25.0% | 25.0% | 0 | 41 |
3番人気 | 2- 0- 1- 5/ 8 | 25.0% | 25.0% | 37.5% | 167 | 96 |
4~6人気 | 1- 3- 2- 18/ 24 | 4.2% | 16.7% | 25.0% | 55 | 86 |
7~ 人気 | 1- 3- 3- 89/ 96 | 1.0% | 4.2% | 7.3% | 15 | 45 |
菊花賞は比較的、順当な決着が目立ちます。
このレースが京都で行われた過去8年において1番人気が4勝。勝率50%、複勝率75%と高水準の成績を残しており、回収率も単複ともに100%を超えていました。3番人気も単勝回収率100%以上。複勝回収率も100%近い数字となっていました。
人気サイドが好成績。つまり順当な決着が多いというわけです。
レース名 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
菊花賞 | 8- 8- 8-120/144 | 5.6% | 11.1% | 16.7% | 35 | 57 |
菊花賞の通算回収率を見ても単勝回収率35%、複勝回収率57%と水準より低い数値になっており、それだけ低配当。堅い決着が多いことが分かります。
皐月賞は最も速い馬が勝つ、ダービーは最も運のある馬が勝つ。そして菊花賞は最も強い馬が勝つというのは昔からの格言ですが、まさにそれが体現されていると言っていいでしょう。3000mの長距離戦ということもあって紛れる余地が少なく、素直に能力が反映されやすいのです。
ここは難しく考えず、素直に強そうな馬を重視すべきでしょう。
脚質・上がりデータ
脚質 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 0.0% | 10.0% | 0 | 31 |
先行 | 3- 4- 3- 24/ 34 | 8.8% | 20.6% | 29.4% | 28 | 105 |
中団 | 5- 4- 3- 51/ 63 | 7.9% | 14.3% | 19.0% | 65 | 65 |
後方 | 0- 0- 1- 36/ 37 | 0.0% | 0.0% | 2.7% | 0 | 9 |
菊花賞は、とにかく速い末脚を使うことが重要です。
まず脚質別データをみると先行中団で過去8年8勝。前と後ろでどちらかが極端に良いという感じがせず、イマイチ傾向は見えて来ないのですが、これを上がりのデータで見れば一目瞭然です。
上り | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
3F 1位 | 4- 4- 1- 4/ 13 | 30.8% | 61.5% | 69.2% | 266 | 225 |
3F 2位 | 3- 2- 1- 2/ 8 | 37.5% | 62.5% | 75.0% | 120 | 191 |
3F 3位 | 1- 0- 1- 4/ 6 | 16.7% | 16.7% | 33.3% | 108 | 215 |
3F ~5位 | 0- 2- 3- 10/ 15 | 0.0% | 13.3% | 33.3% | 0 | 118 |
3F 6位~ | 0- 0- 2-100/102 | 0.0% | 0.0% | 2.0% | 0 | 8 |
上がり1~3位で過去8年8勝。上がり5位以内の脚を使った馬が軒並み複勝回収率100%を超えていました。逆に上がり6位以下となると僅か複勝率2%となっており回収率も悲惨なことになっています。
過去8年の馬たちは結果的に先行・中団から速い末脚を使った馬が多かったというだけで位置取りに関してはあまり気にしなくても大丈夫でしょう。
菊花賞はとにかく速い末脚。いかにして速い末脚を使うかを競うというレースと言っても過言ではありません。
枠順データ
枠番 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1- 0- 0-15/16 | 6.3% | 6.3% | 6.3% | 43 | 17 |
2枠 | 4- 2- 0-10/16 | 25.0% | 37.5% | 37.5% | 115 | 110 |
3枠 | 1- 0- 0-15/16 | 6.3% | 6.3% | 6.3% | 40 | 11 |
4枠 | 0- 0- 1-15/16 | 0.0% | 0.0% | 6.3% | 0 | 37 |
5枠 | 0- 2- 3-11/16 | 0.0% | 12.5% | 31.3% | 0 | 106 |
6枠 | 1- 2- 0-13/16 | 6.3% | 18.8% | 18.8% | 90 | 70 |
7枠 | 1- 2- 3-18/24 | 4.2% | 12.5% | 25.0% | 18 | 106 |
8枠 | 0- 0- 1-23/24 | 0.0% | 0.0% | 4.2% | 0 | 6 |
菊花賞は、そこまで大きな枠順傾向はないかなと見ています。
ここは長距離レースで内枠有利かと思いきや、詳細な枠順別データを確認すると、内枠からの勝利も多いといえば多いですが、外枠でも問題なく好走出来ており、5枠や7枠なども複勝回収率100%を超えていました。内枠と外枠のどちらかが極端に良いという感じはしません。
枠順 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 6- 2- 1- 55/ 64 | 9.4% | 12.5% | 14.1% | 49 | 44 |
5~8枠 | 2- 6- 7- 65/ 80 | 2.5% | 10.0% | 18.8% | 23 | 69 |
1~4枠、5~8枠というざっくりした枠順別データで見ても、やはり内枠と外枠のどちらかに極端に偏っているという感じはせず、勝率や複勝率、回収率まではマチマチな成績となっています。
人気データのところで最も強い馬が勝つの格言通り、能力通りに決まることが多い。脚質データではいかにして速い末脚を使うかが重要という話しをしてきました。つまりそれは強いもしくは速い末脚さえ使えれば、内枠だろうと外枠だろうと関係なく好走できることの裏返しでもあります。
長距離戦だから内枠でないと駄目ということはなく、枠順に関してはあまり気にしなくても大丈夫かもしれません。
基本データまとめ
簡単にココまで話した内容をまとめますと、菊花賞は、
・最も強い馬が勝ちやすいレース
・とにかく速い末脚を使うことが重要
・長距離戦でも大きな枠順傾向はない
この3点が、特徴として挙げられるでしょう。
ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年の菊花賞にピッタリかというのを考えておこうと思います。
前走着順データ
前走着順 | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
前走1着 | 4- 1- 5-33/43 | 9.3% | 11.6% | 23.3% | 42 | 87 |
前走2着 | 2- 4- 2-11/19 | 10.5% | 31.6% | 42.1% | 100 | 112 |
前走3着 | 2- 2- 0-13/17 | 11.8% | 23.5% | 23.5% | 78 | 73 |
前走4着~ | 0- 1- 1-63/65 | 0.0% | 1.5% | 3.1% | 0 | 18 |
前走4着以下の馬は、過去8年で勝っていません。
人気データのところで菊花賞は最も強い馬が勝つ。順当な決着が多いという話しをしました。それなら前走でも最低限3着以内。馬券圏内を確保出来ているだけの能力は必要になるでしょう。前走5着以下になるようでは、単純に能力的にどうでしょうか。
前走で何らかの事情があったにしても、最低限3着は確保出来ているような実力馬を狙うべきでしょう。
前走クラスデータ
前走クラス | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
前走OPEN以上 | 8- 7- 4- 87/106 | 7.5% | 14.2% | 17.9% | 47 | 51 |
前走3勝クラス以下 | 0- 1- 4- 33/ 38 | 0.0% | 2.6% | 13.2% | 0 | 76 |
前走条件戦を走っていた馬は、過去8年で勝っていません。
先程は最低限3着以内。馬券圏内を確保している馬が良いという話しをしてきましたが、それが条件戦での話しでは意味がありません。条件戦というのはココに出てくるような馬であれば、殆どが馬券圏内を確保出来てしまうようなレベルですからね。
ここは前走OPENクラス以上。重賞などで勝ち負けをしてきた馬から狙うのがセオリーとなるでしょう。
前走上がり
前走上がり | 着別度数(京都開催時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
3F 1位 | 4- 3- 3- 31/ 41 | 9.8% | 17.1% | 24.4% | 79 | 78 |
3F 2位 | 3- 1- 2- 12/ 18 | 16.7% | 22.2% | 33.3% | 27 | 72 |
3F 3位 | 0- 2- 2- 11/ 15 | 0.0% | 13.3% | 26.7% | 0 | 86 |
3F ~5位 | 0- 1- 0- 21/ 22 | 0.0% | 4.5% | 4.5% | 0 | 13 |
3F 6位~ | 1- 1- 1- 45/ 48 | 2.1% | 4.2% | 6.3% | 27 | 46 |
前走上がり3位以下の馬は苦戦を強いられています。
脚質データのところでとにかく末脚が重要。速い上がりを使った馬が有利という話しをしましたが、それなら前走でも速い上がりを使った馬が当然有利です。単純に今回も速い上がりを使う可能性が高いですからね。
前走上がり6位以下からの勝利も一度だけありますが、唯一上がり6位以下から勝ってみせたのが、あのキタサンブラックです。歴史的名馬であるキタサンブラックほど強力な先行馬であれば話しは別ですが、基本的には前走でも上がり2位以内の末脚が使えている馬を狙うべきでしょう。
ここまで3つのデータをクリアして残っているのはサトノグランツ、ソールオリエンスの2頭です。
この2頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのはキャリアのデータだと思います。
キャリアデータ
キャリア(京都開催時) | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
セントライト記念または 神戸新聞杯で3着以内 |
7- 5- 3-25/40 | 17.5% | 30.0% | 37.5% | 90 | 82 |
上記以外 | 1- 2- 4-32/39 | 2.6% | 7.7% | 17.9% | 37 | 98 |
菊花賞は結局春の実績馬が強いパターンで終わることが多いです。
ここまで前走OPENクラス以上で3着以内というのが一つの能力的な基準ラインという話しをしましたが、前走OPENクラスで3着以内となると、実質的に殆どがセントライト記念、神戸新聞杯で馬券になった馬となります。
実際にセントライト記念、神戸新聞杯。秋の前哨戦で3着以内だった馬が、過去8年の菊花賞で馬券になった24頭のうち15頭を占めており、半分以上は秋の前哨戦でも好走していた馬たちでした。とりあえずセントライト記念か神戸新聞杯で好走した馬から狙ってもいいくらいです。
秋の前哨戦どちらか3着以内かつ | 着別度数(京都時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
皐月賞ダービーともに3着以内 | 3- 0- 1- 1/ 5 | 60.0% | 60.0% | 80.0% | 100 | 94 |
皐月賞ダービーどっちか3着以内 | 1- 1- 0- 5/ 7 | 14.3% | 28.6% | 28.6% | 191 | 77 |
春クラシックでの実績なし | 3- 4- 2-19/28 | 10.7% | 25.0% | 32.1% | 63 | 82 |
では秋の前哨戦で馬券になった馬が、どんな馬だったかという部分を深掘りして注目すると、秋の前哨戦で馬券圏内かつ皐月賞ダービーでも3着以内だったという馬は5頭出走して4好走。複勝率80%の圧倒的な成績を残していました。皐月賞かダービーのどちらかで馬券になった馬も単勝回収率100%以上。それに対して春クラシックでの実績なく、秋の前哨戦だけ好走。優先出走権を活かしてココに出走してくるような馬は、あまり奮わない成績となっていました。
このデータから分かるのは秋の前哨戦で好走したと言っても、やっぱり春の実績馬。皐月賞ダービーで上位争いした馬が結局強いということです。逆に春クラシックでは駄目だったけど秋になって頭角を現してきたえような馬は、本番ではイマイチな成績となっています。
同じ秋の前哨戦で好走と言っても、やはり皐月賞ダービーで好走できるほどの実績馬にとっては、あくまで叩き台の中での好走なのに対して、あまり実績のなかった馬たちはセントライト記念、神戸新聞杯が全力。なんとか賞金を積むために。出走権利を取るためにメイチであることが多いというわけです。そうなれば当然叩き台仕上げの中での好走だった可能性の高い、春の実績馬が有利となります。
直前で強い競馬をして、秋になって頭角を表してきた馬も注目を集めがちですが、結局強いのは春の実績馬だったというケースは非常に多いです。
京都開催の菊花賞において前走3着以内、前走OPENクラス以上、前走上がり2位以内。そして皐月賞ダービーともに3着以内という4つのデータを同時にクリアした時。勝率複勝率75.0%。回収率も100%を超えていました。
今年の出走馬で、これをクリアしたのはソールオリエンスしかいません。
まとめ
というわけで今年の菊花賞にピッタリの馬は、ソールオリエンスではないかと思います。
この馬は前走のセントライト記念こそ負けましたが、スローペースになった中を後方から進め、終始外々を周る形になっていました。あまり展開が向かなかった印象です。負けたレーベンスティールはなんとしても賞金を積むたむにメイチの仕上げだったのに対して、この馬はあくまで前哨戦。余裕のある仕上げでもありました。そんな中でも2着を確保するなど、やっぱり強いなというところを見せてくれています。世代でトップクラスの末脚を持った馬なのは間違いないですし、本番のメイチ勝負となるココで巻き返してくると予想します。