はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回はホープフルステークスが、どんな特徴があるのかを解説していきます。
それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。
人気データ
人気 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4- 0- 0- 2/ 6 | 66.7% | 66.7% | 66.7% | 168 | 81 |
2番人気 | 1- 1- 1- 3/ 6 | 16.7% | 33.3% | 50.0% | 51 | 66 |
3番人気 | 0- 2- 1- 3/ 6 | 0.0% | 33.3% | 50.0% | 0 | 76 |
4~6人気 | 0- 2- 2-14/18 | 0.0% | 11.1% | 22.2% | 0 | 68 |
7~ 人気 | 1- 1- 2-51/55 | 1.8% | 3.6% | 7.3% | 164 | 50 |
G1になってからのホープフルステークスは能力通りに決まりやすいです。
1番人気が勝率66.6%。2番人気3番人気も複勝率50%で並ぶなど、ホープフルステークスは堅め傾向にあります。昨年こそドゥラエレーデの勝利で波乱となりましたが、1~3番人気で上位独占のガチガチ決着というのも珍しくありません。
堅い決着になりやすいのはスタミナ勝負になりやすいからでしょう。古馬にとって2000メートルはどうということのない距離ですが、未完成の馬が多いこの時期の2歳馬たちにとって2000メートル。それも冬の中山での2000メートルは、非常に過酷なものです。
その結果、高いレベルでのスタミナ勝負になり、弱い馬は途中で脱落。最後の直線でごちゃつくようなこともありません。最後の直線まで頑張れるのは、ここでも人気になるような馬。もしくは人気こそないものの隠れた実力馬だった何頭かのみになるのです。
去年のドゥラエレーデ、トップナイフのワンツー決着で大波乱という感じでしたが、今になって振り返ればこの2頭もそんなに弱い馬ではありません。当時はまだその能力がバレてなかっただけのことです。
ホープフルステークスは基本的には能力通りに決まりやすいレースですが、キャリアの浅い2歳戦では人気になっている馬が必ずしも強いと限らないところには要注意が必要です。
脚質データ
脚質 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 1- 0- 6/ 7 | 0.0% | 14.3% | 14.3% | 0 | 55 |
先行 | 5- 4- 1-17/27 | 18.5% | 33.3% | 37.0% | 368 | 113 |
中団 | 1- 1- 4-24/30 | 3.3% | 6.7% | 20.0% | 14 | 58 |
後方 | 0- 0- 1-26/27 | 0.0% | 0.0% | 3.7% | 0 | 5 |
ホープフルステークスは先行中団からの好走が目立ちます。
このレースは小回りの中山ということもあって1着は先行馬。ある程度前に行ける馬が多くなっていますが、中団からでも3着以内には問題なくなれています。先行中団など馬群の中で脚を溜めるような馬に好走が集中しています。逆に逃げや追込など極端な脚質はあまり好走出来ていません。
ここはスタミナ勝負になりやすいため、できるだけ馬群の中で脚を溜めて、最後まで余力を残すような馬が良いというのもあると思いますが、そもそも2歳のこの時期は強い馬ほど、クラシックを見据えて控える競馬をしています。たとえ後々は逃げ馬になるような馬だとしても、この時期はどうにか差す競馬ができるように教育しているのです。
とにかく能力が重要のため、あまり脚質による有利不利はないと思いますが、この時期は強い馬ほど先行や差しなど、王道の競馬をしてきているということは頭の片隅に入れてもいいかもしれません。
枠順データ
枠番 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0- 1- 1- 6/ 8 | 0.0% | 12.5% | 25.0% | 0 | 40 |
2枠 | 1- 0- 2- 7/10 | 10.0% | 10.0% | 30.0% | 20 | 88 |
3枠 | 1- 0- 0- 9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% | 31 | 14 |
4枠 | 2- 2- 0- 8/12 | 16.7% | 33.3% | 33.3% | 50 | 66 |
5枠 | 0- 1- 1-10/12 | 0.0% | 8.3% | 16.7% | 0 | 29 |
6枠 | 2- 1- 0- 9/12 | 16.7% | 25.0% | 25.0% | 772 | 139 |
7枠 | 0- 0- 2-11/13 | 0.0% | 0.0% | 15.4% | 0 | 74 |
8枠 | 0- 1- 0-13/14 | 0.0% | 7.1% | 7.1% | 0 | 16 |
ホープフルステークスはそこまで大きな枠順傾向はありません。
まず詳細な枠順別データを見ると1~8枠まで、どの枠順からも好走馬が出ており、複勝率を見ても特段外が駄目とか内が良いとか、そういった傾向は見られません。
枠順 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 4- 3- 3-30/40 | 10.0% | 17.5% | 25.0% | 27 | 53 |
5~8枠 | 2- 3- 3-43/51 | 3.9% | 9.8% | 15.7% | 181 | 63 |
1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、勝率や複勝率なら内枠。回収率なら外枠という感じになっており、どちらかが極端に良いという感じはしません。
人気データのところで能力通りに決まりやすい。脚質データで先行中団からの競馬。王道の競馬を教育している強い馬が来やすいという話しをしましたが、やはり能力差の大きい世代戦ということもあって能力の高い馬は内だろうと外だろうと強いし、どの枠順からでも問題ないということの裏返しでもあります。
中山だからと言って無理に内枠の馬を買う必要はなく、ここは枠順云々というのをあまり考えずにどの馬が強そうかという部分が重要になってきそうです。
基本データまとめ
簡単にココまで話した内容をまとめますと、ホープフルステークスは、
・基本的には能力通りに決まりやすい
・先行差しの競馬を教育しているほど強い馬
・能力重要で枠順はそこまで気にしなくていい
この3点が、特徴として挙げられるでしょう。
ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年のホープフルステークスにピッタリかというのを考えておこうと思います。
前走着差データ
前走着差 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
前走勝ち | 3- 5- 6-46/60 | 5.0% | 13.3% | 23.3% | 9 | 54 |
負0.0 | 2- 1- 0- 2/ 5 | 40.0% | 60.0% | 60.0% | 146 | 138 |
負0.1~0.2 | 1- 0- 0- 7/ 8 | 12.5% | 12.5% | 12.5% | 1132 | 176 |
負0.3~ | 0- 0- 0-18/18 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
前走0.3秒以上負けている馬は過去6年で勝っていません。
これまで何度も言っているように、ここは能力最重要となる一戦です。前走で0.3秒以上負けている馬では能力的にどうでしょうか。たとえ前走が負けて強しの競馬だとしても0.2秒差以内にまとめているような馬からでしょう。
ここは前走0.2秒差以内。もしくは順当に勝っている馬から重視すべきです。
生産者データ
生産者 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
社台系生産馬 | 5- 4- 4-30/43 | 11.6% | 20.9% | 30.2% | 236 | 93 |
それ以外 | 1- 2- 2-43/48 | 2.1% | 6.3% | 10.4% | 4 | 28 |
社台系生産馬が、それ以外の馬たちを圧倒しています。
過去6年で社台系生産馬が5勝。勝率から複勝回収率まで全てにおいて上の成績を残していました。過去6年で馬券になった18頭のうち13頭が社台系生産馬という圧倒的な占有率も見せています。
社台系生産者 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンファーム | 4- 4- 3-17/28 | 14.3% | 28.6% | 39.3% | 348 | 119 |
レイクヴィラファーム | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
社台白老ファーム | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 420 | 160 |
社台ファーム | 0- 0- 1-12/13 | 0.0% | 0.0% | 7.7% | 0 | 37 |
社台系生産者の中でも圧倒的なのは、やはりノーザンファームです。
ノーザンファームの馬というだけで複勝率39.3%の高水準となっており、昨年のドゥラエレーデの好走もあった回収率も非常に優秀な数値となっています。このレースに限った話しではありませんが、ノーザンファーム生産かどうかはココでも見逃せないポイントでしょう。
人気データのところで言ったように、このレースはスタミナ勝負になりやすい舞台です。スピード勝負なら生まれた才能だけで押し切るような馬も出てきますがスタミナは調教量。馬の完成度が物を言います。この時期だと充実した外厩で進んだ育成の出来ているノーザンファームの馬たちに大きなアドバンテージがあるのです。
ここも社台系生産馬。特にノーザンファーム生産馬は要注目です。
ここまで2つのデータをクリアして残っているのはサンライズアース、タリフライン、テンエースワン、ミスタージーティー、レガレイラの5頭です。
この5頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走馬体重のデータではないかと思います。
前走馬体重データ
前走馬体重 | 着別度数(G1時) | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
~439kg | 0- 0- 0- 3/ 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
440~459kg | 1- 1- 1-10/13 | 7.7% | 15.4% | 23.1% | 15 | 64 |
460~479kg | 2- 1- 0-26/29 | 6.9% | 10.3% | 10.3% | 25 | 16 |
480~499kg | 1- 3- 4-25/33 | 3.0% | 12.1% | 24.2% | 5 | 63 |
500kg~ | 2- 1- 1- 9/13 | 15.4% | 23.1% | 30.8% | 713 | 150 |
前走馬体重500キロ以上の大型馬の激走が多くなっていました。
前走馬体重のデータをざっと見た時に目につくのが勝率15.4%。複勝率30.8%。驚異的な回収率を残している前走馬体重500キロ以上の馬です。前走馬体重500キロ以上は少ない出走数ながら他に負けない数の好走馬を出していました。
このレースは冬の中山芝2000。この時期の馬たちにはタフな条件でスタミナが問われるというのはこれまで何度も話してきましたが、スタミナ以外に必要になるのがパワーです。今年は例年よりも少し馬場状態は良さそうですが、最後の急坂を乗り越えるためのパワーは必要になってくるでしょう。そのパワーを証明するのが大きな馬体。前走馬体重500キロ以上というわけです。
ホープフルステークスはもちろんある程度のスピードも必要ですが、パワースタミナが重要なレースとなります。
前走勝利もしくは0.2秒差以内、ノーザンファーム生産。そして前走馬体重500キロ以上という3つのデータを同時にクリアした時。勝率40.0%、複勝率80.0%。回収率も100%を超えていました。
今年の出走馬で、これをクリアしたのはサンライズアースしかいません。
まとめ
というわけで今年のホープフルステークスにピッタリの馬は、サンライズアースではないかと思います。
この馬は新馬戦を勝ったばかりですが、前走が中々優秀な内容でスローペースで逃げたとはいえ最後のラスト2ハロンを11.7-11.7秒というラップで駆け抜け、最後まで失速することなくゴールすることが出来ていました。2着とは接戦でしたが3着には6馬身も差をつけています。
また、この馬は先日のチャンピオンズカップで人気になったセラフィックコールの弟という血統背景で前走馬体重も538キロというところを見ても、非常に高いレベルのパワーを秘めていそうな馬です。もしかしたら将来的にはダートを走ることになるかもしれませんが、高いレベルのパワースタミナが要求されるホープフルステークスなら十分チャンスがあっていい馬でしょう。