【阪神ジュベナイルフィリーズ2023】過去データ分析《傾向ピッタリは?》

過去データ

はい、皆さんこんにちは。アギョウです。

今回は阪神ジュベナイルフィリーズが、どんな特徴があるのかを解説していきます。

それじゃあ早速、人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気データ

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 5- 1- 0- 4/ 10 50.0% 60.0% 60.0% 137 77
2番人気 1- 4- 0- 5/ 10 10.0% 50.0% 50.0% 41 74
3番人気 1- 1- 3- 5/ 10 10.0% 20.0% 50.0% 56 95
4~6人気 3- 1- 5- 21/ 30 10.0% 13.3% 30.0% 118 96
7~ 人気 0- 3- 2-113/118 0.0% 2.5% 4.2% 0 26

阪神ジュベナイルフィリーズは概ね能力通りに決まりやすいです。

1番人気が勝率50%。複勝率60%。2番人気や3番人気も複勝率50%となっており、人気どころは半分以上の確率で馬券絡みしています。7番人気以下の人気薄は過去10年で5頭しか好走出来ておらず、2年に1頭馬券になるかならないかという確率です。阪神ジュベナイルフィリーズは比較的堅い決着が目立ちます。

2歳や3歳に行われる世代G1は、後にG1で活躍する馬と条件戦を走り続ける馬が一緒に走るという、各馬の能力差の大きいレースです。やはりそういう能力差の大きいレースはどうしても堅い決着が多くなってしまうのです。

阪神ジュベナイルフィリーズが比較的荒れた年。1番人気で駄目だった年を見ても、今になって振り返って見れば何でこの馬が1番人気だったんだ?という馬ばかりで、荒れる時はそもそも世間的な能力評価が間違っている場合で弱い馬が勝っているというわけではありません。1番人気であまり能力が出せずに終わったといえるのはナミュールぐらいのものでした。

基本的には能力通りに決まりやすいレースですが、キャリアの浅い2歳戦では人気になっている馬が必ずしも強いとは限らないところには要注意が必要です。

脚質データ

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
逃げ 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 112 31
先行 3- 1- 1- 36/ 41 7.3% 9.8% 12.2% 20 31
中団 5- 6- 8- 53/ 72 6.9% 15.3% 26.4% 50 82
後方 1- 3- 1- 50/ 55 1.8% 7.3% 9.1% 4 17

阪神ジュベナイルフィリーズは末脚勝負でしょう。

逃げ先行馬が過去10年4勝。中団後方からで過去10年6勝。前有利が基本の現代競馬において、後ろからの方が勝ち星が多いというのは珍しく、逃げ馬と追い込み馬の複勝率がそんなに変わらないというのも、他ではあまりない傾向です。

上がりデータ

上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3F 1位 3- 3- 1- 5/ 12 25.0% 50.0% 58.3% 209 128
3F 2位 3- 1- 2- 2/ 8 37.5% 50.0% 75.0% 137 166
3F 3位 2- 1- 3- 6/ 12 16.7% 25.0% 50.0% 143 114
3F ~5位 0- 5- 3- 14/ 22 0.0% 22.7% 36.4% 0 171
3F 6位~ 2- 0- 1-121/124 1.6% 1.6% 2.4% 4 4

上がりのデータを見ても、やはり速い上がりを使った馬たちが順当に馬券絡みしており、上がり3位以内の末脚を使う馬が予想出来れば馬券は大方当たったようなものです。上がり4~5位になると勝ちきれず、上がり6位以下となる悲惨な成績となっていました。

阪神ジュベナイルフィリーズは最後の直線を活かして、どの位置からでも速い末脚さえ使えば、十分勝ち負けになるのではないかと思います。

枠順データ

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 2- 0- 0-18/20 10.0% 10.0% 10.0% 26 12
2枠 1- 1- 3-15/20 5.0% 10.0% 25.0% 56 93
3枠 1- 0- 1-18/20 5.0% 5.0% 10.0% 16 30
4枠 1- 2- 0-17/20 5.0% 15.0% 15.0% 73 34
5枠 2- 3- 1-14/20 10.0% 25.0% 30.0% 41 71
6枠 1- 2- 3-14/20 5.0% 15.0% 30.0% 20 96
7枠 1- 1- 2-25/29 3.4% 6.9% 13.8% 8 47
8枠 1- 1- 0-27/29 3.4% 6.9% 6.9% 33 13

阪神ジュベナイルフィリーズに大きな枠順傾向はありません。

まず詳細な枠順別データを見ると1~8枠まで、どの枠順からも勝ち馬が出ており、複勝率を見ても特段外が駄目とか内が良いとか、そういった傾向は見られません。

枠順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1~4枠 5- 3- 4- 68/ 80 6.3% 10.0% 15.0% 42 42
5~8枠 5- 7- 6- 80/ 98 5.1% 12.2% 18.4% 25 52

1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、やはり極端にどちらかという感じはせず、勝率は内枠。複勝率は外枠と好走が偏っている印象はありません。

人気データで能力通りに決まりやすい。脚質データでどの位置からでも速い末脚さえ使えば間に合うという話しをしましたが、それは能力の高い馬は内だろうと外だろうと強いし、どの枠順からでも速い末脚さえ使えば良いということの裏返しでもあります。

ここは枠順云々というのはあまり考えずどの馬が強そうか。どの馬が速い末脚を使うかという部分が重要になってきそうです。

基本データまとめ

簡単にココまで話した内容をまとめますと、阪神ジュベナイルフィリーズは、

・基本的には能力通りに決まりやすい
・速い末脚さえ使えばどの位置でも大丈夫
・あまり大きな枠順傾向はない

この3点が、特徴として挙げられるでしょう。

ここからはこれらの特徴を踏まえて、具体的にどの馬が今年の阪神ジュベナイルフィリーズにピッタリかというのを考えておこうと思います。

前走着順データ

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1着 8- 7- 4-73/92 8.7% 16.3% 20.7% 58 55
前走2着 2- 1- 4-21/28 7.1% 10.7% 25.0% 18 53
前走3着 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0 126
前走4着~ 0- 1- 1-48/50 0.0% 2.0% 4.0% 0 18

前走3着以下の馬は、過去10年で勝っていません。

このレースは基本的に能力通りに決まりやすいという話しはしましたが、それに伴って前走3着になるような馬では能力的にどうでしょうか。前走2着なら去年のリバティアイランドのように展開不利。または余裕残しだったなどで負けて強しというパターンもありますが、上に2頭もいるようでは、そんな言い訳も効きません。

前走3着以下の馬は、単純に能力的にどうでしょうか。

生産者データ

生産者 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
社台系生産 8- 6- 3- 50/ 67 11.9% 20.9% 25.4% 65 61
非社台生産 2- 4- 7- 98/111 1.8% 5.4% 11.7% 13 39

社台系生産馬が、それ以外の馬たちを圧倒しています。

脚質データのところで阪神ジュベナイルフィリーズは末脚勝負という話しをしましたが、末脚勝負ならノーザンファームを始めとした社台系生産馬たちです。そもそも社台系生産牧場が、日本のトップに君臨するのはダービーを勝てる末脚を持った馬。直線での末脚勝負にアジャストした育成が出来ているからです。末脚勝負はノーザンファームなど社台系生産馬の得意項目なのです。

阪神ジュベナイルフィリーズは2歳戦ということで、充実した外厩施設で、進んだ育成が出来ているのも大きなアドバンテージになるのでしょう。

とにかく、ここは社台系生産馬たちが有利になりそうです。

前走騎手データ

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
◆同騎手 8- 6- 7-63/84 9.5% 16.7% 25.0% 49 64
◆乗替り 2- 4- 3-85/94 2.1% 6.4% 9.6% 18 33

今回乗り替わりとなる馬は過去10年2勝。継続騎乗の馬が過去10年8勝で、ここは継続騎乗馬が圧倒的に有利です。

阪神ジュベナイルフィリーズの週は、毎年香港国際競走もあるため、有力な騎手たちが香港に流れることが多くなっています。今年も川田騎手やビュイック騎手など、有力な騎手が香港に回っています。そんな開催事情もあって、なかなか継続騎乗を勝ち取るのが難しい状況なのです。

そんな中で継続騎乗を勝ち取った馬は有力な1頭。乗り方を知っている騎手に乗ってもらえるという点で、他馬に大きなアドバンテージをつけることができるでしょう。

ここまで3つのデータをクリアして残っているのはアスコリピチェーノ、サフィラの2頭です。

この2頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後の鍵を握るのは前走馬体重のデータだと思います。

前走馬体重データ

前走馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
~419kg 0- 0- 0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
420~439kg 1- 3- 0-37/41 2.4% 9.8% 9.8% 35 33
440~459kg 0- 3- 6-40/49 0.0% 6.1% 18.4% 0 74
460~479kg 5- 3- 3-38/49 10.2% 16.3% 22.4% 48 44
480~499kg 4- 1- 1-17/23 17.4% 21.7% 26.1% 89 57

前走馬体重459キロ以下の小柄な馬は過去10年で勝っていません。

前走馬体重のデータを見ると割りと分かりやすい傾向があり、前走馬体重459キロ以下の比較的小柄な馬が低調な成績となっており、それに対して前走馬体重460キロを超える比較的大きな馬が勝率10%台で並んでいます。さらに前走馬体重が重ければ重いほど複勝率も高まる傾向にありました。

阪神ジュベナイルフィリーズはその名の通り阪神競馬場で行われる一戦です。中山の急坂ほどではありせんが、阪神もゴール前に急坂が設定されており、パワーが必要になるコースなのです。そのパワーを証明するのが前走馬体重。大きな馬体というわけでしょう。

この時期の牝馬は小柄な馬が多いですが、その中でも大きな馬体を持った馬が狙い目になるでしょう。

前走2着以内、継続騎乗、社台系生産。そして前走馬体重460キロ以上という4つのデータを同時にクリアした時。勝率35.3%、複勝率52.9%。回収率も100%を超えていました。

今年の出走馬で、これをクリアしたのはアスコリピチェーノしかいません。

まとめ

というわけで今年の阪神ジュベナイルフィリーズにピッタリの馬は、アスコリピチェーノではないかと思います。

この馬は新馬戦、新潟2歳ステークスと連勝。いずれも33.3秒の鋭い末脚を見せての勝利でした。前走の1分33秒8というのは過去10年の新潟2歳ステークスではセリフォス、ロードクエストと並ぶ勝ちタイムとなっていました。セリフォスは言わずもがな。ロードクエストもNHKマイル2着など、新潟2歳ステークスの勝ち馬の中では出世した方で、勝ちタイム的にはこの馬も出世してもおかしくない逸材です。世代で最も有力と思われるチェルヴィニアが回避したこのメンバーなら十分通用するかなと見ています。