【函館スプリントステークス2023】追い切り評価《調教推奨馬はアノ馬たち》

追い切り

皆さんこんにちは、アギョウです!

今回は函館スプリントステークスの追い切り診断となります。

それでは早速ブトンドールから見ていきましょう。

ブトンドール【A】

1週前に坂路で終い11.3秒という破格の時計をマークしました。2歳のファンタジーステークスの段階で坂路終い11.5秒。CWでも終い10秒台を出すなど、元々調教では良く動くタイプですが今回も良く動けていました。最終追い切りも函館芝で楽々終い11秒台を出すなど、北海道での動きも申し分ありませんし、ここもシッカリ好調キープでしょう。

ただ、先程も言ったようにこの馬は2歳の段階で素晴らしい動きを見せていた馬で、ファンタジーステークスの時はもちろん、新馬戦の段階で今回の最終追い切りと遜色ない時計を出していました。良くも悪くも新馬戦や函館2歳ステークス、ファンタジーステークスから変わった様子がありません。早熟の可能性も高く、ここは2歳の時と同じくらいでどこまで通用するかになりそうです。

トウシンマカオ【S】

シルクロードステークスの時は最終追い切りが軽く流して終い12秒台になるなど、明らかな叩き台仕上げかなという印象もありましたが、今回は函館の芝で破格ともいえる全体時計をマークし終いも11.2秒でまとめる絶好の動きを見せていました。過去に北海道で調整したことはありませんが、これだけ動けていれば文句なしと言っていいはずです。

1週前や2週前にも南Wで終い11秒台前半の時計を出すなど、G1だった前走や初の重賞制覇となった京阪杯の時と遜色ない仕上げとなっています。G3としては申し分ない仕上げでしょう。ここへ向けて万全の状態でしょう。

キミワクイーン【A】

1週前に馬場の大外を回りながら終い11秒台をマーク。併せ馬に優勢の手応えで進めることが出来ていました。前走や前々走も終い11秒台が出ていますが、これらはすべて馬場の内側を通ってのものだったことを考えると、馬場の外側を通って終い11秒台の今回の追い切りは評価できるものです。

最終追い切りこそ函館のウッドで軽く流す程度でしたが、以前に北海道で調整した時も、最終追い切りは北海道で軽く流す程度でしたし、今回の1週前を考えると今回も問題なく能力を発揮できる状態でしょう。前走からの大幅な上積みは感じませんが、しっかり好調キープです。

ウォーターナビレラ【A】

昨年北海道でのレースだったクイーンステークスの時は、中9週にも関わらず追い切りは2本のみ。不振続きの昨年夏~今年の冬ぐらいまでは調教本数が少なく、速い時計も全く出さないなど、調教の段階からおかしい感じがありましたが、今回は中10週で5本の追い切りをこなし、芝での調教とはいえ終い11秒台前半をマーク。併せ馬に楽々先着する動きも出来ていました。桜花賞の時ほどとは言わないですが、この馬なりにだいぶ調子は良くなってきているでしょう。去年のクイーンステークスなどよりは間違いなく上の状態です。

カイザーメランジェ【S】

ここ最近は加齢による影響か、坂路中心の調教で時計も遅いものばかりになっていましたが、今回の1週前に久しぶりに南Wで終い11秒台を出す追い切りをしていました。この中間は美浦では古馬オープン馬のサンアップルトンとよく併せ馬をしましたが、併せ馬で一度も遅れることも一度もなく、この馬としては良い動きが出来ています。最終追い切りも去年UHB賞で穴を開けた時よりも良い動きかなという感じで、客観的に去年との時計比較をしても今年の方が上となっています。これは今のこの馬なりに状態が良い証拠でしょう。近走で一番走れそうな状態なのは間違いなく、北海道での競馬を目標に万全の仕上げでしょう。ここで穴を開けることがあっても不思議ない状態です。

カルネアサーダ【B】

2週前にCWで一杯に追いましたが終い12秒台。最終追い切りも函館のウッドコースで一杯に追いましたが終い12秒台までになっていました。去年函館で調整した時は、馬なりで同じような調教時計が出ていただけに、今回の追い切りは少し物足りません。1週前もCW3ハロンだけ追う、短い距離での調整になっていたのも気がかりで、全体的に本調子にないのかなという印象を受けます。今回は良くて2勝クラスを勝った時と同じくらいの状態。前走よりは下である可能性が高いと見ています。

サトノアイ【A】

この中間は1週前追い切りをせず、早めに函館に入って日曜日から時計を出す、やや変則的な調教過程になっています。まず栗東で時計を出した2週前追い切りでは一杯に追われる併せ馬を尻目に、併せ馬で楽々先着する動きを披露し、北海道での最終追い切りを余裕を持って併せ馬をこなすことが出来ていました。元々調教では良く動くタイプですが今回も良く動けています。前走から大きく変わった感じまではありませんが、今回も前走や2走前ぐらいは走れてよさそうです。あとはこのメンバーで能力的にどうかだけでしょう。

ジャスパークローネ【B】

この馬は元々調教では良く動くタイプで、前々走は坂路50秒台をマークしつつ終い11秒台。前走も間隔が詰まっての出走ながらも坂路51秒台。終い11秒台の好時計を出していました。それを考えると今回は1週前に坂路52秒台。最終追い切りも函館のウッドで軽く流す程度になっており、中4週という間隔の割に追い切り2本のみになるなど、前走や前々走と比べると調教負荷がかなり軽くなっています。前走以上ということは流石になさそうで、今回は良くて前走同様。個人的には前走より少し下の状態ではないかと見ています。

ジュビリーヘッド【B】

この馬も1週前追い切りをせず、早めに函館に入って日曜日から時計を出す、やや変則的な調教過程になっています。これがどう出るかといったところですが、2週前に栗東の坂路で追い切りをした時は一杯に追ったにも関わらず終い失速するなど、やや物足りない動きでした。今回の最終追い切りも函館の芝で強めに追ったにも関わらず終い11.9秒。去年のこのレースに挑んだ時は楽々と終い11.5秒が出ていたことを考えると、こちらも少し物足りません。中間の動きや最終追い切りを見る感じでは、去年ほど良い状態になさそうです。今回は去年より下の状態でどこまで頑張れるかです。

テイエムトッキュウ【B】

この馬は北海道での調整をしたことがないので、主に1週前までの比較になるのですが、今回の1週前追い切りは比較的体重の軽い北村友一騎手が乗ったにも関わらず、終いに大きく失速する形になっていました。前走や3走前など勝っている時は、いつも坂路で終い最速でまとめる動きをしているだけに、これはどうでしょうか。2着だった2走前でさえ終いに0.1秒の失速だったのに対して、今回の1週前は0.6秒も失速しています。最終追い切りも函館のウッドで軽く流した程度で、1週前から大きく変わった感じもありませんし、今回は勝った時と比べると下の状態である可能性は高いと見ています。

ディヴィナシオン【A】

この馬が激走する形となった2走前のオーシャンステークスは坂路50秒台をマークするなど、今になって振り返れば状態が良かったのでしょう。今回も2週前に坂路51秒台。1週前は坂路52秒台で終い最速の動きが出来ていました。オーシャンステークスの時ほどではないですが、今回も悪くない動きは出来ています。5月5日から坂路で入念に乗り込んでいるのも好感が持てますし、今回もこの馬の能力は出せそうです。ここはオーシャンステークスより少し下。4走前のラピスラズリステークスよりは上という感じでどこまでやれるかでしょう。

ムーンプローブ【A】

この馬は5月の終わり頃には函館に入って、この中間は函館で入念な調整が施されています。これまで函館で調整したことがないので、これまでとの比較などは出来ませんが、早めに函館に入って熱心に調整しているという点は高評価できます。動き自体も最終追い切りで楽々併せ馬に先着する動きを見せるなど、相変わらず調教では良い動きを見せていました。これまでとの明確な比較はできないため、断言することはできないですが、今回も決して悪くない状態にありそうです。個人的にはフィリーズレビューぐらい走れてもおかしくないと見ています。

リバーラ【B】

この馬も函館での調整が初めてになるため、主に1週前までの美浦での調整について話していきます。この馬が調子が良かったと思われる未勝利戦、ファンタジーステークスの時は、今回出走してくるトウシンマカオやデュープロセスといった古馬オープンたちに、併せ馬で互角の動きを見せていましたが、大敗続きの近走は3歳未勝利馬と併せ馬をすることが多くなっています。この中間も3歳未勝利馬とばかり併せ馬をしており、1週前や2週前の追い切りでは格下相手に併せ馬で劣勢の手応えでした。ここ最近のレース内容を見ても本調子にない可能性が高く、ここは前走や阪神ジュベナイルフィリーズと同じくらいでどこまでやれるかです。

レイハリア【B】

近走で唯一良い走りだった去年のこのレースの時は、2週前に南W5ハロン66.7秒。最終追い切りの函館ウッドでも66.9秒という、この馬としては速めの時計を出していましたが、今年は2週前の南Wが69.0秒。最終追い切りの函館のウッドが73.7秒になるなど、去年と比べると明らかに調教では動けていません。去年は最終追い切りで併せ馬をしていたにも関わらず、今年はそれも出来ていませんし、まだ本調子にない可能性が高いです。この馬も近走同様でどこまでやれるかです。

ヴァトレニ【A】

1週前に坂路で終い11秒台。最終追い切りも函館の芝で速めの時計が出ていました。前走も坂路50秒台など、元々調教は良く動くタイプですが今回も良く動けています。前走は不良馬場ということもあり残念な結果に終わってしまいましたが、仕上がり自体は引き続き良さそうで、2走前の北九州短距離ステークスぐらいは走れてよさそうです。今回もこの馬の能力は出せていい仕上がりになっています。

ヴィズサクセス【B】

1週前に強めに追いましたが併せ馬で遅れていました。勝った前走は一杯に追われる併せ馬を尻目に、楽々併せ馬で先着する動きが出来ていただけに、これはどうでしょうか。時計で見ても前走が馬なりで終い11.4秒。それに対して今回は強めに追って終い11.9秒という感じになっています。今回は叩き2走目になりますが、前走からの上積みどころかデキ落ちの可能性もありそうです。ここは良くて前走同様。前走より少し下の可能性も十分あると見ています。