はい皆さんこんにちは。アギョウです。
今回はヴィクトリアマイルが、どんな特徴があるレースかを解説していきます。
それじゃあ早速人気データを交えながら話しをしていきましょう。

人気データ
人気 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2- 2- 2- 4/ 10 | 20.0% | 60.0% | 27 | 78 |
2番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 10.0% | 0 | 17 |
3番人気 | 0- 2- 0- 8/ 10 | 0.0% | 20.0% | 0 | 36 |
4~6人気 | 5- 3- 3- 19/ 30 | 16.7% | 36.7% | 167 | 112 |
7~ 人気 | 3- 3- 4-102/112 | 2.7% | 8.9% | 219 | 144 |
ヴィクトリアマイルは、波乱の傾向にあります。
1番人気が複勝率60%。半分程度の確率で馬券絡みしていますが、2~3番人気は全く奮わない成績になっています。
その代わりに数字を上げているのが4~6番人気の中穴どころ。7番人気以下の人気薄で、これらは単複ともに回収率100%以上と申し分ない数字になっていました。
このレースが荒れやすい原因は、この後でジックリ話していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
枠順データ
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0- 0- 2-17/19 | 0.0% | 10.5% | 0 | 17 |
2枠 | 2- 1- 2-15/20 | 10.0% | 25.0% | 144 | 111 |
3枠 | 5- 0- 1-14/20 | 25.0% | 30.0% | 211 | 91 |
4枠 | 0- 2- 2-15/19 | 0.0% | 21.1% | 0 | 121 |
5枠 | 1- 3- 0-15/19 | 5.3% | 21.1% | 1097 | 206 |
6枠 | 1- 1- 0-18/20 | 5.0% | 10.0% | 7 | 15 |
7枠 | 1- 0- 1-25/27 | 3.7% | 7.4% | 65 | 21 |
8枠 | 0- 3- 2-23/28 | 0.0% | 17.9% | 0 | 334 |
ヴィクトリアマイルは、内枠有利でしょう。
まず詳細な枠順別データを見ると、2~5枠が複勝率20%以上。6枠から外になると複勝率10%程度になっています。
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
1~4枠 | 7- 3- 7- 61/ 78 | 9.0% | 21.8% | 91 | 85 |
5~8枠 | 3- 7- 3- 81/ 94 | 3.2% | 13.8% | 242 | 150 |
1~4枠、5~8枠というザックリした括りで見ても、勝率複勝率は内枠の方が上の成績をなるなど、やはり内枠の好走率が高くなっていました。
ヴィクトリアマイルはBコース替わり初週に行われます。これまで使って荒れていた内側の馬場が隠される形になり、また内側が綺麗な馬場状態に戻るのです。
仮に同舞台のNHKマイルカップが外有利の競馬だったとしても、コース替わりになるヴィクトリアマイルでは内枠有利になりやすいというのは注意が必要です。
脚質データ
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 10.0% | 0 | 850 |
先行 | 2- 4- 3- 28/ 37 | 5.4% | 24.3% | 19 | 78 |
中団 | 8- 5- 5- 60/ 78 | 10.3% | 23.1% | 373 | 116 |
後方 | 0- 1- 1- 45/ 47 | 0.0% | 4.3% | 0 | 7 |
ヴィクトリアマイルは、高速上がりが必要です。
まず脚質のデータを見ると先行・中団の馬が良いな程度のことしか分かりませんが、これを過去10年の勝ち馬の平均勝ちタイム、平均上がりタイムを見ると傾向は見えてきます。
過去10年における勝ち馬の平均走破タイムと平均上がりタイムを確認してみると、牡馬混合の安田記念やマイルCSよりヴィクトリアマイルの方が速いものになっており、このレースが非常に速いタイムでの決着が多いというのが分かります。
ヴィクトリアマイルはBコース替わり初週ということもあってか、全マイルレースの中で最もスピードが問われるレースと言っても過言ではありません。
牝馬限定戦でここまで速いスピードが問われると、走れる馬と走れない馬が出てくるためリピーターが非常に多く、近走の成績がアテにならない場合が多いのです。
この極端なスピード勝負こそ、ヴィクトリアマイルの荒れる最大の原因だろうと見ています。
消去法データ
ここからは、これまでの特徴を踏まえて具体的にどの馬が、今年のヴィクトリアマイルにピッタリかというのを考えていこうと思います。
キャリアデータ①
これまでのレースで | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
32秒台の上がりアリ | 5- 1- 3- 41/ 50 | 10.0% | 18.0% | 501 | 84 |
32秒台の上がりナシ | 5- 9- 7-101/122 | 4.1% | 17.2% | 39 | 136 |
これまでに32秒台の上がりを使ったことのある馬の激走が多いです。
脚質データのところで「高速上がりが必要になる」という話しをしましたが、それに伴ってこれまでに32秒台の上がりを使った馬が当然有利になるでしょう。単純に今回も高速上がりを使う可能性が高いですからね。
32秒台の上がりアリ | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
2020年~ | 3- 1- 2-19/25 | 12.0% | 24.0% | 870 | 116 |
~2019年 | 2- 0- 1-22/25 | 8.0% | 12.0% | 131 | 52 |
また馬場の高速化が顕著な近年になって、より32秒台の上がりを使っていた馬の激走率が高まっていますから、これまでのレースで速い上がりを使っていたかどうかは非常に重要になりそうです。
これまで上がり32秒台を出したことがあるのはアスコリピチェーノ、シングザットソング、ソーダズリング、ボンドガールの4頭です。
この4頭のうち強いて1頭にするならどの馬か。最後のもう一絞りをするために、キャリアのデータを深堀していきます。
キャリアデータ②
芝1600mの | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
持ち時計~3位 | 5- 3- 1- 21/ 30 | 16.7% | 30.0% | 154 | 78 |
持ち時計4位~ | 5- 7- 9-121/142 | 3.5% | 14.8% | 177 | 130 |
ヴィクトリアマイルは持ち時計のある馬が有利でしょう。
脚質データで「全マイルレースの中で最もスピードが問われる」という話しをしましたが、それに伴って有利になるのは、単純に速いタイムで走ったことのある馬でしょう。
持ちタイム上位3頭だった馬の成績は勝率16.7%、複勝率30%という高水準の成績になっていました。
持ち時計~3位 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|
2020年~ | 3- 2- 1- 9/15 | 20.0% | 40.0% | 97 | 80 |
~2019年 | 2- 1- 0-12/15 | 13.3% | 20.0% | 212 | 76 |
これも馬場の高速化が顕著な近年においては、よりその傾向が加速しており、直近5年において持ちタイム3位以内だった馬は勝率20%、複勝率40%まで上昇しています。
今年はアスコリピチェーノ、ドゥアイズ、ステレンボッシュが持ちタイム上位の3頭です。この中でもアスコリピチェーノは32秒台の高速上がりも使ったことのある馬です。
まとめ
というわけで今年のヴィクトリアマイルにピッタリの馬は、アスコリピチェーノではないかと思います。
この馬は3歳春こそ勝ちきれずに終わりましたが、一休み入れた京成杯オータムハンデは全体90.8秒、上がり32.7秒という非常に速い時計での勝利でした。前走は1351mという短い距離でも勝ったように、持っているスピードは非凡と言っていいでしょう。例年のヴィクトリアマイルのような高速決着。スピード勝負になれば無難に上位争いだろうと見ています。