皆さんこんにちは、アギョウです!
今回は富士ステークスの追い切り診断となります。
それでは早速ナミュールから見ていきましょう。
ナミュール
この馬を管理する高野厩舎はいつも坂路で終い重点。ラスト1ハロンだけ仕掛けるような調教をしています。そのため高野厩舎の馬は、ラスト1ハロンでどれだけ加速したかが重要になります。
この馬も前走や前々走の最終追い切りが終い12秒台。それに対して東京新聞杯やエリザベス女王杯、秋華賞など、この馬が重賞でも掲示板以内の走りが出来ていた時は終い11秒台でまとめる動きが出来ていました。
今回も最終追い切りで終い11秒台。これは前走や前々走より状態は良さそうです。東京新聞杯やエリザベス女王杯など、この馬が重賞でも良い走りをした時と遜色ない状態でしょう。今回はこの馬の能力は出し切れそうな仕上がりで良い状態に戻ってきている印象です。
追い切り評価「A」
レッドモンレーヴ
この馬は元々あの藤沢厩舎にいたということもあって、馬なり中心にじっくり乗り込む調教が多かった馬なのですが、今回は中19週とかなり間隔が空いての出走にも関わらず、追い切り僅か8本のみ。中8週での出走だったダービー卿チャレンジトロフィーの時でさえ追い切り13本をこなしていたといえば、今回の調教本数の少なさが分かるかなと思います。
調教本数が少ないせいもあってか、今回の最終追い切りは強めに追われるシーンがありながら終い12秒台なと明らかに調教で動けていません。正直前走や2走前なんかと比べると全然仕上げていないような感じがします。
明らかに次への叩き台という印象で、ここは馬の能力だけでどこまで頑張れるかになりそうです。
追い切り評価「B」
ステラヴェローチェ
約1ヶ月半前から坂路で入念に乗り込み。馬なり中心にじっくりと仕上げてきました。その甲斐もあってかなりの久々ながらマズマズ調教で動けています。
ただ休む前と比べるとやはり物足りず最終追い切りは大した全体時計でもないのに終い失速。1週前も坂路51秒台が出ましたがやはり終い0.3秒の失速となっていました。この馬で良かった皐月賞ダービーの時は終い最速。神戸新聞杯の時も坂路50秒台ながら終い0.1秒の失速までに留めています。
以前はCWでバリバリ乗り込んでいたのに今回は坂路のみ。坂路で馬なり中心ばかりになっているところを見ても、まずは怪我なく回ってくることが目的になっているかなという印象です。ここは馬の能力だけでどれくらい頑張れるかでしょう。
追い切り評価「B」
イルーシヴパンサー
調子が良かったと見ている今年の冬~春頃は南Wで終い11秒台前半を連発。良い時なんかは終い10秒台を出すほど調教では動いており、京都金杯や中山記念では高い評価をしたのですが、それと比べると今回は1週前に終い11.5秒。最終追い切りも終い11.8秒と、近3走ほど調教では動けていない印象です。
休み明けになる影響が多少なりともありそうで、次への叩き台かなという感じもします。この馬も近走ほど良い状態にはない中でどれくらい頑張れるかになりそうです。
追い切り評価「B」
エターナルタイム
この馬は元々関屋記念に出る予定で7月中頃から調整をしたのですが、なかなか状態が上がりきらず、レース直前になっても南Wで終い12秒台。一杯に追って併せ馬に遅れるような有様でした。
それが今回の最終追い切りでは終い11.1秒をマーク。併せ馬を全く相手にしない圧巻の動きを見せていました。関屋記念に無理して出走しなかったことでシッカリ立て直しに成功している印象を受けます。
それどころか今回はデビューしてからの中で一番いいかなと思わせる動きを見せており、これは間違いなく状態が良いでしょう。ここへ向けて万全の仕上がりではないかと思います。
追い切り評価「S」
キラーアビリティ
この馬が一番良い状態だったホープフルステークスの頃は、CWで80秒を切る時計を出しながら終いも11秒台中盤。終い最速でまとめるような動きが出来ていました。それが不振に陥った皐月賞ダービーの頃から一杯に追って、なんとか馬を動かしているという感じになっており、調教の段階からあまり動けなくなっています。
今回もその例外ではなくそこまで速い全体時計でもないのに終い12秒台。最終追い切りなんかは終い12.6秒まで失速しています。これはどうでしょうか。今回も不振から抜け出せておらず、前走なんかと比べても今回はどうかなという印象を受けます。
全盛期にないのはもちろん今回は良くて前走同様までと考えた方がいいかもしれません。
追い切り評価「B」
ジャスティンスカイ
1週前にあのドウデュースに併せ馬で食い下がる動きを見せていました。最終追い切りの坂路でも楽々と終い最速。今回も状態が悪いという感じはしません。
ただこの馬は元々調教ではよく動くタイプで、あっさり負けた前走や前々走なんかも調教では動いており、前走なんかはラスト3ハロン35秒台を記録していました。
近走の競馬を見るとそもそも能力的にどうかという部分は気になりますが、今回もこの馬なりに良い状態にはなっています。この馬の能力自体は問題なく出せる仕上がり。しっかり好調キープでしょう。
追い切り評価「A」
ソーヴァリアント
1週前に終い11秒台前半をマーク。2週前は秋華賞に出走したグランベルナデットが強めに追われるのを尻目に、この馬は馬なりのまま。余裕のある手応えで回ってくることが出来ていました。最終追い切りも時計以上に良いなと思わせる動きとなっています。元々調教では良い動きを見せるタイプですが今回も相変わらず調教ではよく動けていました。
この馬は調教で動いてもアッサリ大敗することもあるだけに半信半疑なところはありますが、今回も決して状態が悪いという感じはしません。
この馬に関しては気持ち的なところが大きいように感じますが、状態自体は昨年のチャンレジカップぐらい走れていい状態には仕上がっていると思います。
追い切り評価「A」
タイムトゥヘヴン
1週前に併せ馬に先着。日曜に坂路の一番時計をマークして最終追い切りも終い11.5秒。この中間は最近のこの馬としてはよく動けていました。前走なんかは終い12秒台ばかりで速くても終い11秒台後半だったことを考えれば今回は状態が良さそうです。休んだのが良いリフレッシュになったかなという印象です。
仕上がりとしては3走前の東京新聞杯や4走前の京都金杯と同じくらい。今回もこの馬の末脚は使える状態になっていると思います。今回も上位の上がりを繰り出して何着まで食い込めるかになりそうです。
追い切り評価「A」
ダノンタッチダウン
金曜日に乗り替わりとなる横山典弘騎手を乗せてラスト3ハロン36秒台をマーク。ラスト3ハロン36秒台というのはこの馬で一番良かった朝日杯フューチュリティステークス以来のことになります。最終追い切りの坂路でも楽々終い最速の動きが出来ていましたし、これは状態が良さそうです。
やや間隔が空いての出走になりますが、ゲート練習などを行うなど入念な調整が目に付きますし、これならいきなりからこの馬の能力は出してくれるでしょう。今回も前走のNHKマイルカップや朝日杯フューチュリティステークスぐらい走れても不思議ありません。しっかり好調キープです。
追い切り評価「A」
マテンロウオリオン
約1ヶ月前から入念な乗り込み。1週前の段階では少し重いかなという印象もありましたが、1週前を一杯に追ったおかげか、最終追い切りでは見違えるような素軽さを見せていました。最終追い切りは道中こそゆったりした走りでしたが、最後の直線に入って手前を替えると一気に加速。ゴール板を過ぎた後もどこまでも伸びていきそうな勢いでした。
今年の春頃までは調教で速いタイムが出るものの、終始力んでいるような走りで馬に余裕がないなという印象がありましたが、今回はそんなこともありません。これは年齢を重ねて徐々に馬が大人になってきている印象を受けます。以前はとにかく走るのに一生懸命で引っかかりやすいところがあったため、レースでも追込一気の競馬が多かったですが、今ならどんな競馬でもできそうな感じがします。
状態はもちろんですがこの馬は精神的な成長が著しいです。ここへ向けて心身ともに万全ではないかと思います。
追い切り評価「S」
ユニコーンライオン
1週前にCW78.3秒の好時計をマーク。比較的内側を通ってのものだったとはいえ良いタイムが出ていました。菊花賞に出走予定のリビアングラスには併せ馬で遅れましたが、同じく古馬OP馬のテンカハルは置き去りにする動きが出来ています。最終追い切りは目立たない時計ですが、それでもシッカリ終い最速で最後まで加速する動きでしたし、これは状態が良さそうです。
流石に全盛期に戻ったとは言わないですが、復帰してからの中では勝った福島記念に次いで2番目に状態は良いかなと見ています。ここは前走や前々走以上の走りが出来そうで、今のこの馬なりに良い状態だと思います。
追い切り評価「A」