皆さんこんにちは、アギョウです！
今回は日本ダービーの追い切り診断となります。
それでは早速ソールオリエンスから見ていきましょう。
ソールオリエンス【A】
最終、1週前と終い11秒台前半を連発。いずれの調教でも並ぶ間もなく抜き去る動きを見せるなど、相変わらず調教での動きは良いです。前走も仕上がりは良かったと見ているだけに、ココに来ての上積みまではないですが、しっかり好調キープでしょう。動きは申し分なく今回も体調自体は良さそうです。
ただ、この馬で少し気になるのは前走より前進気勢が強くなっている点です。前走なんかは鞍上の指示を待って、合図が入ると一気に伸びていくような動きを調教の段階から見せていたのですが、今回の1週前追い切りは合図が入るまでもなく、前にいた馬を抜こうとする強い前進気勢を見せていました。今までで最も間隔が詰まっての出走になるせいか、少しテンションが高くなっています。心の状態としては前走の方が良かったかなという印象です。
スキルヴィング【A】
この馬はノーザンファームのクラブ馬ということもあって、厩舎ではあまり速い時計を出せず、馬なり中心で仕上げることが多い馬です。厩舎ではそんなにやらない馬だけに判断に難しいところもありますが、今回も最終追い切りで終い11秒台前半が出るなど、そう悪いようには見えません。
間隔が詰まっての出走になりますが、いつも通り最終追い切りは3頭併せの真ん中に入れる、実践的な調教をしているのも良いと思いますし、3頭併せの真ん中で狭くなるシーンもありましたが、狭いところからシッカリ伸びてくる動きも出来ていました。時計もいつも通りぐらいは出ていますし、今回もこの馬の能力は出せそうな状態で、しっかり好調キープという感じでしょう。思ったより前走からの上積みがなさそうですが、今回も前走ぐらいは問題なく走れそうです。
ファントムシーフ【S】
1週前に終い11.0秒をマークし併せ馬を置き去りにする動きが出来ていました。この時併せたのがタイセイドレフォン、ソリタリオという古馬オープン馬たちで、そこそこ強い馬たちなのですが、それらを全く相手にしないような動きを見せています。最終追い切りも一杯に追われるソリタリオを尻目に、楽々と終い11.3秒をマークし余裕を持って先着する動きを見せるなど申し分ありません。元々調教では速いタイムが出る馬ですが、ここまで楽々と併せ馬に先着するというのは、これまでになかった動きです。これはダービーへ向けて完璧な仕上げとなったでしょう。
この馬が唯一馬券圏外になったホープフルステークスの時は、一杯に追って終い11.7秒で併せ馬に遅れたり、いつもは終い重視のところを全体重視にして粘り込む調教をするなど、本来の状態になかっただけだと思いますし、ここは近走同様の堅実な走りに期待できると見ています。調教からは文句なしの1頭です。
グリューネグリーン【B】
1週前に強めに追いましたが併せ馬で遅れていました。前走は併せ馬で遅れることがなかった上に、終い11秒台前半の時計も出ていましたが、今回は時計も終い11秒台後半までになっています。流石に前走以上ということはなさそうで、ここは良くて前走同様。前走の疲れが多少ありそうな状態です。ここは前走より少し下でどこまでやれるかでしょう。
サトノグランツ【S】
日曜日にあのユーキャンスマイルを後ろから追いかける調教で終い11.0秒をマークし併せ馬に先着。最終追い切りは終い重点で軽く流す程度でしたが、それでも坂路で終い11秒台が出ていました。前走と比べるとかなり調教で動いている印象です。間隔が詰まっての出走で、反動があるどころか前走より良くなっている印象です。流石はダービーを何度も勝っている友道厩舎といったところで、ここへ向けて万全の仕上がりでしょう。デビュー以来、一番走れそうな状態です。
シーズンリッチ【B】
この馬は元々あまり調教では動かない馬で、併せ馬で遅れるのも珍しくないタイプでしたが、それがレースを使いながら徐々に調教で動くようになり、前走なんかは1週前に併せ馬に楽々先着する動きが出来ていました。それが今回は併せ馬に追い付くまでという感じになっており、前走以上まではどうでしょうか。流石に前走以上ということはなさそうで、今回は良くて前走同様。個人的には前走の方が良かったかなと見ています。ここは前走と同じないし、前走より少し下でどこまでやれるかと考えた方がいいかもしれません。
シャザーン【A】
1週前にCW78.8秒の好時計をマークしつつ終いも11.1秒でまとめる動きが出来ていました。元々調教では良く動くタイプですが、今回も相変わらず良い動きを見せています。最終追い切りは坂路で軽く流す程度でしたが、1週前まででシッカリ仕上がっているでしょう。いつも調教で良い動きを見せるタイプだけに、ここに来ての上積みなどは感じませんが、今回もシッカリ好調キープ。この馬の能力は問題なく発揮できる状態でしょう。
ショウナンバシット【A】
最終、1週前と終い11秒台前半を連発。ここ最近は1週前までにシッカリ仕上げて、最終追い切りは流す程度というのが多かったのですが、今回は最終追い切りまで高い負荷をかけてきました。これがどう出るか次第だとは思いますが、1週前までの動きは良かったですし、今回も前走ぐらい走れてもよさそうです。ここに来ての大幅な上積みまではないですが、しっかり好調キープでしょう。
タスティエーラ【A】
この馬も最終、1週前と終い11秒台前半を連発。これまではそこまで速い時計を出さずに仕上げる形が多かったですが、今回はダービーということもあって目一杯まで仕上げてきた印象です。前走も併せ馬で楽々先着するなど調教での動きは良かっただけに、ここに来ての上積みまではないと思いますが、今回もしっかり好調キープでしょう。前走の反動も、調教で見る限りはそこまで感じません。乗り替わりとなるレーン騎手も3週連続で調教に騎乗するなど、かなり力を入れて調整に付き合っている印象ですし、今のこの馬にできることはシッカリとやっています。
トップナイフ【B】
前走や前々走は1週前までにキッチリやって、最終追い切りは流す程度という調教内容になっていましたが、今回はダービーということもあってか最終追い切りまで高い負荷をかける形に変わっています。これがどう出るか次第ではありますが、調教の動き自体はここに来て大きく変わったとかそういうことはなく、個人的には近走同様までではないかと見ています。調教パターンは変わりましたが、仕上がり的には大きな上積みまでは感じません。
ドゥラエレーデ【B】
この馬が一番良かったホープフルステークスの時は、短い距離とはいえCWで終い11秒台前半を出すような動きが出来ていましたが、今回は一杯に追っても終い11秒台中盤までとなっていました。この中間はCWで速い全体時計を出すと、終い失速する形も目立つなど、2歳の時と比べると少し見劣る感じがします。ホープフルステークス以降は、併せ馬を全くしていないというのも気がかりで、この中間も併せ馬は一本もしていません。流石にホープフルステークスより上の仕上がりということはなさそうです。ここは本調子にない中でどこまでやれるかでしょう。
ノッキングポイント【B】
この中間は北村宏騎手を乗せて最終、1週前と終い11秒台前半を連発。それに対して前走は体重の重そうな助手さんを乗せて、今回と同じような時計が出ていました。同じような時計でも騎乗者の体重の違いを考えれば、時計の価値としては前走の方が上です。前走は間隔が詰まっての出走だった割にシッカリ時計を出すなど、かなり仕上げていたと見ているだけに、ここに来ての上積みという点では微妙です。ここは良くて前走同様までではないかと見ています。
ハーツコンチェルト【B】
この馬はデビュー前の調教で、2歳離れした動きをしたということで注目を集めた馬なのですが、そこから調教などで伸びしろを見せることができず、レースでも平行線をたどるような形になっています。今回も決して悪くない動きですが、前走や2歳の時から特に変わった印象がありません。今回もこの馬の能力は出せそうな仕上がりですが、他の馬がダービーへ向けてシッカリ仕上げてきているだけに、相対的にどうなのかなという印象です。今回も前走ぐらい走って何着になるかでしょう。
パクスオトマニカ【B】
今回は間隔が詰まっての出走になるということもあり追い切りは2本のみ。1週前追い切りが金曜日にズレ込むなど、調教本数が少ない上にやや急仕上げ気味の印象を受けます。前走なんかは最終、日曜、1週前と南Wで併せ馬をするなど入念な乗り込みだっただけに、今回は良くて前走同様まででしょう。同じ中2週でもサトノグランツなんかは入念な乗り込みを行っているだけに、この馬の急仕上げ具合が余計に目立ってしまいます。今回は状態的にギリギリという中でどこまでやれるかです。
フリームファクシ【B】
この馬は気性的に難しい馬で、以前は終い10秒台など調教でも抑えるのに苦労するほどの動きを見せる馬でしたが、この中間は一杯に追って終い11.1秒など、以前のような前進気勢が見られなくなっています。前走の皐月賞でも併せ馬に劣勢の手応えになるなど、近走は2歳の時と比べると調教ではあまり動けていません。この春は本調子にない可能性が高く、ここは前走と同じくらいでどこまでやれるかです。
ベラジオオペラ【B】
この馬は元々調教では良く動くタイプで、併せ馬には楽々先着ということが多かったのですが、5月10日の追い切りでは一杯に追って、なんとか併せ馬に先着。最終追い切りも馬なりのままだったとはいえ、あっさりと併せ馬に遅れていました。併せ馬で遅れるというのは今回が初めてになります。前走や前々走の疲れが多少あるのかなという感じで、ここは良くて前走同様まで。個人的には近2走より下の状態である可能性が高いと見ています。2走前に重賞を勝っているように、能力的には高い馬だと思いますが、状態的にはどうでしょうか。ここは能力の高さだけでどこまで頑張れるかです。
ホウオウビスケッツ【A】
この馬は近走になって調教で動くようになった馬で、前々走は終い11.2秒。前走なんかは終い10秒台をマークするほど、調教では動いていました。今回も最終、1週前ともに終い11秒台前半が出るなど、相変わらず調教では動いています。前走や前々走とあまり結果こそ出ていませんが、仕上がり自体は悪くありません。フリージア賞の時より走れる状態です。前走以上とは言わないですが、今回もこの馬なりの良い状態に仕上がっていると思います。
メタルスピード【A】
最終、1週前ともに終い11.0秒をマークし併せ馬に楽々先着する動きを見せていました。前走は内側を通ったり、1週前は強めに追ってなんとか併せ馬についていくような感じでしたが、今回は前走以上の動きを見せています。正直、前走はそんなに良くない状態なのかなと思っていただけに、これは前走からの上積みがあってもいいかもしれません。今回は2走前のスプリングステークスと同じくらいの状態だと思います。この馬なりに良い状態に仕上がっているでしょう。
