今回は宝塚記念の過去データ分析となります。
宝塚記念 過去データ分析
今回は過去10年間のデータから人気・性別・枠順・脚質の基本データに加えて、年齢・前走人気・キャリア・前走上がり・前走場所のデータを見ていくことで、今回の宝塚記念で高期待値の馬を導き出します。それでは各データの考察に入っていきましょう。
宝塚記念 基本データ
まずは基本データから見ていきましょう。ここでは主に過去データ的に買える馬を見ていこうかなと思います。
人気
人気 | 着別度数 |
---|---|
1番人気 | 2- 3- 2- 3/ 10 |
2番人気 | 2- 1- 1- 6/ 10 |
3番人気 | 1- 1- 2- 6/ 10 |
4番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 |
5番人気 | 0- 2- 0- 8/ 10 |
1~5番人気で過去10年5勝。2,3番人気の複勝率40%など、これらはG1にしては低めの水準となっています。宝塚記念は荒れる余地のあるレースなのではないでしょうか。この宝塚記念が荒れる原因というのは至極、簡単なもの。極端に重馬場適性というのが問われるのです。過去10年で良馬場開催が6回、稍重開催が4回と、馬場コンディション自体は悪くないのですが、梅雨の時期ということで週中に頻繁に雨が降るなどして、良馬場発表で力のいる馬場コンディションになっていることが大半なのです。このレースを連覇したゴールドシップ、一昨年の勝ち馬サトノクラウンなど、急坂巧者や重馬場巧者など、今のG1レースでは珍しく、パワーとスタミナが極端に必要になってくるレースなのです。今の競馬というのは馬場高速化から分かるように、とにかくスピードを競うようなところがあります。しかし、この宝塚記念ではこれまでとは一転して、スピードとは逆ベクトルのスタミナとパワーが問われる。これが宝塚記念が荒れる最大の要因です。ここではこれまであまり問われることのなかったスタミナやパワーに富んでいる馬から買うべきレースなのです。
性別
性別 | 着別度数 |
---|---|
牡・セン | 9- 7- 6-105/127 |
牝 | 1- 3- 4- 11/ 19 |
一見すると牡馬が有利のように見えますが、勝率や複勝率の観点から見ると、牡馬と牝馬による差はあまり見られません。むしろ複勝率などの観点から見ると牝馬が優勢まであります。スタミナやパワーが問われる一戦ということで、普通ならば牡馬有利になりそうなものですが、実際はそうではないようです。これは色々と考えたのですが、梅雨の時期ということで、宝塚記念は非常に蒸し暑い中で行われることが関係しているのかなと。競馬の格言として夏は牝馬というのをよく聞きますよね。筋骨隆々の牡馬たちが暑さでパフォーマンスを下げたところを、牡馬に比べて筋肉量の少ない牝馬たちが暑さをクリアして好走する。このデータはこんな意味合いを持っているのではないでしょうか。ここでは暑さを苦にしないであろう牝馬というのに要注目です。
枠順
枠番 | 着別度数 |
---|---|
1枠 | 1- 0- 4-11/16 |
2枠 | 1- 1- 2-12/16 |
3枠 | 0- 1- 1-15/17 |
4枠 | 0- 4- 0-13/17 |
5枠 | 0- 3- 0-15/18 |
6枠 | 2- 0- 0-18/20 |
7枠 | 0- 1- 2-17/20 |
8枠 | 6- 0- 1-15/22 |
これはハッキリとした傾向が出ていますね。外枠有利と言って間違いないでしょう。この宝塚記念は阪神開催最終週に行われる一戦です。開催が進んで内の馬場が傷んでいることが多くなっています。さらに、この宝塚記念は先程も言ったように、梅雨の時期に行われる一戦ということで、これまでに雨の中でレースを行っていることが大半となっており、他の時期の開催最終週と比べても、馬場も痛み具合というのが深刻になっていることが多いです。この辺も重馬場適性が問われてしまう所以ですね。昨年こそ内をピッタリ走って回ったミッキーロケットが勝ちましたが、1~3枠で過去10年2勝。6~8枠で過去10年8勝という圧倒的な数値の差が出ているわけですから、昨年は例外的だったのではないかと捉えた方がいいのではないでしょうか。
脚質
脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ | 0- 0- 2- 8/ 10 |
先行 | 5- 5- 2- 28/ 40 |
中団 | 4- 1- 4- 41/ 50 |
後方 | 1- 4- 2- 39/ 46 |
逃げ馬が過去10年で連対したことがありません。阪神芝2200メートルは内回りの一戦ということで、本来であれば逃げ馬が有利なのですが、結果的にはセオリーとは逆のデータが残っています。これは人気データや枠順データで言ったように、馬場が荒れているというのが原因でしょうね。逃げ馬がおいそれと残れるような馬場コンディションではないのです。内回りの一戦ということで、どの馬も基本的には3~4コーナーでスパートを開始する、早仕掛けになりやすいレースでもありますし、逃げ馬は馬場+展開の2重苦により、厳しい戦いを強いられるのは必至なのです。ここでは先行・中団で脚を溜めていた馬、追い込みも決まるようなレースですから、差し馬を重視するというのが基本となるでしょう。
宝塚記念 消去法データ
ここからは消去法データ。今回の宝塚記念で過去データ的に厳しい馬を見ていこうと思います。
年齢
年齢 | 着別度数 |
---|---|
3歳 | 0- 0- 0- 1/ 1 |
4歳 | 3- 2- 6- 36/ 47 |
5歳 | 6- 4- 4- 31/ 45 |
6歳 | 1- 3- 0- 21/ 25 |
7歳 | 0- 1- 0- 15/ 16 |
8歳 | 0- 0- 0- 11/ 11 |
7歳以上の馬(ソールインパクト、タツゴウゲキなど)は過去10年で勝ったことがありません。これまで何度も言っているように、この宝塚記念は馬場+展開、さらに斤量56、58キロなどからタフなレースになりやすいレース。競争馬としてピークアウトの7歳以上が、なんとかできるようなレースではないのです。ここでは心肺機能上位であろう若い馬から買うというのが基本になります。ハンデ戦というわけでもないですし、高齢馬が通用する余地はまずないと思ってもらっても大丈夫だと思います。
前走人気
前走人気 | 着別度数 |
---|---|
前走1人気 | 3- 3- 3- 16/ 25 |
前走2人気 | 2- 1- 2- 14/ 19 |
前走3人気 | 3- 1- 1- 16/ 21 |
前走4人気 | 0- 0- 0- 14/ 14 |
前走5人気 | 1- 1- 0- 5/ 7 |
前走6~9人 | 1- 1- 1- 12/ 15 |
前走10人~ | 0- 0- 2- 26/ 28 |
前走1~3番人気で過去10年8勝。荒れる一戦ではありますが、ここで勝ちきった馬たちは前走ではしっかり上位人気に支持されていた馬たちでした。前走5番人気、6~9番人気から巻き変えしてきた馬はミッキーロケット、ドリームジャーニーということで、これらに共通するのは前走天皇賞春。つまりG1だったということです。ここから前走G1以外で前走4番人気以下になってしまった馬(ノーブルマーズなど)というのを消させてください。前走G1以外で4番人気になってしまうようで、いかに宝塚記念が荒れるレースだとはいえ、素質的に足りません。前走G2やG3ならば、上位人気に支持されているというのは必須となります。
キャリア
過去10年の勝ち馬というのは、いずれもこれまでに2400メートル以上で勝った経験がある馬たちでした。ここまで何度か言っているように、この宝塚記念は重馬場適性が問われてしまうほどに、タフなレースになりますから、当然、距離以上のスタミナというものが必要になってきます。1600~2000メートルぐらいに適正距離がある馬では、とてもじゃないけどこの宝塚記念で勝ち切ることはできません。2400メートルを簡単にこなしてしまうような、スタミナに富んでいる馬でなければ、ここでの勝ち負けは厳しいでしょうね。これまでに2400メートル以上で勝ったことがない馬(アルアインなど)は、大幅な割引が必要でしょう。
前走上がり
前走脚質 | 着別度数 |
---|---|
3F 1位 | 0- 0- 1- 5/ 6 |
3F 2位 | 1- 0- 1- 6/ 8 |
3F 3位 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
3F ~5位 | 2- 2- 0- 4/ 8 |
3F 6位~ | 0- 1- 0- 9/10 |
集計範囲:前走2000メートル
前走2000メートルで上がり6位~という馬(キセキなど)は過去10年で勝ったことがありません。これは先程のキャリアのデータと被ってくるようなところがあるのですが、2000メートルで上がり6位~ということは、それは即ち2000メートルで脚が上がってしまっていたということ。ここでは前走2000メートルならば、脚を余して負けたくらいの馬でなければならないのです。前走2000メートルでヒイヒイ言っているような馬は、ここでは用無し。それを表すのが、前走2000メートルで上がり6位~というデータです。ここでは前走2000メートルで上がり6位~の馬を消します。
前走場所
前走場所 | 着別度数 |
---|---|
海外 | 0- 3- 1- 12/ 16 |
前走海外という馬(レイデオロ、リスグラシューなど)は過去10年で勝ったことがありません。ここに海外帰りで挑んできたドゥラメンテ、ジェンティルドンナ、ルーラーシップ、本来はこの舞台が得意のはずであろうサトノクラウンまでが、海外帰りという条件で負けてしまっています。海外帰りの疲れがある中で乗り切れるほど、宝塚記念は甘いレースではないということですね。名だたる名馬たちが苦戦した前走海外からの参戦で勝ち切るには、高いハードルがあるよということを忘れないでください。前走海外という馬は割引が必要でしょうね。
まとめ
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血統傾向についても、こちらで記事にしましたのでぜひご覧ください!
【宝塚記念】血統傾向と血統散布図|アギョウ @agyo_keiba|note(ノート) https://t.co/M9ehZ06Lkb
— アギョウ@Youtube始めました (@agyo_keiba) 2019年6月16日