はい、皆さんこんにちは。アギョウです。
今回は、安田記念の過去データ分析となります。
先週のビアンフェやコントレイル、アイスバブルなどに続いて、今週も皆さんに渾身を予想をお届けするべく、1週間、じっくりと予想していこうと思います。
それじゃあ、さっそく本題に入っていきます。
過去データ分析
今回は過去10年間のデータから、人気・枠順・脚質の基本データに加えて、前走着差・年齢・前走馬体重・性別のデータを見ていくことで、好走率の高い馬を導き出します。
人気
人気 | 着別度数 |
---|---|
1番人気 | 3- 1- 2- 4/ 10 |
2番人気 | 1- 0- 0- 9/ 10 |
3番人気 | 0- 3- 2- 5/ 10 |
4番人気 | 1- 0- 0- 9/ 10 |
5番人気 | 0- 2- 1- 7/ 10 |
安田記念はG1にしては波乱の余地があるレースではないかと思います。
1~5番人気で過去10年5勝。1番人気の複勝率60%はまずまずですが、2番人気、4番人気の複勝率10%など、人気サイドがそこまで信頼をおけないレースとなっています。
これは、とあるバイアスが強く働いているからだと思うのですが、そのとあるバイアスというのは後々に話していくので、ぜひ最後まで見てくださいw
今年はアーモンドアイが圧倒的な支持を集めると思いますが、その他にも魅力ある馬が揃った印象ですし、一筋縄ではいかないレースになるのではないかと思います。
とにかく、ここでは荒れる余地があるよということでお願いします。
枠順
枠番 | 着別度数 |
---|---|
1枠 | 0- 3- 2-14/19 |
2枠 | 1- 2- 1-15/19 |
3枠 | 2- 0- 1-16/19 |
4枠 | 0- 0- 1-18/19 |
5枠 | 4- 1- 0-15/20 |
6枠 | 0- 2- 2-16/20 |
7枠 | 2- 1- 2-20/25 |
8枠 | 1- 1- 1-24/27 |
安田記念に大きな枠順傾向はありません。1~3枠で過去10年3勝、6~8枠で過去10年3勝。それ以外の中枠で過去10年4勝と、綺麗に勝ち星がバラけています。
東京芝1600メートルは、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が約550メートルと、先行争いをするには十分すぎる距離がありますから、先行馬たちが外枠から急いで必要する必要もありませんし、最後の直線も長いので、内枠の差し馬たちも、外に持ち出すのは難しくありません。枠順に左右されることなく、やりたい競馬をやりやすい舞台ということです。
ダービーと違って、1回しかコーナーを回らなくていいですし、ダービーの時ほど枠順どうこうという必要はないと思います。
脚質
脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ | 1- 2- 0- 7/ 10 |
先行 | 2- 2- 2- 28/ 34 |
中団 | 5- 4- 3- 63/ 75 |
後方 | 2- 2- 5- 40/ 49 |
安田記念は差し馬有利のレースです。逃げ先行で過去10年3勝、中団後方で過去10年7勝。上の表を見る限りでは差し馬有利と見て間違いないと思います。
結論から言ってしまうと、これが人気データのところで言った、安田記念が荒れた決着になってしまう強いバイアスなのではないかと考えています。
「え?これが荒れる理由?ただ、瞬発力のある差し馬を狙えばいいんじゃないの?」と思われる人がいたかもしれませんが、このデータの取り扱いが難しいのは、ただ、差し馬を狙えばいいというところではないところです。
上がり
上り | 着別度数 |
---|---|
3F 1位 | 3- 2- 3- 3/ 11 |
3F 2位 | 1- 3- 1- 4/ 9 |
3F 3位 | 1- 1- 3- 9/ 14 |
3F ~5位 | 3- 0- 1- 21/ 25 |
3F 6位~ | 2- 4- 2-101/109 |
こちらの上がりデータを見てください。
上がり最速馬が過去10年3勝、複勝率も72.7%と相変わらず高い数字を残していますが、上がり5位以内、上がり6位以下でも問題なく勝ち負けできています。
先程、中団後方で過去10年7勝という話しはしましたが、それとこの上がりデータを鑑みると、大して速い上がりが使えていない差し馬でも勝ち負けになっていることが分かると思います。
大した上がりが使えていない差し馬でも勝ち負けになるというのは、どういうことだと思われる人がいるかもしれませんが、これは、瞬発力のない差し馬。俗に言われるバテ差しが得意なタイプの馬がいいということです。
ヴィクトリアマイルでも同じようなことを話したのですが、上級条件の東京マイルはハイペースになりやすい傾向にあるため、スピードの持続力を高いレベルで要求されるのです。後に、フェブラリーステークスを制するダート的な差し馬モズアスコットが、このレースを勝利しているのが何よりの証拠です。
この安田記念の大きな攻略のポイントは、スローからの瞬発力を使って差すタイプではなく、モズアスコットのようなハイペースでもバテない末脚を使う馬を見つけることではないかと思います。
じゃあ、バテない末脚を持った馬ってどんな馬よ?というのは、この後の消去法データを通じて見ていこうと思いますので、よろしくお願いします。
消去法データ
ここからは消去法データ。今回の安田記念で過去データ的に厳しい馬を見ていこうと思います。
前走着差
前走着差 | 着別度数 |
---|---|
負0.0 | 2- 1- 0- 11/ 14 |
負0.1~0.2 | 1- 3- 1- 33/ 38 |
負0.3~0.5 | 3- 2- 4- 27/ 36 |
負0.6~0.9 | 0- 2- 2- 12/ 16 |
負1.0~1.9 | 0- 0- 0- 21/ 21 |
前走0.6秒以上負けてしまった馬は過去10年で勝ったことがありません。
この安田記念は、トップレベルのメンバーが集う一戦ですから、前走で0.6秒以上負けてしまっているようでは、能力的に厳しいです。今年は、例年よりもハイレベルなメンバーが揃った印象もありますし、余計に前走0.6秒以上負けているような馬が巻き返してくる余地はないと思います。
安田記念が荒れる余地があるレースとはいえ、流石に前走0.6秒以上負けているような馬では、ここで勝ち負けするだけの能力が、そもそもないと見ていいのではないかと思います。
年齢
年齢 | 着別度数 |
---|---|
3歳 | 1- 0- 0- 2/ 3 |
4歳 | 3- 2- 2- 28/ 35 |
5歳 | 2- 4- 3- 42/ 51 |
6歳 | 4- 2- 4- 39/ 49 |
7歳 | 0- 2- 1- 17/ 20 |
8歳 | 0- 0- 0- 10/ 10 |
7歳以上の馬は、過去10年で勝ったことがありません。
こちらも先程の前走着差のデータと同じようなことが言えます。どうしても落ち目になってしまう7歳以上の高齢馬では、脂の乗っている若い馬たちには太刀打ちできません。競馬の常識通り、ここは3~6歳の若い馬を重視でいいと思います。
「なんだそんな当たり前のことかよ」と思われる人がいるかもしれませんが、今年は7歳以上の高齢馬の出走の多数あるため、意外とバカにできないデータだと思います。
前走馬体重
前走馬体重 | 着別度数 |
---|---|
420~439kg | 0- 0- 0- 3/ 3 |
440~459kg | 0- 0- 1- 6/ 7 |
460~479kg | 1- 1- 1- 30/ 33 |
480~499kg | 4- 2- 3- 39/ 48 |
500~519kg | 3- 6- 4- 37/ 50 |
520~539kg | 1- 1- 0- 14/ 16 |
馬体重が軽い馬は安田記念に不向きです。
先程から何度も言ってるように、ここは持続力型の差し馬を探しているわけですが、瞬発力型と持続力型の差し馬を見分ける時の大きなポイントになるのが、この前走馬体重のデータではないかと思います。
前走馬体重が軽い馬というのは、基本的に柔らかい筋肉からくる瞬発力を武器にしている馬が多いです。逆に、馬体重の多い馬というのは、ムキムキの筋肉から生まれるスタミナ・持続力を武器にしていることが多くなっています。今でいえばコントレイルとサリオスの名前を出せば分かりやすいかなと思います。小柄なコントレイルは並外れた瞬発力、大型のサリオスはそこまで切れる脚はないながらも、高い持続力を使っている馬ですよね。この安田記念に向いているのはサリオスのようなタイプというわけです。
上の表では前走馬体重459キロ以下が勝っていないのですが、ここでは推奨馬の兼ね合いから、前走馬体重479キロまで消去法データとさせてください。
性別
性別 | 着別度数 |
---|---|
牡・セン | 10- 8- 9-127/154 |
牝 | 0- 2- 1- 11/ 14 |
牝馬は過去10年で勝ったことがありません。
これは先程の前走馬体重のデータと同じような話しにはなるのですが、牝馬というのは、その柔らかい筋肉から生まれる瞬発力を、武器にしている馬が、ほとんどです。今回出走してくるアーモンドアイやグランアレグリアなんかは、まさに牝馬の完成形のような馬です。
ただ、ここで問われるのは再三、言っているように持続力。牝馬が苦手としている分野です。もちろんアーモンドアイやグランアレグリアが適正なんか関係ないぐらい能力の絶対値が高かったら来てしまうのですが、牝馬向きのレースではないよということは言っておきます。
ここは、筋骨隆々な牡馬からではないかと思います。
まとめ
ここまで、安田記念の過去データ分析をしてきたわけですが、いかがでしたでしょうか。
ここまでのデータを総合して、今回、最も好走率が高いと思うのは―
今回の消去法データで残ったのはダノンプレミアムのみ。今回のデータ推奨馬はダノンプレミアムとさせてもらいます。
この馬は朝日杯フューチュリティステークス以降、G1ではイマイチ勝ちきれない成績が続いていますが、ここが2回目のG1制覇のチャンスだと思います。
この馬は昨年の同レースこそ16着と大敗しましたが、昨年はスタート直後に斜行されてしまい、レース直後に大きな不利を受けてしまったためです。直線に入ってからは、もう完全に競馬をやめており度外視可能です。
次戦の天皇賞秋ではアーモンドアイに完敗し、マイルチャンピオンシップでもインディチャンプには完敗。前走もオーストラリアのレースで3着と振るわない結果が続いていますが、すべて明確な敗因があります。
まず、前走のオーストラリアは、イギリスから参戦したアデイブが勝ってしまうほど、時計のかかる馬場。スピード史上主義の日本馬には辛い条件でした。
マイルチャンピオンシップについては、完全に天皇賞秋の激走の反動です。あのレースで前に行って、この馬とともに最後までガチンコ勝負したアーモンドアイ、アエロリットは、いずれも次走で大きくパフォーマンスを落としました。あの天皇賞秋は、ここ最近のレースでは屈指のレベルだったと見ているだけに、あそこまで頑張ってしまうと、反動が出てしまうのも当然です。
そして、その天皇賞秋でアーモンドアイに惨敗してしまったことについてですが、これは中内田厩舎のことをよく知っていれば敗因が分かります。
休み明けに強い、早熟育成が有名な中内田厩舎ですが、実はあまり知られていない傾向としてマイル戦に強いという傾向があります。ダノンプレミアムも、天皇賞秋の最後の直線で、苦しくて寄れてしまうなど、明確に2000メートルは長いよというところを見せていました。ダノンプレミアムはマイラーなのです。今回はアーモンドアイと再戦の形になりますが、舞台がベストのマイルに替われば、アーモンドアイとの着差も詰まってくるはずです。
今回はアーモンドアイ、インディチャンプ、グランアレグリア、ダノンキングリーがいるということで、オッズも控えめになるでしょうし、ここは絶好の狙い目です。
今年の安田記念、データ推奨馬はダノンプレミアムです!
というわけで、今回はこの辺で終わらせてもらいます。
枠順や調教を考慮した、最終的な本命は週末に公開予定です。しばしお待ち下さい。
最後までご覧いただきありがとうございました。