今回は阪神牝馬ステークスの過去データ分析となります。
今週末は阪神競馬場にて阪神牝馬ステークスが行われます。桜花賞前日に同舞台で行われる阪神牝馬ステークス。その開催時期、舞台設定から桜花賞の前座的なポジションなのが否めません。しかし本当にただの前座レースなのでしょうか。ラッキーライラック、ミッキーチャーム、カンタービレ、サラキアなど。昨年のクラシック戦線でも活躍した4歳牝馬たちが勢揃いしました。同世代にアーモンドアイという化け物がいたばかりに、主役になることはできませんでした。そんな馬たちが同世代アーモンドアイ最強の背中を追って、ついに古馬牝馬路線に殴り込みです。アーモンドアイに追いつけ追い越せで、今年の牝馬路線を席巻する馬は果たして出てくるのでしょうか。今後の古馬牝馬路線を占う重要な一戦。これは桜花賞の前座ではありません。わたしたちが主役だ!と言わんばかりの、熱き牝馬たちの戦いがここにあります!というわけで阪神牝馬ステークスの過去データ分析となります。
阪神牝馬ステークス 過去データ
今回は距離がマイルに替わってからの、過去3年間のデータから人気・枠順・脚質の基本データに加えて、前走着差・前走クラス・前走着順・年齢のデータを見ていくことで今回の阪神牝馬ステークスで高期待値の馬を導き出します。それでは各データの考察に入っていきましょう。
阪神牝馬ステークス 基本データ
まずは基本データから見ていきましょう。ここでは主に過去データ的に買える馬を見ていこうかなと思います。
人気
人気 | 着別度数 |
---|---|
1番人気 | 1- 1- 1- 0/ 3 |
2番人気 | 1- 0- 0- 2/ 3 |
3番人気 | 0- 1- 0- 2/ 3 |
4番人気 | 1- 0- 1- 1/ 3 |
5番人気 | 0- 0- 1- 2/ 3 |
1~4番人気で過去3年3勝。阪神牝馬ステークスは人気サイドで決まるレースと見ていいでしょう。特に1番人気は複勝率100%だというのだから、これは驚異的ですよね。距離が1400メートルからマイルに替わったことで、阪神牝馬ステークスはヴィクトリマイルの前哨戦としての意味合いが強まり、メンバーレベルも年々上がっていっています。2016年のストレイトガール、2017年のアドマイヤリード、2018年のジュールポレール。近3年の勝ち馬はいずれもここをステップにして、ヴィクトリアマイルで勝利しました。ヴィクトリアマイルでも勝ち負けになるような実力馬が出てくるレースですから、堅い決着で決まるのは必然と言えるのかもしれません。
枠順
枠番 | 着別度数 |
---|---|
1枠 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
2枠 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
3枠 | 1- 0- 1- 2/ 4 |
4枠 | 0- 0- 1- 5/ 6 |
5枠 | 1- 1- 0- 4/ 6 |
6枠 | 0- 0- 1- 5/ 6 |
7枠 | 1- 1- 0- 4/ 6 |
8枠 | 0- 1- 0- 5/ 6 |
これは内枠不利なのではないでしょうか。馬番1~5番は過去3年で連対なしという有様ですからね。翌日に行われる同舞台の桜花賞でも同じような傾向が見られるのですが、これは阪神開催が後半に差し掛かり、内側の馬場が荒れていることが関係しているのでしょうね。道中、直線ともに馬場の悪い内側を通らざるを得ない、内枠というのは割引が必要なのではないかと思います。馬番6番以降の馬を狙うというのが、阪神牝馬ステークスの攻略のポイントとなりそうです。
脚質
脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ | 2- 0- 0- 1/ 3 |
先行 | 0- 1- 0- 8/ 9 |
中団 | 1- 0- 3-10/14 |
後方 | 0- 2- 0-14/16 |
逃げ馬は過去3年2勝。これは阪神牝馬ステークスがスローペースになりやすいということが関係しています。距離がマイルに替わったことでヴィクトリアマイルの前哨戦としての意味合いが強まったという話しは、人気データのところでしました。それに伴って、どの馬も無理せず次のヴィクトリアマイルにつながる競馬をしようという意識が強まってしまいました。昨年なんかがその象徴ともいっていいレースで、極端なスローペースでした。結果的に逃げ切りが多発しているわけです。今年はミッキーチャームあたりが逃げると思うのですが、ミッキーチャームは前走で折り合いを欠いてしまっての自滅。それを考えると、ここは折り合いに専念するはずです。今年もスローペースからの前残りになりそうな感じがしますね。
阪神牝馬ステークス 消去法データ
ここからは消去法データ。今回の阪神牝馬ステークスで過去データ的に厳しい馬を見ていこうと思います。
前走着差
前走着差 | 着別度数 |
---|---|
勝0.3~0.5 | 1- 1- 1- 0/ 3 |
勝0.1~0.2 | 1- 1- 1- 2/ 5 |
勝0.0 | 0- 0- 0- 3/ 3 |
負0.0 | 0- 0- 0- 0/ 0 |
負0.1~0.2 | 0- 0- 1- 1/ 2 |
負0.3~0.5 | 1- 1- 0- 8/10 |
負0.6~0.9 | 0- 0- 0- 7/ 7 |
前走0.6秒以上負けてしまった馬(ミッキーチャーム、カンタービレなど)は過去3年で勝ったことがありません。阪神牝馬ステークスは年々レベルが上がっているという話しはしましたが、それに伴って前走で大敗してしまった馬が巻き返す余地というのはなくなってきています。阪神牝馬ステークスはハンデ戦というわけではありませんからね。前走でもしっかり上位争いをしている馬から狙うというのが、阪神牝馬ステークスでのセオリーとなるでしょう。
前走クラス
前走クラス | 着別度数 |
---|---|
1600万下 | 0- 2- 1- 5/ 8 |
OPEN特別 | 0- 0- 0- 7/ 7 |
G3 | 2- 0- 2-14/18 |
G2 | 0- 0- 0- 1/ 1 |
G1 | 1- 1- 0- 4/ 6 |
前走1600万下・オープン特別という馬(メイショウオワラ、ベルーガなど)は過去3年で勝ったことがありません。これも先程の繰り返しです。阪神牝馬ステークスはハンデ戦ではありませんから、普通に考えて前走1600万条件やオープン特別を走っているような馬では、能力的に疑問が残りますよね。ここでは前走重賞組の馬を狙いましょう。
前走着順
前確定着順 | 着別度数 |
---|---|
前走1着 | 2- 0- 1- 1/ 4 |
前走2着 | 0- 0- 0- 1/ 1 |
前走3着 | 0- 0- 1- 0/ 1 |
前走4着 | 0- 0- 0- 1/ 1 |
前走5着 | 0- 0- 0- 1/ 1 |
前走G3で負けている馬(サラキア、レッドオルガなど)は過去3年で連対したことがありません。これまでの消去法データのまとめると、この阪神牝馬ステークスでの能力的なボーダーラインはG3勝利レベル。G3で勝ち負けできるような馬ならば、ここで狙う価値は十分にあります。逆にG3で足りないような馬が、ここで通用することはないでしょうね。
年齢
年齢 | 着別度数 |
---|---|
4歳 | 1- 2- 2-12/17 |
5歳 | 1- 1- 0-12/14 |
6歳 | 1- 0- 1- 5/ 7 |
7歳 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
8歳 | 0- 0- 0- 0/ 0 |
最後に年齢データ。7歳以上の馬(レッツゴードンキ)は過去3年で馬券になったことがありません。高齢馬が厳しいというのは全レース共通のことなのですが、牝馬限定戦ではよりこの傾向が顕著に出てきます。牝馬というのは大体5歳~6歳を境にして繁殖に上がるもの。それにも関わらず、高齢になってまだ走っている馬というのは繁殖としては微妙な実績不足の馬。もしくは非ノーザン系の個人馬主の馬であることが大半です。前者は言わずもがなですが、後者は今の競馬界を牛耳るノーザンファームの生産ではない馬ですからね。ノーザンのバックアップを受けていないというのは、やはり大きなハンデになります。ノーザンファーム生産馬はこのレースで1‐3‐1‐5、ノーザンファーム生産というだけで複勝率50%以上ですからね。ここでは若い馬がいいと同時に、ノーザンのご加護を受けている馬に注目しましょうw
まとめ
ここまで紹介したデータから、最も好走率が高いのはどの馬なのか。
データ◎→ラッキーライラック
今回の消去法データで残ったのは1頭。ここは文句なしでこの馬でしょう。この馬はクラシック戦線こそアーモンドアイという怪物のせいで勝つことができませんでしたが、例年なら間違いなくクラシックホースの器でした。それを証明したのが前走ですよね。前走は確かに展開的に嵌ったところはありましたが、それを差し引いても評価できる内容でした。今の牝馬路線では間違いなく能力上位の存在でしょうね。この馬の桜花賞とオークスのパフォーマンスを考えれば、ベストは1600メートル。距離も申し分ありません。年齢データのところで話した、ノーザンのご加護を受けている馬ですし、仕上がりも間違いないでしょうね。僕は今年のヴィクトリアマイルでも主役の一頭だと思っています。
おすすめ馬以外に消去法データに当てはまらなかった馬
・なし
血統傾向についても、こちらで記事にしましたのでぜひご覧ください!
【阪神牝馬S】血統傾向と血統散布図|アギョウ @agyo_keiba|note(ノート) https://t.co/kGoDlUKQti
— アギョウ@Youtube始めました (@agyo_keiba) 2019年4月1日
[st-kaiwa1]最終的な予想は中央競馬プレミアムで公開します。ご興味がある方はぜひ![/st-kaiwa1]