今回は函館記念の過去データ分析となります。
函館記念 過去データ分析
今回は2009年は札幌での開催だったため、過去9年間のデータから人気・年齢・枠順・脚質の基本データに加えて、前走着順・前走レース・前走頭数・種牡馬・母父馬のデータを見ていくことで、今回の函館記念で高期待値の馬を導き出します。それでは各データの考察に入っていきましょう。
函館記念 基本データ
まずは基本データから見ていきましょう。ここでは主に過去データ的に買える馬を見ていこうかなと思います。
人気
人気 | 着別度数 |
---|---|
1番人気 | 0- 1- 0- 8/ 9 |
2番人気 | 2- 0- 0- 7/ 9 |
3番人気 | 3- 0- 0- 6/ 9 |
4番人気 | 2- 0- 0- 7/ 9 |
5番人気 | 2- 0- 1- 6/ 9 |
1~5番人気で過去9年9勝。勝利は人気サイドからというのが目立ちます。ただ、1番人気の複勝率11.1%を始めとして、複勝率に関してはかなりの低水準となっています。函館記念はヒモ荒れに期待できるレースと見て間違いないでしょう。夏のハンデ重賞らしいレースと言ってもいいですね。これはハンデ戦ということもそうですが、この函館記念の大きな特徴として挙げられるのがフルゲートになりやすいということ。過去9年でフルゲートにならなかったのは昨年のみ。その昨年も15頭立てと準フルゲートみたいな感じでした。函館記念が行われる、函館競馬場は超小回りといってもいいコースですから、その上にフルゲートとなれば、馬群はかなりごちゃつきやすいというのは想像に難くないと思います。ハンデでただでさえ荒れるのに、ごちゃついて能力を出し切ることができずに終了という馬が多いのも、この函館記念が荒れる原因でしょう。
年齢
年齢 | 着別度数 |
---|---|
3歳 | 0- 0- 1- 2/ 3 |
4歳 | 1- 3- 0- 8/ 12 |
5歳 | 3- 0- 4- 28/ 35 |
6歳 | 2- 1- 3- 38/ 44 |
7歳 | 2- 3- 0- 20/ 25 |
8歳 | 1- 1- 1- 11/ 14 |
普段のレースならば、あまり台頭の余地がない高齢馬でも頑張れています。これは高齢馬は軽ハンデになりやすいこと、そして先程も言ったごちゃつきやすいということが関係しているのでしょう。高齢馬はもれなくキャリア豊富ですから、多少のごちゃつきでは怯みません。高齢馬は確かに身体能力的に厳しいですが、それをまず軽ハンデでカバー。そしてキャリアの多さをアドバンテージにして、高齢馬は頑張っているのではないでしょうか。高齢馬だからと言って割引の必要はありません。
枠順
枠番 | 着別度数 |
---|---|
1枠 | 0- 1- 2-14/17 |
2枠 | 3- 3- 1-11/18 |
3枠 | 3- 0- 0-15/18 |
4枠 | 2- 2- 1-13/18 |
5枠 | 0- 1- 1-16/18 |
6枠 | 1- 1- 0-16/18 |
7枠 | 0- 1- 1-16/18 |
8枠 | 0- 0- 3-15/18 |
1~3枠で過去9年6勝、それに対して6~8枠は過去9年1勝という有様。内枠有利、外枠不利と見ていいでしょう。これもこれまでの話しを鑑みれば、理由は自ずと見えてきます。フルゲート16頭になりやすいレースですから、大外枠というのは走る距離のロスがどうしても大きくなってしまいます。函館競馬場はもう開幕後半ですが、この函館記念に限っては内枠有利、外枠不利が顕著だよということを覚えておいてください。
脚質
脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ | 2- 0- 1- 6/ 9 |
先行 | 4- 5- 4- 18/ 31 |
中団 | 2- 4- 3- 47/ 56 |
後方 | 0- 0- 1- 44/ 45 |
マクリ | 1- 0- 0- 1/ 2 |
過去9年で後継ラップになったのは去年のみ。それ以外はすべて前傾ラップというハイペース必至のレースとなっています。ただ、その割には逃げ先行馬も粘っている印象で、過去9年6勝というのはまずまずの水準です。これもフルゲートになりやすいというのが関係していると見ていて、たとえ逃げ先行馬が最後の直線でバテたとしても、差し馬たちは捌きれずに末脚不発。大外一気というのも全場で最も決まりにくいコースになっていますから、バテバテになった逃げ先行馬でも、なんとか粘り込めるみたいな感じなのでしょうね。ハイペースになるから差しが決まるよというレースではないよということでお願いします。逃げ先行馬が有利ということでいいと思います。
函館記念 消去法データ
ここからは消去法データ。今回の函館記念で過去データ的に厳しい馬を見ていこうと思います。
前走着順
前確定着順 | 着別度数 |
---|---|
前走6着 | 1- 2- 1- 3/ 7 |
前走7着 | 0- 1- 0- 14/ 15 |
前走8着 | 0- 1- 1- 2/ 4 |
前走9着 | 0- 0- 0- 9/ 9 |
前走10着 | 0- 1- 1- 7/ 9 |
前走7着以下という馬(エアスピネル、ポポカテペトルなど)は過去9年で勝ったことがありません。いくら函館記念が紛れるレースだとはいえ、最低でも前走6着を確保しているくらいの能力を見せている必要があります。たとえ前走がG1などの格式の高いレースでも、G1に出走するような馬には、それなりのハンデを背負うことになりますから、前走クラスが~というのはあまり関係ないと思います。とにかく、ここでは前走7着以下になるような馬では、ハンデ戦でも能力的に厳しくなっています。
前走レース
前走レース名 | 着別度数 |
---|---|
目黒記念HG2 | 3- 0- 0- 8/11 |
エプソムG3 | 2- 1- 1- 7/11 |
新潟大賞HG3 | 1- 1- 1- 4/ 7 |
金鯱賞G2 | 1- 0- 1- 1/ 3 |
鳴尾記念G3 | 1- 0- 0- 7/ 8 |
福島テレ | 1- 0- 0- 1/ 2 |
巴賞 | 0- 3- 2-37/42 |
前走巴賞という馬(マイスタイル、アメリカズカップなど)は過去9年で勝ったことがありません。前走巴賞という馬は2018年ブレスジャーニー、2017年サトノアレス、2016年レッドレイヴンなど上位人気に支持されては馬券圏外というのを繰り返しています。逆に前走巴賞からで馬券になる馬というのは、ほとんどが人気薄という感じです。巴賞から函館記念は中1週しかないわけですから、巴賞で激走した馬というのは反動が残るという感じなのではないでしょうか。逆に、巴賞で凡走したおかげで人気落ちした馬(巴賞であんまり競馬をしていない馬)というのが、叩き2走目の上積みで馬券圏内に突っ込んでくるという感じなのでしょう。それでも2,3着が限界ということですから、ここでは函館記念への王道ローテーションである、前走巴賞という馬は割引が必要なのではないでしょうか。
前走頭数
前走頭数 | 着別度数 |
---|---|
8頭立 | 0- 0- 0- 9/ 9 |
9頭立 | 0- 0- 0- 7/ 7 |
10頭立 | 0- 1- 0- 8/ 9 |
11頭立 | 1- 1- 1-16/19 |
ここまで何度もキーワードとして登場した頭数についての話しをしておこうと思います。前走10頭立て以下という馬は過去9年で勝ったことがありません。前走少頭数からフルゲートという臨戦過程では、馬にかかるストレスというのが大きいのでしょうね。前走でも多頭数でしっかり揉まれてきた馬というのが、ここでは好走する傾向にあります。前走15頭以上の馬で過去9年8勝という感じですから、データとして顕著に出ています。やはりここでは頭数というのが大きな予想ファクターとなりそうです。前走が10頭立て以下の少頭数だった馬(ブラックバゴなど)は、この函館記念で好走するのが難しくなってきます。
前走頭数 | 着別度数 |
---|---|
6~ 8頭 | 0- 0- 0- 9/ 9 |
9~11頭 | 1- 2- 1-31/35 |
12~14頭 | 0- 1- 3-20/24 |
15~ | 8- 6- 5-56/75 |
種牡馬
種牡馬 | 着別度数 |
---|---|
ロイヤルチャージャー系 | 5- 7- 6-72/90 |
ニアークティック系 | 2- 1- 0-16/19 |
ナスルーラ系 | 2- 0- 0-13/15 |
ネイティヴダンサー系 | 0- 1- 3-15/19 |
父ネイティヴダンサー系というのは過去9年で勝ったことがありません。父ネイティヴダンサー系というのは日本では主にキングカメハメハの系統か、ダート短距離についてフォーティナイナー系です。フォーティナイナー系が芝の中距離で厳しいというのは言わずもがなだと思います。キングカメハメハの系統の特徴として挙げられるのが、小回りコースで好走率が下がること、夏が得意ではない傾向にあるという点です。まず前者ですが、キングカメハメハがディープと並んでの主流血統に上り詰めたのは、一重に東京競馬場などの広いコースに強いという特徴があるからです。ダービーを勝てる血統といえば分かりやすいでしょうか。そちらに適正が傾いている分、小回りコースへの適正は微妙という感じです。後者についてはキングカメハメハ自体が大型馬だったということもあり、産駒も大きい馬が多めです。言い方は悪いですが、デブは暑さに弱い。人間に置き換えれば分かりやすいですよね。馬でも同じことが言えるようです。様々な理由は考えられますが、とにかくネイティヴダンサー系は過去9年で勝ったことがないよということでお願いします。
母父馬
母父馬 | 着別度数 |
---|---|
ロイヤルチャージャー系 | 5- 2- 4-34/45 |
ニアークティック系 | 2- 5- 5-45/57 |
ナスルーラ系 | 1- 1- 0-18/20 |
トゥルビヨン系 | 1- 0- 0- 2/ 3 |
その他のエクリプス系 | 0- 1- 0- 1/ 2 |
ネイティヴダンサー系 | 0- 0- 0-13/13 |
さらに、母父馬においてもネイティヴダンサー系は勝ったことがありません。理由は種牡馬と同様。種牡馬のデータと合わせると父もしくは母父馬がネイティヴダンサー系という馬(ステイフーリッシュ、ゴールドギアなど)は割引が必要なのではないでしょうか。
まとめ
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